北園えりかの作品一覧
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Posted by ブクログ
良かったです。
体外受精で稀に起こる取り違え事件がきっかけで、急接近してゆく男女。その一組の男女が互いの過去を乗り越え、心からの信頼関係を築くまでを描いています。
男性も女性も、とても優しくて前向きな人たちで、読んでいる中に自然と応援したなるような恋愛でした。素敵だと思います。ただ、不妊治療中の取り違え事件は、あってはならないものだし、「素敵」で済むような問題ではありません。
これは小説だから、当事者同士が結ばれてハッピーエンドで終わりましたが、現実問題として考えた場合、どちらかに恋人や配偶者がちゃんと生存している場合もあります、そうなると、素敵どころか修羅場にしかならないですね。
(ちなみに、ヒロイン側の夫は亡くなり、ヒーロー側に恋人はいませんという設定です)
あとは内容とは関係ないのですが、文章表現が素晴らしいなと感じました。特に中盤辺りは「長文」と「短文」を重ねることで、大変メリハリのある文章になっており、テンポが良いというかリズミカルで勢いのある仕上がりは、読みやすく大変勉強になりました。
これは原文もさることながら、翻訳された方の力も大きいのかもしません。
良い作品に出逢えたことを感謝します。
Posted by ブクログ
面白く読めました。
何より、ヒロインのソリ(ソリティア)の太陽のように明るく、前向きで溌剌としたキャラには物語りの冒頭から強く惹かれました。
余談ですが、つい最近観たばかりの韓国映画「ワンデイ~悲しみが消えるまで」の薄幸だけれども可愛くて健気なヒロイン、ミソを演じた女優さんの笑顔とソリのキャラが被りました。
ミソは「微笑」と書くそうで、この小説舞台はイギリスですから、韓国の映画とは舞台はかけ離れているにも拘わらず、ミソのイメージが自然にソリと重なったのは自分でも不思議に思いました。
展開としては王道の「契約結婚」、かつて結婚式直前に婚約者にドタキャンされたことで心に深い傷を持つヒーローが優しいヒロインと出逢うことで、もう一度愛に目覚める、、、という定番中の定番ではあります。
ラストには予期せずヒロインが妊娠してしまうという、これも定番。
ストーリーだけでいけば、☆三つくらいかもしれませんが、私としてはヒロインのソリが大好きになったので、その分足して☆四つにしました。
あと、ヒロインがボートゲームのカフェを経営しているということで、物語りもゲームが進んでゆくような形で描かれている-ちょっと適切な言い方かどうか判りませんが-のは工夫されていて、興味深いと感じました。
Posted by ブクログ
良かったです。
ふとしたすれ違いから、夫と暮らす家を出たジュリア。
しかし、別れた矢先、諦めていた妊娠が判明し-。
双子の娘を苦労して育てているジュリアの前に、怒りを露わにした夫マックスが現れる。
ジュリアは戻ってきて欲しいと告げる夫に、一つの条件を出す。それは、2週間、彼が一切の仕事を家庭に持ち込まないことだった。
二人ともに愛し合っていて、互いを大切に思っているにも拘わらず、すれ違いが起こる。リアルにもありがちな出来事が描かれている物語りです。
砂漠を舞台に繰り広げられる情熱的な恋も良いけれど、こういう、本当にありそうな夫婦の再生物語りも良いですね。
ただ、その分、どうしても物語りが平坦になりがちなので、もう少し何か劇的なエピソードか出来事があっても良かったのかな、という気がします。
ラストの方で、「ローズコテージ」を売って貰える交渉をしながらも、夫婦二人ともに相手を喜ばせたいと内緒にしている辺り、とても微笑ましく読みました。
この物語りで一番魅力を感じたのは、「泣きながら眠る夜には」のタイトルで、別れて再会するまでの空白の時間、毎晩、泣いていたのはヒロインだけでなくヒーローも同じだったという点でした。普通、恋物語で泣くのはヒロイン側だけのことが多い中、ヒーローも同じように相手を思って泣くというところがとても心に響きました。