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『もう同じ過ちは繰り返さない』
ケイブダイバー・東馬 亮(とうま りょう)は、強い決意を胸に秘め、行動を開始した。
洞窟内の救助をテーマにした迫真のミステリー。
5年前、自らのミスで、恩師とも言える大事な人物・水無月 健一郎を死に至らしめた東馬は、深い悔恨の情を抱き生きてきた。
そして、新たに発見された洞窟調査で、恩師の娘・弥生が遭難したと聞き、彼は単身救助に向かう...
しかし、大きな闇に包まれた洞窟の中には、10年前の事件の真相と、新たな犯罪の予感が隠されていた。
作品の半分以上は、暗い洞窟の中...
ただでさえ、暗闇で恐怖感が高まる中、落石や鉄砲水など自然の驚異が、これでもかと襲ううえ、かつての殺人犯に加え、拳銃を持った謎の男が紛れているという。
水没までのタイムリミットは、約5時間。
果たして、東馬は、苦難の中から、弥生を救い出すことが出来るのか?
ハラハラドキドキの展開が続きますが、筆者の力量でしょうか、息つく暇もなく、あっという間に読ませます。
最後には、意外な真犯人が登場し、そして、最後の展開は...
本作は、映像化も面白いと思います。
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全体的にはスピード感重視の荒削りな作品、という印象で、読後感が重くないし適度にワクワクできるので簡単な読書にオススメです。
ケイブダイバーを題材としたミステリーで、情景描写が巧い。鍾乳洞に入ったことのない人でも、文章から風景(真っ暗のはずなのだが)を想像することができるのではないだろうか。
視点は三人称多視点で、その切り替えがスムーズで違和感なく読み進められる。誰の視点か明かされないキーとなる場面がところどころ出てくるが、それによって緊迫感が強まり早く続きを読みたくなる。
水無月弥生、東馬、霧崎、梶本、柳原、、など、キャラクターの名前に何か意味が込められていそうなので、もう一回読んでよく考えてみたい。一カ所だけ、何が書きたかったのかわからなかったシーンもあるし。。
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舞台は地下洞窟。特殊なロケーション下で次から次に起こるスリリングなアクシデント。複雑に絡み合った人間模様が物語を掘り下げる中、刻一刻と迫るタイムリミットが緊迫感を一層高めます。
前人未踏と呼ばれる地での不可解な出来事、そして閉鎖空間での闘い。この地下洞窟を機知と英断で無事脱出できるのか?。
探検とミステリーとヒロイズム!個人的にはワクワクドキドキ要素満載でとても楽しかったです。
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洞窟探索もケイブダイブも知らない世界だったが、迫り来るタイムリミットと明らかに居るだろう不明な犯人への焦燥感であっという間に読み終わった。
洞窟で水没なんていう経験はないけど、とてもよく状況が書かれていて入り込めたなぁ。
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洞窟という地下の閉鎖空間で起こる事件から、過去の事件に繋がっていく、ある程度予想つくオチではある。
エピローグ的な所の物足りなさを感じたのは、それなりに感動し、ハラハラドキドキさせられたからかなと思う。
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前人未到の洞窟に入った5人の調査隊が遭難。閉じ込められ救助は困難を極める中、雨が降り出し水没まで5時間しなかい。 その中に昔、自分のせいで死なせてしまった恩師の娘の存在を知り、助けに向かう主人公。 決死の脱出劇に10年前の殺人事件に絡む新たな危機が加わる。冒険物にミステリーが合わさり『ページをめくる手が止まらない』系のストーリー。…なんだけど、とにかくツッコミ所が多い!!ちょっと勿体無いけど、極限の緊張感は味わえた。
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面白かった!
ケービングというジャンルを全く知らなったけど、細かい描写があったので洞窟の中の様子がよくわかったし、スピード感もあった。
ミステリーとしては、「ああ、やっぱりね」っていう展開であることは否めないけれど、各登場人物の心の動きとか、理由とか、背景とか、ちゃんと収まるところにおさまって納得感はあった。「サスツルギの亡霊」を読んでからこの本を読んだけど、どちらの主人公も「その道を進むことを心に決めている」っていう点では共通しているところがあるね。
自分自身への信頼、仲間との約束、託された命。
そういうものの上に、私達は生かされているんだな。
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洞窟の中という狭い空間の中での、登場人物の心の揺れ動きに、こちらもハラハラさせられる。
ラストはせつないが、全ての謎がとけた解放感があり、まるで自分も洞窟の中から地上に戻ってきたような気分になれた。
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普通に読めて面白かった
ケイブダイバーの専門用語も多々出てきても、スラスラ頭に入った
半分以上暗い洞窟の中でのストーリー展開で、ぐいぐいと好奇心を滾るものも感じたね
さすが江戸川乱歩賞をとる作品だなと思う。神山氏の作品をどんどん読みたいなと思っても、まだ三作しかでてなく現在も活動しているのかも不明で残念…
あとエピローグがあっさりしすぎで、もう少し膨らみが欲しかったな( ゚д゚)
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『人間ってのは厄介な生き物でさ。長いこと生きていると、自分の存在理由を知りたくなるときがあるんだ。
どうして自分はここにいるのか、何のために生まれてきたのか。
世間では、そんなことを考えるのは思春期のガキだけだと思われているけど、実はそうじゃないと思う。どれだけ歳をとっても、その疑問を抱えていると思うんだ。消えたわけじゃない。日頃は胸の奥底に隠しているだけでね。
それで、ふとその疑問が顔を覗かせると無性に焦ってしまう。俺はこんなところで何をやっているんだろう、って。だから何か形に残るようなことをしたくなる。』
ミステリと言うより、冒険活劇だな。映画『サンクタム』を彷彿させる躍動感あるスリリングな作品で面白かった‼︎
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面白かった。あんまり読まない小説の系統だけど、読みやすく抵抗なく読めた。続きが気になったのもすらすら読めた一つの理由かも。でも自分の悪い癖が出て気になって斜め読みをしてしまったのは失敗。その時にラストは失速したなぁという印象を受けたけど、しっかり読み直してみるとそこまでではなかった。でも、洞窟でのシーンが迫力があったから、最後がさらっとしすぎかなという印象は拭えなかった。
自分は洞窟探検したくないなぁ・・・。
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ミステリーというより、パニック&アドベンチャー!
第50回江戸川乱歩賞受賞作品
洞窟の中からの大脱出劇で、ハリウッド系の映画になりそうな物語り
ストーリーとしては、洞窟調査中、落盤により閉じ込められた調査隊を主人公が救助に向かう。洞窟が水没するまでに助けることが出来るのか?また、調査隊の中に拳銃を所持している人の正体は?5年前の事件の真相は?
などなどとハラハラドキドキする展開で楽しめます。
ミステリーとして楽しむより、パニック&アドベンチャーで楽しむべき小説です。
前半、登場人物がごちゃごちゃっとしてわかりにくいところもあったり、ミステリー?っていうところもあったり、ちょっと都合よくない?っていうシーンもたくさんありますが、やはり後半、脱出に向けてのドキドキ感はとてもよく、そして熱くなります。海猿よろしく感動します。
「償いとは、その人の命を背負って、生きていくこと」
うーん、胸が熱くなります。
べたべたですが、この手の小説は好きです!
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洞窟を探検したり、海底を潜ってみたりする
ある意味冒険のようなスポーツ。
それに見いられた人達、の話。
紅一点、のヒロインの過去により、あちらからやってきた協力者。
しかし、地上では拳銃がどうの…。
それによって、拳銃を持っている人物が誰なのか、という
ある意味ミステリーに。
場所が場所なだけに、落石は起こるわ、鉄砲水はやってくるわ…。
生き延びるため前へと進むけれど、妙な謎が増えて行くばかり。
拳銃を持っているのは?
縄が切れたのは?
なぜ『彼』の荷物が少なくなっているのか。
最後に全てが解けた時、希望は捨ててはいけない、という気分にさせてくれます。
しかしスリルがあるというか、スピード感があるというか。
続きが、これからどうなるのかが気になって
とにかくページをめくってしまいました。
Posted by ブクログ
江戸川乱歩賞作品。
洞窟内で起きた事故と、過去に起きた同様の事故がリンクし、結びついていくスケールの大きい作品。
実際に行ったことのない深い洞窟内をリアルにイメージできるその表現力が素晴らしい。
推理小説としての満足度は低めですが場景描写と、舞台設定の新しさは評価できます。
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ロマンは感じるが、決して自分からは行こうとは思わない世界。 全編殆ど闇・辛い・痛い。 装備次第ですぐに死と直結する人間の弱さなどはコレでもか!と伝わったが話自体に曖昧なところが…。 せめて駆け足でもいいんで後日談で説明欲しかったな。
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舞台は洞窟の中!?
ケイビングというスポーツがあるそうです。いわゆる洞窟探検!?
洞窟内は危険があり、装備と経験が無いと大変な事になっちゃうようです。
やり始める時は慎重に!
新潟のとある場所に大きな鍾乳洞が発見され大規模な探索活動が行われる事に!?
しかし、その鍾乳洞の探索チームには因縁の過去を持つ人々がいた・・・
主人公のケイプダイバー東馬は過去に生き死にに関わる事故を洞窟内で起こしていた。
過去に囚われ過ぎている彼もその鍾乳洞に入って行くのだが・・・
乱歩賞受賞作品です!
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カタコンベ/神山裕右:第50回大賞受賞。2004年。
ケイビング。洞窟探検がテーマ。洞窟の中での殺人事件。
そもそも、洞窟で父を失った弥生。姉を失った男。前者は事故、後者は殺人なのだが。
ヤマイヌがいるのでは、と噂の洞窟。探索のためのチームが結成される。雨降ったらヤバイので、普通は中止になるが、なぜか強行突破。リーダーが脅されていたのだ。
鍾乳洞の雰囲気は満載。孤島ミステリーみたいなもんかなぁ。犯人とか、動機とか、ビミョーだけど。
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ヤマイヌに惹かれ巨大鍾乳洞の調査隊に入り地底に閉じ込められた教授や院生の弥生ら五人を雨による完全水没の前に助け出す為、弥生の父の死に深く関わったケイブダイバーが決意のもと無謀な単身救助に向かい共に出口を探す。潜む殺人犯や持ち込まれた拳銃。岩や水や泥等緻密な洞窟描写だけれど息苦しくなる程ではなかった。
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四章までは睡眠時間を削って一気に読み切った/ とてつもない吸引力で、前人未踏の地下迷宮に先行者の痕跡が見つかるあたりなど、とても途中で読み止められなかった/ しかし、五章から最後まで突然登場人物が子どもっぽくなり、セリフのやりとりや取って付けたような正義感は、売れないラノベを思わせた/ あまりのチープさに読んでる方が恥ずかしくなってくる/ 積年の相手を殺すにしても、人質を取られる前に油断させて殺すことは十分可能だろう/ あと、別の地底湖とつながっているのは良いにしても、たまたま流された先で息苦しくなって手を出して掴まったところが、ちょうど救助者のあたりだったのは都合がよすぎた/ それにしても惜しい/ ラストさえよかったら/
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水没するまでのタイムリミットは約5時間。それまでに洞窟に閉じこめられた調査隊を助け出さなければー。「もう同じ過ちは繰り返さない」。強い決意を秘めたケイブダイバー東馬亮は、単身救助に向かう。大きな闇に包まれた洞窟には、5年前の事件の真相と、殺人犯が潜んでいた。
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これ読んだ後、BSの洞窟番組見まくった。
子供の頃読んだ少年探偵団思い出した。お屋敷や洞穴入って出られなくなる怖さ。海底2万マイルとか地底探検とか。
だからかな、途中から犯人はどうでもよくなってしまった。
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地下洞窟
はじめての題材でした。
自分では、無理だなぁと感じる閉塞感と闇。
間違いなくパニックになりますわ!自分は。
それを超えてまでひきつける未開の洞窟
この洞窟で事件がおきて、事件もあった!?
アドベンチャーですねぇ~
なかなかスピーディーな展開に謎があって
珍しいステージで
興味が沸き立つ!
ケイブダイバーって知ってましたか?
Posted by ブクログ
サスペンスとアドベンチャーを融合させたB級ハリウッド映画みたいな作品です。
特異な極限状況下での殺人事件とその犯人探しの興味を盛り込みつつ、ラストまでスピーディーに読ませます。緊迫感があってなかなか面白かったです。
「何故、10年前の犯人は、被害者を特定できる遺留品をそのまま残していたのか」など引っかかる部分は多々ありましたが、「ダイビング」や「地下墓地」など、あまりない素材が魅力的だったので今後も期待したいです。
Posted by ブクログ
江戸川乱歩賞受賞作と言うことで。。。
鍾乳洞の中で殺人犯が。。。と言う設定に、もう少しクローズドサークル的な少しずつ犯人に迫ってゆく系のミステリを想像していましたが、そういった点で言うと少し、薄くて物足りなさを感じます。
しかし、ケイブダイバーが主人公と言うのは新しい感じがしましたし、色々な人の思いは伝わる作りになっていました。
同じ主人公で洞窟ものの続編ていうのもアリかもとは思います。
Posted by ブクログ
ケイビングと言って鍾乳洞などの洞窟探検をするアウトドアスポーツの話です。
新たに発見された未開の洞窟探検、崩落で道がなくなるアクシデント、脱出、と世の男性の冒険心をくすぶられる設定です。
誰も知らない鍾乳洞の調査に向かうが落盤で出口が塞がれてしまいます。更に奥に進み違う出口を探すと以前に誰かがいたような痕跡を発見する。そして誰も足を踏み入れていないはずの洞窟に謎の白骨死体。過去にここで何か事件があったのか。台風のせいで水が迫ってきており脱出リミットは3時間半。しかし人間の手によるような事故で仲間が死んでいく。過去の事件の関係者が仲間の中にいるのか?
といったようなハラハラする展開ばかりです。
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―――水没するまでのタイムリミットは約5時間。
それまでに洞窟に閉じこめられた調査隊を助け出さなければ―。
「もう同じ過ちは繰り返さない」
強い決意を秘めたケイブダイバー東馬亮は、単身救助に向かう。
大きな闇に包まれた洞窟には、5年前の事件の真相と、殺人犯が潜んでいた。
フィーリングで選んだ新規開拓、神山祐右
デビュー作にして、このストーリーの作り込みと語り口なんかは凄いと思う
でも、動機やらそれぞれの人物の描写が少ないからちょっと物足りなかったな
ま、これからに期待ってことで