高谷清のレビュー一覧

  • 重い障害を生きるということ
    まずは、第一歩。あのような事件が起きた今、障がい者を本当に尊いと考える第一歩になりました。知らないということは恥ずかしい。逃げていてはダメ。命を考えさせられる本。
  • 重い障害を生きるということ
    とても優しい視点を感じる本。
    ただ優しいだけではなくて息を飲むような重い障害に、毅然と対処しようとする優しさ。

    重障害を抱え、自らの身体能力ではただ生存することさえ難しい人たち。神経や筋肉が発達しないために動くことはおろか姿勢を保持することもできず、呼吸をすることですら体力を消耗する。思考や感覚が...続きを読む
  • 重い障害を生きるということ
    重い障害を生きるということ 高谷清 岩波新書

    障害の問題に関係なく皆に読んでもらいたい
    内容の濃い素晴らしい本だし咀嚼されていて分り易い

    医者である前に人間として活きている人が
    この殺伐とした競争原理至上主義の現代社会にもいたのだ
    特に感銘するのは管理による強圧的な恐怖で
    人間をつなげて社会を育...続きを読む
  • 重い障害を生きるということ
    重い身体障害と重い精神発達遅滞を併せ持った重症心身障害児(者)の施設で働く医師が、障害者と接しながら人間や社会、生きるということの意味について思索する。脳も感覚器官も機能していなくても、筋肉の硬直や分泌など動きうる体のあらゆる反応で、重症心身障害者たちがよりよく生きようとする姿を通し、障害者も健常者...続きを読む
  • 重い障害を生きるということ
    重要な本だと思う。偉い。





    うーん、現場の医者であるということはたいへんなのだな、とか。とにかく貴重な現場の声。特におそらく「超重症児」とかのデータは重要なのだろうと思う。最後の5章の4の部分、もっと書きたかったけど書けなかったか、書くことがなかったのかどうなんだろう。夏に出した「パーソン論...続きを読む
  • 重い障害を生きるということ

    昔から

    この本が発売されて、間もない頃に紙面で買いました。折り目がつくほどに…。この本を見て自分の障害と重ね合わせ、色々参考になることばかりでした。
    そして、電子でも読めることを知り、本でなく、電子に切り替えたくなり、再購入。これで綺麗な状態で、読みやすくなりました。今後も愛読書です
  • 重い障害を生きるということ
    重度障害者への医療福祉に長年従事し、施設設立にも携わった医師による手記。
    以下、本書の「はじめに」より。

    びわこ学園では、心身ともに重い障害のある子や成人が生活し、必要な医療と介護を受けている。
    障害の程度は、身体的には「ねたきり」の人が多く、知能的には「ほとんどなにもわからない」と言ってもよい状...続きを読む
  • 重い障害を生きるということ
     重症心身障害児施設に勤務している医師によって執筆された、タイトル通り重い障害をもった子が生きるとはどういうことなのかを論じた本。
     ネットでこの本のレビューを見ると、某知事が物議を醸す発言をしたこととこの本の内容を結びつけ、知事を批判している方が多いが、私も正直なところ、本書に記されている子達の症...続きを読む
  • 重い障害を生きるということ
    いのちそのものの価値、共感・協力・分かち合いの素晴らしさを教えてもらいました。
    素晴らしい本。涙が出ました。
  • 重い障害を生きるということ
    この子らを世の光に。
    また、ある方は、「この子たちに私たちは癒やされる」と言った。

    そうしてまで生きていて幸せなのか?
    年を重ねていくなかで、今、誰もが問われる可能性がある時代になった。
    それでも生きていくことは、大切なのだと、改めて心に刻もうと思う。
  • 重い障害を生きるということ
    この人たちにあるのは「いのち」だけであると言える。この人たちが大事にされるということは、「いのち」が大事にされるということであり、この人たちが粗末にされるということは「いのち」が粗末にされることである。
    印象的な言葉でした。
    びわこ学園を訪れたのが、40年ほど前になることを思い出していました。
  • 重い障害を生きるということ
    重い障害があるということはどういうことなのか
    体も動かせず、会話もままならないことは
    生きていても仕方がないということなのか

    そうした質問を提起しておきながら
    そのヒントに「人間関係」を提起している

    人と人との関係が、どれだけ重要か
    体の反応、機能にどう影響するかを教えてくれた
  • 重い障害を生きるということ
    人間は元々弱い存在で、だからこそ同じ人間同士で共感したり、分かち合ったりしてここまで歩んできました。

    にも関わらず、時にそういったことを忘れ、社会的弱者に対して排除につながるような考え方を持ってしまっている自分がいることに気づかされました。
  • 重い障害を生きるということ
    重い障害を生きることはどういうことなのか。
    また彼らをとりまく環境の変化など、福祉の歴史についても書かれている。

    近江学園の創設者である糸賀一雄の「どのように重い障害があろうと、人間は同じである」という言葉は一見当たり前のことのようだが、本当にこの言葉の意味を理解できているのか私自身、自信が持てな...続きを読む
  • 重い障害を生きるということ
     私も小児科医として、マイノリティの中のマイノリティが、いろいろな事情で(医学的ハイケアの必要性、家族の問題、高齢化など)自宅で過ごすことが出来ない人たちと、その子達のために奮闘する療育センターのスタッフをを知っているので、この領域の医師が、「岩波新書」に書を著したことに敬意を表する。(多いのは、マ...続きを読む
  • 重い障害を生きるということ
    重度心身障害の小児科の歴史についての内容。
    文章量的にも比較的読みやすい。

    この分野にスポットライトはあまり当たらないので大変興味深い。
  • 重い障害を生きるということ
    重症心身障害児について、どういう状態なのか、制度などがどのように変わってきたのかが述べられている。
    広く概観されているが、著者自身のかかわりも丁寧に組み込まれている。

    「快」という状態には言葉もなくてもいいし、それを目指せたら、それを感じ取れたら、本人もこちらも幸せな気持ちになれるのだろうと思った...続きを読む