作品一覧

  • 宇宙の始まりに何が起きたのか ビッグバンの残光「宇宙マイクロ波背景放射」
    4.0
    1巻1,210円 (税込)
    「ビッグバンから最新の宇宙論まで、一気に読める!」(村山 斉 氏 東大教授 絶賛!) 「生まれて間もない宇宙に響いていた宇宙交響楽。そこに刻み込まれた宇宙の歴史と成り立ちを探る研究の第一人者による渾身の一作 ビッグバンとは何か、ビッグバンの前には何があったのか、その謎の答えは、空の全方向から降ってくる「宇宙マイクロ波背景放射」の中にある。 そこに含まれたかすかな温度のゆらぎが、人工衛星により発見・解析されたことでビッグバンに鳴り響いていた宇宙の音、すなわち『宇宙交響楽』の解明が進み、宇宙の年齢や姿、そして運命までが今、明らかになってきた。 世紀の大発見 1992年、私が東京大学理学部物理学教室で宇宙理論研究室の助手をしていたときのことになる。4月のある日、研究室のボス、佐藤勝彦教授が手にファックスの出力を持ち、興奮した面持ちで部屋に飛び込んできた。「杉山君、COBEが温度ゆらぎを発見したらしいぞ!」 ファックスは、米国での記者発表を伝える現地特派員からのものだった。まだメールが一般には普及していなかった時代のことだ。なお、COBEは宇宙背景放射探査衛星の略称である。 このときの興奮は、今でも忘れることができない。佐藤先生の手からひったくるようにしてファックスを受け取り、さっそく目を通した。それは『COBE差分マイクロ波放射計の1年目のマップに見られる構造』という少々ぶっきらぼうな題名の英文の論文だった。筆頭著者はジョージ・スムート。これこそ、私が大学院時代から、ずっと研究を続けてきた対象そのものが見つかったという報告だったのだ。 COBEの発表は、車イスの天才物理学者、スティーヴン・ホーキングが、「史上最大の発見か、少なくとも今世紀最大の発見」とコメントしたこともあり、世界を駆け巡るトップニュースとなった。 COBEとは、宇宙マイクロ波背景放射という、宇宙からやってきている電波を捉える目的で、1989年に打ち上げられたNASA(米国航空宇宙局)の人工衛星だ。宇宙マイクロ波背景放射は、宇宙がかつて熱かった時代、つまりビッグバンの時代の名残の電波である。 COBEが発見したものは、ビッグバンの時代の構造だったのだ。私自身が、大学院時代から一貫して研究してきたのは、ゆらぎの空間パターンが何を教えてくれるのかについてだった。この構造を調べれば、ビッグバンより以前、宇宙の始まりに、どのようにゆらぎが生み出されたのかについても明らかになるかもしれない。(略)。私自身、当時、世界に10名ほどしかいなかった専門家の一人として、すぐにもこの結果を、自分自身の理論計算と比較し、世界に向けて発表しなくては、と焦る気持ちを抑えきれなかった。 (まえがき)
  • 相対性理論
    -
    1巻2,970円 (税込)
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 本書は、普通の力学の常識と異なった面白い現象が現れることを、例題とその解説で示し、読者に魅力を感じていただける本になっています。「特殊相対性理論」で終わってしまう教科書が多い中、「特殊相対性理論」と「一般相対性理論」の両方を解説しています。一般に難解といわれる「一般相対性理論」をかみくだいて易しく説明しましたので、ぜひチャレンジしてみてください。
  • 実務対応 株式会社の清算手続における疑問点-解散・通常清算を円滑に進めるために-
    -
    1巻3,960円 (税込)
    ◆通常清算(解散決議から清算結了後まで)を円滑に進める上での疑問点を取り上げています。 ◆ケースへの対処方法や法的な取扱い等を「ポイント」として掲げた上で、実務上生じたノウハウを落とし込んで解説しています。 ◆会社清算手続について経験豊富な専門家が執筆しています。
  • 宇宙の始まりに何が起きたのか ビッグバンの残光「宇宙マイクロ波背景放射」

    Posted by ブクログ

    まず、愛を感じます。筆者が、自分のやってきた研究の世界への愛です。この基本があるので、とても分かりやすく書かれていて、とにかく興味がわいてくる。筆者のわくわくが伝わってくる。詳細や、理論はわからなくても、このわくわくが伝わる内容であるのは、ブルーバックスとして大成功。この本を手にして、筆者の後輩がますます育ってゆくことを祈りたいな。

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    2022年02月28日
  • 宇宙の始まりに何が起きたのか ビッグバンの残光「宇宙マイクロ波背景放射」

    Posted by ブクログ

    宇宙マイクロ波背景放射でなぜ、物質量や宇宙の年齢が分かるのかを知りたく、手に取った。
    その謎が完全に分かったかというと、まだわからない。手法や考え方の概要は分かったが、「それ、ほんまにできるんかいな」感が残った。ここから先は、本格的な専門書や論文の領域か。
    とはいえ、読み物として楽しく読めた。
    宇宙マイクロ波背景放射の発見から、今日的課題や舞台裏を描けたのは、その真っ只中にいた杉山さんだからこそだ。
    バークレーでの日々は、仲間達と切磋琢磨する様が羨ましかったし、JAXAのLiteBIRD衛星の活躍に胸が高まる。
    中でも興味深かったのが、宇宙マイクロ波背景放射とは、ビックバンの残響だという点。こ

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    2021年02月10日
  • 宇宙の始まりに何が起きたのか ビッグバンの残光「宇宙マイクロ波背景放射」

    Posted by ブクログ

    理論を立て、実験を行い、理論と実験結果の差異からまた新たな理論を立ててゆく。

    「宇宙は138億年前にできた」「ビッグバンという現象が」「宇宙はダークマターが埋め尽くしている」
    そういうものだ、と受け止めることはできるが、よく考えるとなぜそうだと言えるのか皆目検討もつかない。
    その真理にたどり着く道程を辿るようにして本書は綴られている。

    バークリーでの研究の日々についての章は研究というものの面白さを感じさせてくれるし、終章にむけての流れで描かれる現在進行形の研究と未来には胸が躍る。
    10年や20年のスパンでは、もっといろいろなことがわかり、もっとわからないことが増えているのだろう。
    知的好奇

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    2020年09月16日
  • 宇宙の始まりに何が起きたのか ビッグバンの残光「宇宙マイクロ波背景放射」

    H

    購入済み

    宇宙論が好きで、宇宙マイクロ波背景放射については一般的な知識は少しは持っていました。でも、宇宙マイクロ波背景放射を調べることで、宇宙の始まりが解るとは思っていませんでした。
    説明も丁寧で初心者にも解るように書かれています。楽しく読めました。

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    2024年04月06日
  • 宇宙の始まりに何が起きたのか ビッグバンの残光「宇宙マイクロ波背景放射」

    Posted by ブクログ

    久しぶりに途中で振り落とされました。もう一度読み直さないと。この辺りのビックバン付近の話は好きなので、ちゃんと理解したいのですがね。最新の科学者が何を調べようとしているのか、そしてその科学者にも人間っぽいところがあるなど、話も多岐にわたって面白かったのですが……。数式無しで頑張って説明してくれているのに、なぜ振り落とされる?自分……

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    2021年07月28日

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