リチャード・プレストンの作品一覧
「リチャード・プレストン」の「ホット・ゾーン エボラ・ウイルス制圧に命を懸けた人々」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
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「リチャード・プレストン」の「ホット・ゾーン エボラ・ウイルス制圧に命を懸けた人々」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
小説・文芸
Posted by ブクログ
ホット・ゾーン
エボラ・ウイルス制圧に命を懸けた人々
著:リチャード・プレストン
訳:高見 浩
ハヤカワ文庫 NF559
恐怖、それもこれから起こるかもしれない恐怖です。
致死率10%~90%といわれるエボラ・ウィルス群を扱うノンフィクション
ごめんなさい、小説として読んでいる方、ネタばれになっています。
本書の構成は大きく3つです
①エボラウィルスの概要
BSL-4:BioSafety Level4
有効な治療方法も、ワクチンもなく、致死率が非常に高い病原体を扱う設備をいう
BSL-4の中でも、エボラは極めて危険なウィルスである
現在では、2018に発生したコンゴのアウトブレーク時にワクチンが使われています
抗体の投与や、抗生物質などの特効薬が知られています
1976年スーダンで発見されてから、2019年まで30回アウトブレークが起きています。
その場所はコンゴからルワンダに至る、キンシャサ・ハイウェイの北側もしくは、周辺で発生しています。
HIVを含めて、受け入れた病院を壊滅させ、村が全滅するほどの猛威を振るいました。致死率は35%~90%です。
ある村の壊滅では、どうもエボラと、HIVとは関係があるのではないかと記載がありました
・フィロウィルス科
マールブルグ・ウィルス 致死率25% 最初に発見された
エボラ・ザイール 致死率90%
エボラ・スーダン 致死率55%
・エボラの症状
感染してからの潜伏期間は4日から一週間。まず頭が痛くなり、吐き気がする
嘔吐物には、赤い粘ついたものが混じり、血を交えたそれは、黒色吐物である
血管中に血栓が生じ、肝臓、腎臓、肺、両手足、頭の中は血栓でつまりつつある
やがて、血管破裂して、動脈血があたりにばらまかれるようになり、死に至る
死後は、死体が変質していく、組織がゼリー状に柔らかくなる
エボラウィルスはたった7種類の異なったタンパク質で構成されている
それは3種までにはある程度、解明されている。しかし、残りの4種については全く未知でありそれらの
構造と機能は謎である
②アメリカモンキセンターでの闘い
・USA バージニア州レストンにあるレストン検疫所のモンキセンターで、フィリピンから輸入された、猿が次々に不可解な病気で死んでいく不可解の事件が発生した
・その謎を解くために、検疫所の職員が、調査を行ったのだが、その結果は恐るべきものであった
・検体をマールブルグ、エボラ・ザイール、エボラー・スーダンの特殊な化合物で検査した
・その結果、モンキーの死因は、なんとエボラ・ザイール株であることが判明した。
・アメリカ陸軍伝染病医学研究所と、CDC アトランタにある疾病対策センタによる対応が始まった
彼ら選択した結論は、モンキーセンターにいるすべてのサルを人間に影響が及ぼす前に、処分することであった。
・こうして、1カ月間、モンキーセンターで猿を処分するための闘いが続けられた。
・万一サルにかまれた場合は、<バブル>と言われる隔離設備に収容され、そこから、CDCの<スラマー>に移される。運が悪ければ、そこからLevel4 の死体置き場である<サブマリン>に送られるのだ。
・感染しているだろうと思われた男は結果陰性であった。彼の尿と血液は、エボラの検査には反応しなかったのだ。
・結果、飼育係などモンキーセンターに勤務していた4名の職員はエボラに感染されていたが、幸いにも発症しなかった、この株は、サルには猛威を振るうのに、人間には何も影響を及ぼさないエボラであったのだ。
しかし同時にこの種は、飛沫感染でも感染ができる種であることが判明した
なぜなら、別室にいて、接触のなかったサルも、エボラに犯され亡くなっていたのだ。そして2つの部屋は空気ダクトでつながれていた。
・こうして、フィロウィルス科にもう一つのエボラ株 エボラ・レストンが加わった
・エボラ・レストンは、エボラ・ザイールとは区別ができないほどにかよっていた。だが、幸いにも、人間には無害なウィルスだった。
③その後
1976年のアウトブレイクなどで、その発生源となったであろう、ウガンダ・ケニア国境にある、エルゴン山のキタム洞窟の調査が行われたが、何もわからなかった
そして、アフリカが発生源であったエボラに、なぜ、フィリピンの猿が感染されていたのかも。
エボラは、すでに、アフリカからアジアへと広まっていたのではないかというのが仮説である。
エボラ・レストンは幸いにも人に対しては発症をしないのであるが、著者は重大な示唆をしている
エボラ・レストンは、空気感染でも、繁殖しうる、たちの悪い株なのだ。
エボラ・レストンが変異して、人類に対して猛威をふるう変株が現れたら、全世界に7日で広がってしまう
そして、最悪のシナリオは、全世界の71億の人類の90%の生命が失われることとなるかもしれないのだ。
目次
本書への賛辞
第一部 エルゴン山の影
第二部 モンキー・ハウス
第三部 制圧
第四部 キタム洞窟
追記 2014年エボラ・アウトブレークに際して
解説/岩田健太郎
ISBN:9784150505592
出版社:早川書房
判型:文庫
ページ数:496ページ
定価:1060円(本体)
2020年05月25日発行
2020年06月10日2刷発行
Posted by ブクログ
レストン事件で封じ込めが成功したから人的被害がなくて済んだのかもしれない
失敗してたら感染が広がるうちに、マールブルクウイルスや人に害を与えるエボラウイルスのような凶悪なウイルスに変異していたかもしれない
コロナウイルスがどんどん変異しているように
レストン事件だけに限らず、未知の恐ろしいウイルスに立ち向かってくれた人達に感謝しかない
解説に書いてあった、エボラウイルスよりコロナウイルスの方が人を殺しているという部分、エボラウイルスより、他の凶悪なウイルスより致死率が低いから、症状が軽いからと甘く考えてはダメだなと思った
今、感染者が減りつつあるとはいえ、自分に出来る予防策はしっかりしておこうと思う
いつ、どんな風に変異するか分からないから
Posted by ブクログ
ナショナル・ジオグラフィックが完全ドラマ化した『ホット・ゾーン』の原著。
1989年。アメリカの首都ワシントンD.C.にほど近いヴァージニア州レストンの研究施設で、フィリピンから輸入されたカニクイザルが大量死した。USAMRIID(アメリカ陸軍感染症医学研究所)は、その死因が当時は致死率90%と言われた「エボラ出血熱」であることを突き止める。1970年代に中央アフリカで発見されたエボラウイルスによる感染症「エボラ出血熱」が初めてアメリカ本土で確認され、専門家たちが戦慄したレストン事件。
ナラティヴ・ノンフィクションの醍醐味を存分に楽しめる一冊。翻訳も解説も文句なし。これだからハヤカワノンフィクション文庫は大好きだぁー