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  • 進化から見た病気 「ダーウィン医学」のすすめ
    値引きあり
    3.9
    1巻506円 (税込)
    ヒトが病気になるのは、進化による必然だった! 感染症、遺伝的疾患、生活習慣病……。「病気」はヒトにとって不都合であるように思えるが、その症状の多くは身体を守るための防御反応であるということ、また、病気の原因遺伝子にはヒトが生き延びるために有益なものがあったということがわかってきた。進化論をもとにした「ダーウィン医学」によって明らかになりつつある、病気があることの意味を豊富な例とともに平易に解説。(ブルーバックス・2009年1月刊)

ユーザーレビュー

  • 進化から見た病気 「ダーウィン医学」のすすめ

    Posted by ブクログ

    栃内新(1951年~)氏は、北大理学部卒、同大学院理学研究科博士課程修了、同大学院理学研究院元教授の生物学者。専門は多様性生物学。
    本書は、「ダーウィン医学」についてわかりやすく解説したものであるが、あまり聞き慣れない「ダーウィン医学」とは「進化医学」とも呼ばれ、概ね以下のようなものである。
    ◆米国の医師ランドルフ・ネシーと米国の進化生物学者ジョージ・ウィリアムスによって1991年に提唱された、極めて新しい学問分野。
    ◆ヒトという生物にとって病気とはどういうものなのかを、ヒトと病原生物の両者の視点を基礎に進化生物学・生態学的に読み解き、病気をより良く理解し、病気とともに進化してきたヒトという生

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    2017年09月30日
  • 進化から見た病気 「ダーウィン医学」のすすめ

    Posted by ブクログ

    読みやすくて分かりやすい。これを試験前に読んでたら生化学の試験もうちょっと良い点取れたかも…。

    「病気(=症状)」は有効なもの。
    一つの遺伝子は多義的であるから良いか悪いかは一概に言えない。また、それが病気を引き起こすからと言って、それが完全に人間にとって有害であるかどうかも一概には言えない。

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    2009年10月07日
  • 進化から見た病気 「ダーウィン医学」のすすめ

    Posted by ブクログ

    進化学的観点から様々な病気について考察した本。誰にでも分かりやすく書かれていて、読みやすいです。

    本書の主題であるダーウィン医学とは、その病気がなぜあるのかを生物の歴史の中から解き明かし、病気そのものの進化学的意味を問う新しい学問であると筆者は主張しています。

    第二章では、風邪によって体に起こる症状の意義や薬の効果が分かりやすく説明されており、現在の状況で、誰もが理解するべき内容であると思いました。

    遺伝子の人為的選択は、遺伝子の多様性を保護するという点から、人類の今後最大の課題であると感じました。

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    2020年04月19日
  • 進化から見た病気 「ダーウィン医学」のすすめ

    Posted by ブクログ

    生物学的な病気の意義がざっくり分かる。他の細菌やウイルスなどとの関係も考慮しないと本当の医学は見えてこない。個々の病気の掘り下げ方が浅いので、あくまでも入門書の位置付け。

    ・人の身体を構成する細胞数が60兆個。腸内細菌は100兆個。糞便の約半分は腸内細菌とその死骸。
    ・臆病や不安になりやすい性質は生き残るために有利な性質。
    ・遺伝子の働きというのは常に環境との相互作用で決まるものであり、特定の環境では生存に有利だった遺伝子が異なる環境のもとでは新しい病気の原因になったりすることもある。
    ・つわりは胎児を守り安全な出産を確保するために進化した性質。

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    2017年09月01日
  • 進化から見た病気 「ダーウィン医学」のすすめ

    Posted by ブクログ

    基本的なことをまとめつつ、初めて聞くネタも結構含まれてて、発見あり。
    ただ、もっと「進化のカス」とでもいうような、「特に合理的・適応的な説明はつかないけどもろもろの事情で持つに至って今でも持ってる表現型」というのがたくさんあって当然と思うけど、どんな表現型でも、これには進化上のこういう理由がありました、と何がしかのそれらしい説明に持ってってるのが、過剰な気がする。

    全然理由というほどのものはないんだけど、何かわからんけど持ってるんです。っていう形質はたくさんあると思う。たぶん。直感で考えるに。

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    2013年01月19日

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