作品一覧

  • カタコンベ
    3.6
    1巻759円 (税込)
    あの事件から5年、ひとつの決意が闇に眠った殺人事件を呼び覚ます! ――水没するまでのタイムリミットは、約5時間。それまでに、洞窟に閉じこめられた調査隊を助け出さなければ……。「もう同じ過ちは繰り返さない」。強い決意を秘めたケイブダイバー・東馬亮は、単身救助に向かう。大きな闇に包まれた洞窟には、5年前の事件の真相と、殺人犯が潜んでいた。第50回江戸川乱歩賞受賞作。 ◎「作家にはまことしやかに嘘をつく能力が必要とされるが、その意味で、神山裕右は稀代の嘘つきである」<「解説」より>
  • サスツルギの亡霊
    3.3
    1巻990円 (税込)
    2年前に死んだはずの兄から届いた手紙。事件の真相は、史上最大の密室・南極大陸に。他殺か事故か。死者からの手紙が、凍てつく大地を呼び覚ます――カメラマンの矢島拓海のもとに届いた、一葉の絵はがき。差出人は、2年前に南極で死んだはずの兄だった。時を同じくして拓海に、越冬隊への密着撮影の仕事が舞い込んでくる。「死の真相を知りたければ南極に行くといい」。これは偶然なのか、それともあいつが……。冷たく広大な「密室」で、過去の事件が甦る。19年本屋大賞・超発掘本!
  • 刃紋
    4.0
    1巻2,400円 (税込)
    名古屋で探偵業を営む草莱の元に舞い込んだ行方不明者の捜索依頼。関東大震災の混乱の中、数少ない手掛かりを頼りに調査を進めるが、関係者は次々と不審な死を遂げていき……。乱歩賞の著者による13年ぶりの新作ミステリー。
  • 炎の放浪者
    -
    1巻1,012円 (税込)
    『サスツルギの亡霊』が2019年「本屋大賞 発掘部門『超発掘本!』」に選出された、著者の「もうひとつの超発掘本!」が文庫化。14世紀初頭、端麗王フィリップ四世が統治するフランス。パリに暮らす鍛冶屋ジェラールは、ある日突然、妻と共に投獄される。無実の罪を訴える彼に王の腹心が出した解放の条件は、神殿騎士団逮捕直前に失踪した、一人の神殿騎士を探し出して捕らえるというものだった。妻を囚われたジェラールに選択肢は無く、わずかな手がかりを頼りに、謎の騎士を追う旅に出る――。 2019年の「本屋大賞」発表会で「知らなかったけど、読んでみたいと思った」と会場にいたすべての人に強い印象を残し、話題をさらった『サスツルギの亡霊』推薦者の書店員・蔦屋書店諏訪中州店の立木恵里奈さんの名スピーチ。その中で選出作である『サスツルギの亡霊』を差し置いて「文庫化してほしい!」と熱く語られたた本作が、このタイミングでついに文庫化!

ユーザーレビュー

  • カタコンベ

    Posted by ブクログ

    『もう同じ過ちは繰り返さない』
    ケイブダイバー・東馬 亮(とうま りょう)は、強い決意を胸に秘め、行動を開始した。
    洞窟内の救助をテーマにした迫真のミステリー。

    5年前、自らのミスで、恩師とも言える大事な人物・水無月 健一郎を死に至らしめた東馬は、深い悔恨の情を抱き生きてきた。

    そして、新たに発見された洞窟調査で、恩師の娘・弥生が遭難したと聞き、彼は単身救助に向かう...

    しかし、大きな闇に包まれた洞窟の中には、10年前の事件の真相と、新たな犯罪の予感が隠されていた。

    作品の半分以上は、暗い洞窟の中...
    ただでさえ、暗闇で恐怖感が高まる中、落石や鉄砲水など自然の驚異が、これでもかと襲

    0
    2019年10月10日
  • カタコンベ

    Posted by ブクログ

    全体的にはスピード感重視の荒削りな作品、という印象で、読後感が重くないし適度にワクワクできるので簡単な読書にオススメです。
    ケイブダイバーを題材としたミステリーで、情景描写が巧い。鍾乳洞に入ったことのない人でも、文章から風景(真っ暗のはずなのだが)を想像することができるのではないだろうか。
    視点は三人称多視点で、その切り替えがスムーズで違和感なく読み進められる。誰の視点か明かされないキーとなる場面がところどころ出てくるが、それによって緊迫感が強まり早く続きを読みたくなる。

    水無月弥生、東馬、霧崎、梶本、柳原、、など、キャラクターの名前に何か意味が込められていそうなので、もう一回読んでよく考え

    0
    2014年08月30日
  • カタコンベ

    Posted by ブクログ

    舞台は地下洞窟。特殊なロケーション下で次から次に起こるスリリングなアクシデント。複雑に絡み合った人間模様が物語を掘り下げる中、刻一刻と迫るタイムリミットが緊迫感を一層高めます。
    前人未踏と呼ばれる地での不可解な出来事、そして閉鎖空間での闘い。この地下洞窟を機知と英断で無事脱出できるのか?。
    探検とミステリーとヒロイズム!個人的にはワクワクドキドキ要素満載でとても楽しかったです。

    0
    2013年12月12日
  • 刃紋

    Posted by ブクログ

    草萊一子地が所長の名古屋の探偵社にハンナ・ベルリナアが訪ねてきて母 貞子の行方を探してほしいとの依頼から始まる物語だが、関東大震災で混乱が起こった時期で多くの人が行方不明になっていた.名古屋港の倉庫で変死体を発見した草萊が長い付き合いのある石漱警部補との絡みで捜査を開始する.東京で震災時に起こった支那人・朝鮮人の虐殺に関連すること、長崎の端島炭鉱での事件など場面が次々と展開するのにやや戸惑ったが、草萊の的確な推理展開が楽しめた.最終章で複雑な事件が見事にクローズされる構成は素晴らしいと感じた.

    0
    2025年01月03日
  • カタコンベ

    Posted by ブクログ

    洞窟探索もケイブダイブも知らない世界だったが、迫り来るタイムリミットと明らかに居るだろう不明な犯人への焦燥感であっという間に読み終わった。
    洞窟で水没なんていう経験はないけど、とてもよく状況が書かれていて入り込めたなぁ。

    0
    2024年03月06日

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