押野武志の作品一覧
「押野武志」の「童貞としての宮沢賢治」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
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「押野武志」の「童貞としての宮沢賢治」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
Posted by ブクログ
[ 内容 ]
宮沢賢治は生涯独身を貫いた。
それを自己犠牲による高邁な思想と捉えず、彼の作品を性的妄想がうずまく不純な産物として読みなおすと、これまでとは違う賢治像に出会える。
「童貞」として、他者との関係を自ら断っていく賢治の生き方は、現代のさまざまなコミュニケーション障害の病につながり、また絶対的な他者との同一化を目指すテロリズムの思想にも親和性をもつ。
まったく新しい宮沢賢治の世界を俯瞰する、挑戦的な一冊。
[ 目次 ]
第1章 童貞がなぜ問題にされるのか―性の科学の時代
第2章 文学者たちはいかに性欲と戦ったのか―文学の中の性
第3章 賢治は童貞者たらんと欲したのか―賢治童貞伝説再考
Posted by ブクログ
忘れてはいけないのは 人間は心というものを持った瞬間から自然界とは切り離されたところにあり 潜在的にこの宇宙で生きていく上での苦悩を背負っているということ
その苦悩とは ヒューマニズムに陥ってしまう愚かさであり 逆に自然との共生を望んだとしても決して対等な関係性を築くことが出来ないと知るに至ることである
しかし重要な議論は 後者の自然と人間との溝に絶望を感じた先にある(ヒューマニズムは問題外)
文中の多くの箇所で童話からの論考の展開がなされているわけだけれど 直ぐに人間社会へと集約して作品の世界を捉えようとするところに少々強引さを覚え 鼻についた
先に記した「自然と人間との溝」を意識下にお