久保田香里の作品一覧

「久保田香里」の「きつねの橋」「氷石」ほか、ユーザーレビューをお届けします!

作品一覧

  • 氷石
    3.6
    1巻1,072円 (税込)
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 「これがほしいの」宿奈がさしだした手の上に、千広が売った小石がのっていた。「疫病に効くとか大神のご加護とか、全部、空言なんだぜ」「知ってる。それでもかまわない。つるつるしていて、まるで水晶みたいでしょう。水晶のこと、氷石ともいうのだって…」ひたむきさを失いかけた少年に訪れる、天平九年の夏の出会い。
  • きつねの橋
    4.3
    ときは平安時代。主人公平貞道(たいらのさだみち)は源頼光(みなもとのよりみつ)の郎等(ろうとう)。郎等になってすぐに妖怪の白きつね・葉月(はつき)と知り合い、立場を超えて互いに助け合うようになる。貞道は少し先輩で弓の名手である季武(すえたけ)ととりわけ仲が良く、不遇な斎院の姫を助けたり、少年時代の藤原道長の護衛をしたり、盗賊の袴垂討伐に加わったりと忙しい。この物語は貞道が京都にでてきたばかりの若者の頃であるが、貞道はのちに渡辺綱(わたなべのつな)、坂田金時(さかたのきんとき)、平季武(たいらのすえたけ)とともに頼光四天王(らいこうしてんのう)として勇猛を知られるようになる。 『今昔物語集』にも登場する、頼光四天王と妖怪の白きつね・葉月を主軸とした平安ファンタジー。千年以上前の平安京の大路を、貞道たちとともに駆け回りましょう。

ユーザーレビュー

  • きつねの橋

    Posted by ブクログ

    あっさりとしていながらちょうど良い重みがある文体。内容もらおそらくターゲットである高学年前後の子が読み応えを感じられつつ難解ではないストーリーで、文章とのバランスがマッチしているのが秀逸。
    一見平易な言葉遣いながら内容が素晴らしいものは昔からある名作がたくさんあるし、新しい本は、色々書いている割には内容が薄く結末が透けて見えてしまいそうなものが多い中で、なかなか出会えない作品だと思いました。
    挿絵も美しく物語の魅力を更に高めていると思います。
    続きも読む予定。

    0
    2025年06月15日
  • 氷石

    Posted by ブクログ

    過去の恨み辛みを力にして生き抜く千広と、現在をめいっぱい感じきる宿奈。
    心地よい時も、命が消えそうなときも、宿命にあらがわず身を委ねる宿奈がとても印象的でした。
    そんな宿奈に出会って、千広も世界の見方が変わってきます。
    とっても素敵なお話でした。二人には末永く幸せでいてほしいです。

    0
    2024年02月17日
  • きつねの橋 巻の二 うたう鬼

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    『きつねの橋』の続編が読めるなんて嬉しい。
    平貞道を中心に、平季武、公友、白きつね・葉月のオリジナルメンバーに渡辺綱が加わり、物語にますます深みが出てきて前回以上に面白かった。

    弱みにつけこまれ鬼に取り憑かれてしまった季武。
    季武を助けようと力を合わせて鬼に挑むみんなのチームワークが良かった。
    実際の伝説『鬼の腕』をモチーフにしているため、ファンタジー要素にも説得力があり、読んでいてハラハラ。読み応えがある。
    古木の桜の花びらや紅葉の葉が優雅に舞う様子も映像が浮かぶ位素敵で、児童向けにしておくのは勿体ない。ぜひ大人用の小説にしてほしい。
    巻のニ、ということはこの後三、四と続くのかな。
    更なる

    0
    2022年06月17日
  • きつねの橋 巻の二 うたう鬼

    購入済み

    渡辺綱、登場

    渡辺綱だ!いつも屈託のない感じで描かれる人の気がするけど、同僚から見るとこんななのかな。これから打ち解けていくのだろうけど。狐の葉月が姫と再会できるといいな。鬼が邪悪というだけでないのが良いです。倫理姫も登場しましたね。平安時代の日常が伝わってくるお話です。

    0
    2021年12月25日
  • きつねの橋

    Posted by ブクログ

    久保田さんの作品は『駅鈴』『氷石』『もえぎ草子』と読んだけど、これが一番いいのでは?と思った。
    私が読んだ中では唯一ファンタジー要素のある作品だが、それが久保田さんの中世をリアルに描く力、誠実な物語運びとうまい具合にミックスされてる感じ。
    頼光四天王の一人平貞道が、頼光の郞等となるところから話は始まる。妖狐葉月を助けてやったことが縁で、貞道と葉月はピンチの時にお互い助け合う約束を交わす。
    葉月は、賀茂神社の斎院である幼い尊子姫の女房をしており、斎院は葉月が狐であることを知った上で姉のように慕い、頼っている。幼くして母と別れ、実家に戻ることもままならない斎院を愛しく不憫に思う葉月は、何としても彼

    0
    2021年04月23日

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