小川紘一の作品一覧
「小川紘一」の「オープン&クローズ戦略 日本企業再興の条件 増補改訂版」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
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「小川紘一」の「オープン&クローズ戦略 日本企業再興の条件 増補改訂版」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
ビジネス・実用
Posted by ブクログ
特許の数や技術力を売りにする考え方は今でも普通に聞くもの。
学校の教科書にも載ってる?というレベルで日本人に刷り込まれてきた考え方だと思う。
そこに一石を投じるというか、いやいやそれだけじゃ足りないよと別の考え方を提示しているのが本書。
製造業に携わっている人は一読する価値はある。
難点を挙げるとすると、著者の文章力がすごく高いわけではなく、話がグルグルしがちなところかも。
けれど逆にそのおかげで頭に入って来やすい一面もある。
国際規格とか経済の考え方とか、日本企業も含む世界的なメーカーの動きとかを一通り知らないと理解が難しいと思うので、都度調べながら読むのがおすすめ。
(著者が最後に希望として書いていた2025年の日本の姿と、2026年現在日本の姿とには大きく乖離があり、若干絶望した。)
Posted by ブクログ
(メモ)
・まず自社と市場の境界を自社優位に設計し、自社のコア領域に知的財産を集中させ、さらに、そのコア領域と他社(新興国)の技術をつなぐインタフェースに知的財産を刷り込ませる。さらにグローバルなビジネス・エコシステムを自社優位に事前設計すれば、急成長する新興国企業に強い影響力を行使しながら成長を自社の成長へ取り込むことができる。 この仕掛けづくりが「伸びゆく手」の形成である。オープン&クローズ戦略に基づいた知的財産マネジメントとは、自社のコア領域を徹底して守りながらコア領域からオープン市場へ向かう伸びゆく手の形成そのものであり、フルセット垂直統合型企業が全盛の時代の知的財産マネジメント思想はもとより、たとえ国際分業であっても企業内に閉じた国際分業の時代の知的財産マネジメント思想ともまったく異なる。
・ビジネス・エコシステムの中で追求するオープン&クローズ戦略の知的財産マネジメントでは、自社のコア領域(中核となる技術領域)と他社に任せる領域との境界を自社優位に事前設計することがすべての出発点となる。したがって、企業と市場の境界が商品企画や事業企画の時点で事前に設計されていなければならない。
・オープン&クローズ戦略に基づいた知的財産マネジメントを支える基本思想は、第一にクロスライセンスを徹底して排除する技術領域をコア領域として持つことであり、第二に、競争相手になりかねない相手にサプライチェーンの他の領域を任せながら市場を拡大させる仕組みづくりにある。
・一般にブラックボックス化は、誰も真似のできない技術を次々に開発し、これを秘匿するという視点で語られることが多い。 だが、これだけでは不十分である。コアとなる技術領域をキャッチアップ型企業によるクロスライセンスの攻勢から守って独占し、ブラックボックス化するための仕組みづくりが、極めて重要な意味を持つようになった。クロスライセンスを徹底排除できるのであれば、たとえ他社技術と結合するインタフェースを公開しても公開時の契約とその背後にある独占的に保持している知的財産によって、競争相手の企業が自社のコア領域へ実質的に参入できなくなるからである。前者は「技術によるブラックボックス化」であり、後者は「知的財産と契約のマネジメントによるブラックボックス化」である。こうすれば、自社のコア領域を守れるだけでなく、エコシステムのパートナー企業に大きな影響を与える伸びゆく手も形成することができる。