中原の作品一覧
「中原」の「Fate/Prototype 蒼銀のフラグメンツ」「Fate/Prototype 蒼銀のフラグメンツ」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
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Posted by ブクログ
最初に断言します。
面白かった!!!!!
シリーズ通して言えば他のレビューでさんざん酷評されてる通り大きな欠点や難点はあります。
その最たるものはエピソードが時系列順に並んでおらず頻繁に視点が入れ替わるため読者が混乱すること、戦闘シーンの省略などですが、それらを差し引いても声を大にして面白かったと言いたい。
けれどこの感慨は全巻通して読んでこそ得られるものだと思います。
志半ばに散っていったマスターや英霊たち、各陣営の視点で聖杯にかける願いや心情が長々と語られ掘り下げられたこそ、最終巻にして漸く正義の味方に覚醒したプロトアーサーの主人公としての震えるほどのかっこよさが輝く。
正直に白状すると、FGOで人気のプロトアーサーの魅力がいまいち理解できませんでした。
確かにかっこいいとは思うのですが、最弱でありながら正義たらんと足掻き続けたバーサーカーや最後の瞬間まで優しい大英雄の包容力を見せて惚れ直さざる得なかったアーチャー、孤独に苦しみ愛を求めて彷徨い続けたアサシンらに比べて弱さや歪み、苦悩や葛藤などの人間味が感じられず、女の子が恋する「完璧な王子様」の定型が一人歩きして感情移入が難しかったです(愛歌視点での記述が主で、アーサー自身の内面が記述される事がごくわずかだったのも要因です)
それが本巻を読んで、まさしく主人公……!と考えを改めました。
嘗て幼子が救われる世界を夢見たアーサーが、綾香との邂逅を通して見失いかけていた本当の願いに気付く時点で熱いのですが、既巻で散っていった六騎の英霊が遺した想いや託した願いが、ここぞ!という場面で生きてきてそれぞれのファンはもうたまらない。
誰一人として無駄な死と消滅はなく、アーサーが真の騎士道を果たす原動力であり続けた。死者が生者の背中を押した。
刮目すべきはP255からの神展開!!!!
燃えずにいられまいか!!!!!!!!!!
王道といえば王道、お約束といえばお約束ですが、そんなのどうでもよくなるくらい興奮しました。
愛歌自身は聖杯戦争を自分とアーサーの恋の彩り程度に考えていましたが、この物語が七人七騎の在り方と生き様を描いた群像劇であり、アーサーの無双に依らず、一人一人が主人公だったと思い出させてくれる展開にじんとこみ上げてきました。
「右手で充分だ。
七騎もいれば。」
ネタばれになってしまうので詳細は伏せますが、癖が強く好き嫌いが分かれる文体なのは事実としても、ここに続く文章を読めただけで感無量でした……
今巻は既巻で省かれがちだった戦闘シーンも比較的詳細に熱量をもって書かれているので、バトル好きもお気に召すと思います。個人的には娘を思うごく普通の父親だった沙条父にほろりとしました。
FGOで好きなサーヴァントが登場するけど評価が微妙なので買おうか買うまいか迷ってる方、そのサーヴァントが本当に好きなら買って損はないです。もっと好きになります。
サーヴァントの心理描写は本当にこまやかに描かれているし、マスターとの掛け合いやサーヴァント同士のやりとりでその魅力を再発見できると思います。
Posted by ブクログ
FGOはジキル贔屓で、彼が登場すると聞いて購入しました。
文体は他の方のレビューで指摘されるほど酷いとは思いませんでした。
癖が強いのは確かですが下手ではないです。
ライアーソフトは異国情緒あふれる独特の世界観と詩的で絢爛なテキストが魅力なので、その雰囲気を引き継いでると思います(静謐のハサンのパート等)
そして日常パートも心の機微の汲み取り方が丁寧でとてもいいです。
結論から申し上げるとFGOのジキルが好きなら是非読んでほしい。
幕間で語られる前マスター「タツミ」がどんな人物か、マスターである以前に時空を超えて巡り合った、互いの「正義」に共感する友人同士だった彼らが、何を思い何を願い共闘したのかが描かれて一層設定が掘り下げられます。
そして登場人物(主にサーヴァント)がとにかく容姿を絶賛されます、やたら顔を褒められています。
立ってるだけで男を欲情させるデンジャラスビューティーなアサシンも凄いですが、「美男子」「予定がなければいつまでも眺めているのに」など、顔面偏差値B+以上じゃないと座に召されないのか……!?と疑いたくなります。
エピソードが時系列通りに配置されてないこと、視点の交替が頻繁で展開が錯綜する構成上の欠点を差し引いても、推しが聖杯にかける願いの理由をもっと知りたい等、FGOの設定を補完する意味では購入の価値ありです。だからこそ断片(フラグメンツ)というタイトルなのでしょうが……
本筋には全く関係ない個人的感想を述べるなら、デザインラフに眼鏡をしているジキルがいるのですが、フラグメンツでは眼鏡をしてなくて一体彼はどっちが正しいんだ……!?と謎が増えました。
国際色豊かな殺し合いバトル!
今回は前巻とは別の2代目バニーちゃん登場。
人斬り巫女(影の主役?)や傭兵騎士、金髪巨乳ガンマンなどが入り乱れて日本を舞台に凄絶な殺し合いを展開します。死にまくりです。
生き残るのはほんのわずかという容赦のない首チョンパ激烈バトル。
雰囲気的にはブラックラグーンとか好きな人におすすめです!
カンフーウィザードリィ
ウィザードリィのボーパルバニー、つまりは殺人ウサギにバニーガールを引っかけたガワだけか出てくる。
要するにゲーム要素は本編に一切なし。寧ろこの作品にこの要素を持ってくるのに大分ムチャしている。ある意味でその苦みこそ作者の意図だろうけど。
物語は全員暴力的な強さを求めていて、その途中で破滅することを最大の幸福と思っているイカれた連中しか出てこない。そうでないヤツらは殺されるか狂うかしているので、微塵も感情移入できる人物がおらず、しかしその暴力の魅力というものへの共感を力任せに抱かされる。
作中全員狂うことに一貫した芯があり、香港ノワール(ただしチョウ・ユンファの代わりに女版ジャッキー入れた感じ)という題材が好きならば、これもアリと思えることだろう。