作品一覧

  • 重い障害を生きるということ
    4.1
    1巻990円 (税込)
    曲がった手足は意志とは無関係に緊張し、呼吸も思うにまかせない。はっきりした意識もないかに見える――こうした重い障害をもって生きる人がいる。彼らに世界はどう見えているのだろう。生きがいや喜びは何なのだろう。長年重症心身障害児施設に勤務する医師が、彼らの日常を細やかに捉え、人が生きるということ、その生を保障する社会について語る。

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ユーザーレビュー

  • 重い障害を生きるということ

    Posted by ブクログ

    星5では足りない。★★★★★★★★★★

    福祉は「社会復帰に役立ち、社会への見返りが得られる人が対象」であり、また、医療は「病気を治すためや軽減するためにするもので、治らない障害に医療はいらない」という考え。ゆえに「障害が重くて社会の役に立たない者には国の予算は使えません」などという時代があった。
    それが児童福祉法改定によって初めて重症心身障害児が法律で認められることになったのが1967年。このスタートラインに立つまで、どれだけの障害児とその家族たちが虐げられ厄介視され、不遇に苦しんできたかを思うと胸が苦しくなる。

    しかしこれは健常者こそ目を背けずに読むべき本。

    ✎︎___________

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    2026年03月07日
  • 重い障害を生きるということ

    Posted by ブクログ

    まずは、第一歩。あのような事件が起きた今、障がい者を本当に尊いと考える第一歩になりました。知らないということは恥ずかしい。逃げていてはダメ。命を考えさせられる本。

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    2016年08月21日
  • 重い障害を生きるということ

    Posted by ブクログ

    とても優しい視点を感じる本。
    ただ優しいだけではなくて息を飲むような重い障害に、毅然と対処しようとする優しさ。

    重障害を抱え、自らの身体能力ではただ生存することさえ難しい人たち。神経や筋肉が発達しないために動くことはおろか姿勢を保持することもできず、呼吸をすることですら体力を消耗する。思考や感覚が朧ろで外界を捉えられず、すべての刺激に混乱と恐怖をきたす。
    そういう人たちにとって、生きているとはどういうことなのか。彼らを生かしているとはどういうことなのかを静かに、真摯に考えている。

    障害とは、人類が脈々と子孫を残し進化したりしなかったり無数の取捨選択の上での試作品なのだ、と著者は言っています

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    2013年12月12日
  • 重い障害を生きるということ

    Posted by ブクログ

    重い障害を生きるということ 高谷清 岩波新書

    障害の問題に関係なく皆に読んでもらいたい
    内容の濃い素晴らしい本だし咀嚼されていて分り易い

    医者である前に人間として活きている人が
    この殺伐とした競争原理至上主義の現代社会にもいたのだ
    特に感銘するのは管理による強圧的な恐怖で
    人間をつなげて社会を育てようとすることへの疑問視である
    強度の不快を避け快の部分で自分を認識していくべきだとし
    2次元3次元という空間的問題や
    機械的時間と意識上の時間の問題にからんで
    過去・現在・未来に付いての具体的な考察
    過去が過去にあるのではなく現在にある過去
    今にある今・今に存在する未来と時間を捉える
    記憶も、今

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    2012年10月08日
  • 重い障害を生きるということ

    Posted by ブクログ

    重い身体障害と重い精神発達遅滞を併せ持った重症心身障害児(者)の施設で働く医師が、障害者と接しながら人間や社会、生きるということの意味について思索する。脳も感覚器官も機能していなくても、筋肉の硬直や分泌など動きうる体のあらゆる反応で、重症心身障害者たちがよりよく生きようとする姿を通し、障害者も健常者と同じく自ら輝きたいと願う人格をもっており、互いにその人格を認め合うことが、あるべき人間や社会のあり方であるという。こういう世界があることを知らなければ、想像のしようもない人間についての思念であった。そういった著者の思索、また、重症心身障害者への社会の対応の歴史、障害者の症状や療育の実態などもわかり

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    2012年02月29日

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