作品一覧

  • 「衝動」に支配される世界
    4.0
    1巻2,640円 (税込)
    かつて経済発展は社会全体の利益をもたらしていた。しかし、個人、企業そして政治までが近視眼的で自己中心的に振る舞うインパルス・ソサエティでは、富は奪い合うものでしかない。その結果、社会全体は消耗し、もはや持続不可能となりつつある。この現状からいかにして脱却を図り、どんな社会を目指していくべきなのか。
  • 食の終焉
    4.4
    1巻2,772円 (税込)
    高度な食料経済の構築により、農産物や食肉、加工食品を一年中どこでも買えるようになった。しかし、低コスト・大量生産モデルを世界的規模に拡大することで、私たちはその恩恵だけでなく、負の要素も世界中に広めてしまった。その負の要素とは何か、このシステムは持続可能なのか、膨大な取材をもとに明らかにする。

ユーザーレビュー

  • 食の終焉

    Posted by ブクログ

    食のグローバル経済の光と影を描いた作品である。世界をつなぐ食のサプライチェーン、ジャストインタイム方式、農地を耕して食肉を育てるための牧草地を広げたり、畑を広げ過ぎて、病原菌と交差したり、遺伝子組み換え、有機農業まで、膨大な資料を調べて、整理しつくしたこの著書は貴重な資料文献と言っていい。2012年の作品だが、今も通ずる。
    単純に人口が増えるに見合う食の増産を可能にするために、食のグローバル化がもたらした未来の悲劇を予想するだけでなく、限界がありながら、それを止められない現実、そして対案も限られてしまう現状を冷徹な筆致で描く。

    0
    2024年11月13日
  • 食の終焉

    Posted by ブクログ

    (2012/7/3)
    ビデオジャーナリストでネットで鋭く世相をえぐる神保哲生氏が、
    本当は自らが書きたかったテーマをポールロバーツにしっかり分析の上書かれてしまい、
    仕方なく?翻訳をしたという本。
    大著だがなかなか興味深かった。
    出だしは人類における「食」の歴史。
    肉食から始まり、植物を育てることを覚え、、、、
    興味深く読み始めた。
    マルサスの人口論。
    やがてネスレが、ウォルマートが、マクドナルドが出てきて、
    何やら食がシステム化され、暗雲がたちこめる。
    補助金。
    肥満ばかりのアメリカ人。
    干ばつ、食中毒、鳥インフルエンザ。
    なぜそうなっていったか。
    500ページの大著でそれを記している。

    0
    2024年06月18日
  • 食の終焉

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    食とグローバリゼーションについて書いた大著。
    500頁を越えるのに読みやすいのも良い。訳がいい。




    自分の食べているものがどこで生産され、どこからやって来るのか?
    自分はあまりにもそれに対して無知だったと思わざるをえない内容だった。
    同時に自分がなにも生産せず、生産できず、貨幣との交換を通じてしか生きる糧を得られない存在なのだと実感した。

    また「食」のほうも、いかにして貨幣と交換できるようにするか?つまり商品化の一途を辿ってきた。本書では「今や食品は、どんな高級食品でもただの一商品にすぎなくなり、これが価格の下落に拍車をかけてきたが、この傾向はその一方で、目に見えないコストも発生させて

    0
    2013年05月15日
  • 食の終焉

    Posted by ブクログ

    人類のあるべき姿を現在の食のグローバル化に投影すると、かなりヤバい状況なことを思い知らされる。著者はそれでもこの危機的状況を乗り切る術はあると楽観的だが、根本的な部分で人類が進化しないといけないようにも思う。

    0
    2013年04月17日
  • 食の終焉

    Posted by ブクログ

    読んでると暗ーい気持ちになる重たい一冊です。

    現代の食システムはどんどん巨大なサプライチェーンがふくらみ慣性がついて抜け出せなくなる一方で効率とは裏腹に脆弱になっている。
    生鮮食料品だけでなく冷凍食品もは0−157やサルモネラ菌の混入を防ぐことはできず、最後に消費者が適切な調理をするかどうかにかかっている一方で外食も含めて料理はインスタト化する。元々Oー157は胃酸で死ぬあまり問題の無い菌だったのが牛を早くするために餌が牧草から穀物に変わったことにより耐酸性の菌が生まれた。

    食肉の解体も機械化され効率化されるが個体差によってうまく処理できず内蔵が混ざることで大腸菌などに汚染される。鶏も胸肉

    0
    2013年02月19日

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