作品一覧

  • 『洋酒天国』とその時代
    4.0
    開高健、山口瞳、柳原良平……異彩を放った社員たちが創った寿屋(サントリー)PR誌『洋酒天国』。自らもその編集に携わった著者がユニークな雑誌の歴史や数々の興味深いエピソードを追いながら、高度経済成長に突入する直前の熱気に満ち溢れた時代を描く好著。第24回織田作之助賞大賞受賞。
  • 係長・山口瞳の<処世>術
    3.0
    1巻715円 (税込)
    サントリーの部下が描く、山口瞳の原風景。 日本の高度成長が始まる昭和33年、失業中の山口瞳は、寿屋(現・サントリー)に入社し、宣伝部でコピーライター・PR誌「洋酒天国」編集担当者として多忙な日々を送ることになった。そして37年、著者が新卒社員として寿屋に入社すると、直属の上司は、「宣伝技術課係長・山口瞳」だった。サラリーマンとしてマジメに勤務しつつ、「江分利満氏の優雅な生活」で直木賞を受賞した山口瞳は、会社員として、社会人として、男として、人間として、そして作家として、どう生き、どう身を処したのか。『「洋酒天国」とその時代』で第24回織田作之助賞を受賞した著者が生き生きと描く、作家・山口瞳の原風景。

ユーザーレビュー

  • 『洋酒天国』とその時代

    Posted by ブクログ

    「洋酒天国」はサントリーの販促のためのPR誌、市販はされていなかった。
    昭和31年(1956年)に創刊され、昭和39年(1964年)に第61号をもって廃刊となった。廃刊になってからでも、既に50年近い年月が経過している。
    何故50年も前の一企業の、市販もされていないような雑誌が本の題材となり得るのか、というと、開高健や山口瞳といった人たちが編集に携わっていたから。
    と言っても、開高健も山口瞳も古い作家なので、ぴんと来る人の方がいまや少ないのかもしれない。
    筆者の小玉武氏も、サントリーで広報に携わっていた人。「洋酒天国」にまつわる話ばかりではなく、その当時の時代の雰囲気みたいなものも伝わってくる

    0
    2012年02月01日
  • 『洋酒天国』とその時代

    Posted by ブクログ

    同一部署に直木賞作家と芥川賞作家がいる会社はサントリーだけだろう。解説で鹿島茂が言う通り、なんて羨ましい環境だ。 

    0
    2021年09月11日
  • 『洋酒天国』とその時代

    Posted by ブクログ

    サントリー山崎工場を見学してからサントリー社にハマってます。飲むの日本酒と焼酎というピュアジャパニーズ派だったの最近は角瓶を飲む始末です。それにしても洋酒天国をリアルに読めた世代が羨ましい限りです。

    0
    2020年02月14日
  • 係長・山口瞳の<処世>術

    Posted by ブクログ

    サントリーの宣伝部で、山口瞳の部下として働いた著者が、作家と勤人という二足の草鞋を履いた山口の風貌を記したエッセイです。

    山口にかんするいくつかの興味深いエピソードがありましたが、タイトルになっている「山口瞳の〈処世〉術」については、それほど立ち入った考察が展開されているわけではありません。それでも、現在のビジネス・シーンとは大きく異なる当時のサントリー宣伝部の雰囲気を知ることができるという意味で、おもしろく読めました。

    0
    2019年03月12日
  • 係長・山口瞳の<処世>術

    Posted by ブクログ

     本書の主役、山口瞳ほか開高健など数々の有名タレントを輩出したサントリー宣伝部のかつての空気が伝わってくる。最近はコンプライアンスとかうるさいから、こうはいかないんだろうな。

     本書によれば、山口瞳はとにかく麻雀が強く、人生を賭博における法則、教訓で律することができるのでは?と考えていたらしい。まったく同感で、最近は麻雀とかすたれたせいか、ビジネスの現場で、流れを読んだり、すごくつきまくってるやつと対峙したときの対処法をかんがえたりしない人が増えた。

    0
    2015年02月10日

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