作品一覧

  • 限りなく繊細でワイルドな森の生活

    限りなく繊細でワイルドな森の生活

    小説・文芸

    3.0
    1巻1,870円 (税込)
    浅間山を遠くに望む、標高1000メートルの森の中に、夏仕様の古い別荘がある。周りには家も人影もない孤立した古家。大切な人たちが50代の若さで次々亡くなっていったショックと病を抱え、失意の底にあった著者は、ここを自分の柩にする覚悟で、60代半ばから10年間、古家に独り隠れ住んだ。友たちへレクイエムを送る静かな日々のはずだったが……、森には可笑しな事件がいっぱい起こるのだった! おびただしい数の猿が侵入してきたり、窓辺に置いたいちごがふと目を離したすきに消えていたり、影猫が現れて原稿を催促したり、やどりぎが大量に届いたり、そして大きい鳥の死。自然界のいのちと共にある喜びに満たされると、人々を恋しく思う気持ちが忽然と湧いてきたーー。80歳を超えた現在地から臨場感あふれるみずみずしい筆致で綴ったレジリエンスエッセイ。写真10点以上。撮影:白川青史。
  • わたしは名前がない。あなたはだれ? エミリー・ディキンスン詩集

    わたしは名前がない。あなたはだれ? エミリー・ディキンスン詩集

    小説・文芸

    4.5
    1巻1,540円 (税込)
    「薄明の窓辺に置かれた言葉のジュエリー。エミリーの詩は読むたびに新しく誕生する。」――谷川俊太郎(帯のことば) 英文の構造が変則的で、それゆえ訳すことが難しいといわれるエミリー・ディキンスンの1775編の詩のなかから、73編を選んで、7つのジャンルに分けて構成した。ディキンスンを愛してやまない詩人で翻訳家の内藤里永子氏が、「ディキンスンの詩に親しみをもってもらえるように」との願いを込めた渾身の訳。内藤氏は『まぶしい庭へ』(ディキンスンの詩にターシャ・テューダーがイラストをつけた絵本)を訳し、好評を博した。7つのジャンル分けは以下のとおり。 1、わたしは名前がない。あなたはだれ? (日々の暮らしを宇宙のものとともに) 2、ほんとうに目が見えなくなってしまう前に (心の目で見て、心の耳で聴く) 3、魂には逃亡を企てる時がある (舞い踊る衝動、噴火を秘めたエネルギー) 4、自分自身を信じるの! 神秘を信じるの! (詩人の姿のあらわれ) 5、朝がドアを叩いた、別れのとき。どちらももう強くはなかった (いのちの真紅の多量のしたたり) 6、あのような方も死ぬ、ということが わたしの死を穏やかにする (死の眠りと別れ) 7、「希望」は背中に翼をつけている (癒しのことば)
  • 一夜だけの詩遊び

    一夜だけの詩遊び

    小説・文芸

    4.5
    1巻1,430円 (税込)
    詩を創りはじめて1年半の「人生の最後の峠に立っている」内藤里永子は、あるとき詩人・谷川俊太郎と詩遊びがしたいと願った。その願いは叶えられ、都内の小さな場所で、11のお題に対して、交互に自分の詩を披露しあった。本書はその詩をすべて掲載。さらに本書のために書き下ろした谷川の新作「ことばのかくれんぼ」を収録した。
  • 絵本作家ターシャ・テューダー

    絵本作家ターシャ・テューダー

    小説・文芸

    5.0
    1巻2,090円 (税込)
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 ガーデンやライフスタイルで人気のターシャ・テューダーの本職は絵本作家。生涯で100冊以上の絵本や挿絵を描いたターシャの仕事を、初期・中期・後期に分けて紹介する初めての本。絵本・挿絵作品年譜付き

ユーザーレビュー

  • わたしは名前がない。あなたはだれ? エミリー・ディキンスン詩集

    Posted by ブクログ

    Emily Elizabeth Dickinson
    I’m Nobody! Who are you?
    エミリー・ディキンスン詩集 内藤里永子編・訳
    「わたしには名前がない。あなたはだれ?」
    装幀・装画 伊勢功治

    世に知られずひっそりと生きて、55歳で亡くなったEmily Dickinson の詩集です。原文を知りませんが詩の一つ一つにはタイトルはありません。日記のように心の赴くままに綴られた詩からは、混沌とした時代を、その人生を生きた彼女の想いが伝わってきます。

    *巻末の【Emily Dickinson 年譜】から引用*
    1830年12月10日アメリカ、マサチューセッツ州アマーストの名家に生まれる。
    1848年(18歳)マウント・ホリョーク大学を退学。信仰復興運動が激しさを増す中、告白を固辞して孤立したことも要因か。
    1861年(31歳)南北戦争勃発。
    1862年(33歳)エミリーが敬愛、思慕する二人の人物ワーズワス牧師と新聞先週者サミュエル・ボウルズ氏がアマーストを離れていく。このころ、トマス・W・ヒギンスンに当て手紙を出す。一番の危機の時にも、手紙ですがっている。
    1864年(34歳)目の治療、失明の恐怖を味わう。
    1865年(35歳)南北戦争終戦。
    1878年(48歳)ボウルズ氏死去。この頃から妻に先立たれたロード判事と恋の手紙を交わす。
    1880年(50最近)ワーズワス牧師と再会。
        二年後ワーズワス牧師、死去。母、死去。
    1883年(53歳)甥のギルバート(8歳)が、突然の病死。心が挫けるほどの衝撃を受ける。
    1884年(54歳)ロード判事、死去。
    1886年5月15日 エミリー永眠。享年55歳。

    33歳から敷地の外へ歩み出ることのなかったひっそりとした生活の中で、彼女が遺した1775編の詩稿と手紙から73編が収められています。
    彼女の人生を振り返ることだけで、長くなってしまいましたので、短めの詩を少しだけご紹介させてください。

    “ 小さき勇者たちー
     花ひとつ 本一冊が
     ほほえみの種を植えています
     闇の中に 咲きます ”

    “ 言葉が死ぬ
     口にされると
     と、人はいう

     でも あの日
     言葉が生き始めたの
     と、わたし ”

    “ 「希望」は背中に翼をつけている
     人の心の中に止まっている
     言葉のないメロディーをうたっている
     歌いやむことはない

     疾風の中で聞いたとき ああ ほんとうに
     優しかった。荒れ狂う嵐が凄まじくても
     たくさんの心を温めた「希望」という
     小鳥を打ち砕けるだろうか

     極寒の地で わたしは「希望」の歌を聞いた
     まよい出た海の上でも聞こえた
     「希望」は しかも困窮したときにも わたしに
     パンくずひとつ ねだりはしなかった “


    他にも柔らかな感性を感じる作品なども多くあります。彼女の死後に発見され、本となった遺稿、時代に埋もれてしまわず、遺されたことに感謝です。
    他の出版物も読んでみたくなりました。


    (ひだまりトマトさんの本棚でこちらの本を知りました。伊勢功治の装画も好みで購入したお気に入りです。(*´︶`*)ひだまりトマトさん、いつもありがとうございます。エミリーを知るきっかけになりました〜(*´꒳`*))

    0
    2024年09月04日
  • 一夜だけの詩遊び

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    谷川俊太郎さんと、詩を書き始めて一年の内藤里永子さんが初めて顔を合わせて、打ち合わせなしで、一夜の詩遊び(朗読披露)をしたときの記録だそうです。

    私は谷川さんの大ファンなのでやはり谷川さんファンであられる内藤さんが谷川さんに向けて詠まれた詩がすごく新鮮にかんじられました。

    内藤さんの詩では
    「谷川俊太郎さんに」
    「白い部屋見つけたの」
    「気分はこんな風」
    がいいと思いました。
    谷川さんの詩では
    「夢の中の設計図」
    がいいと思いました。

    内藤さんが巻末にかかれた「ひと夜の詩遊び・ノート」も会場の雰囲気が伝わってきて、楽しかったです。
    和歌は人麻呂、俳句は芭蕉、詩は(わたしたちの世紀に)谷川俊太郎。
    だそうです。

    0
    2019年02月13日
  • 絵本作家ターシャ・テューダー

    Posted by ブクログ

    ターシャさんの
    絵本作家としての仕事が
    網羅されていて
    非常にありがたい。
    描かれた折々の状況も紹介される。
    ターシャさんの絵本も
    ターシャさんの生き方そのもの、
    というのが、よくわかる。

    私は、
    小さい頃から繰り返し読んで想像していた
    「大きな森の小さな家」の世界が
    目の前で写真になっている!
    という驚きと喜びで、
    当時無理して買い
    大事に抱えて帰った写真集が
    ターシャさんとの出会いだった。
    洋書だったため、
    拙い英語力…というより写真から
    なんとなく
    今も生きている(当時)人で
    絵本作家らしい
    ということがわかった。
    その後見かける度に
    絵本を見てきたが
    まだまだ一部だけだった。
    たくさんあって嬉しい。
    ターシャさんのことが書かれた本に
    触れるたび
    生きている事を大事にしようと
    思うとともに
    あー、今サボっているなぁと反省もする。
    進歩ないなぁ。

    0
    2015年04月18日
  • 一夜だけの詩遊び

    Posted by ブクログ

    テーマを決めて二人で詩を読みあう。
    一夜限りの楽しげな遊びである。

    谷川俊太郎さんは詩人である。

    言葉が何も見ていない所がすごい。
    彼の言葉は、きっと記憶すら届かぬ深部から掬いとったもの。

    内藤里永子さんは詩を詠む人である。
    その言葉はしっかり「生」を直視している。
    ぴったりとくっついた詩をはぎ取る様に詠まれた詩。

    お互いが
    お互いの透き通った体の向こうにある<遥か>を見据えている。
    100年後、きっとこの場に彼らはいない彼らを見捨てて、終わりから放たれた詩は自由奔放に飛び回る。

    しかし実は…

    >潜んでいる言葉を紙の上に引っ張り出したい!

    >ぼんやりとした影でしかない言葉を現像したい!

    >光速で飛び回る言葉にタックルしたい!

    詩人でさえも、容易に捕まらないのが言葉なんだなぁ~

    0
    2012年03月29日
  • 一夜だけの詩遊び

    Posted by ブクログ

    谷川俊太郎さんと内藤里永子さんによる、一夜限りの詩遊び。

    言葉と言葉が重なって、紡がれて、
    朗読していて優しい気持ちになりました。
    自分の気持ちに素直になることは、心地良いことです。

    「ことばのかくれんぼ」「春に」「青い花束」「芝生」すきでした。
    テーマ「傷つくいのち」の詩は、胸が詰まりました。とくに「兵士の告白」は涙が出ました。

    「輝く今日とまた来る明日」を
    精一杯生きたいです。

    0
    2012年02月28日

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