平鍋健児の作品一覧
「平鍋健児」の「アジャイル開発とスクラム 顧客・技術・経営をつなぐ協調的ソフトウェア開発マネジメント」「アジャイル開発とスクラム 第2版 顧客・技術・経営をつなぐ協調的ソフトウェア開発マネジメント」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
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「平鍋健児」の「アジャイル開発とスクラム 顧客・技術・経営をつなぐ協調的ソフトウェア開発マネジメント」「アジャイル開発とスクラム 第2版 顧客・技術・経営をつなぐ協調的ソフトウェア開発マネジメント」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
ビジネス・実用
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Posted by ブクログ
アジャイルの勉強として本を読みました。
2013年の本なので、紹介されている具体例は付箋を使ったり、壁にチャートを張り出したりとアナログな方法が中心でしたが、アジャイルやスクラムの基本的な考え方は現在も大きく変わっていないと思いますので、勉強になりました。
私はたまたまこの本が会社にあったので読みましたが、2021年に第2版が出ているので、今から読む人はそちらを読んだ方が良いと思います。
【第1部】
アジャイルとスクラムの概要だけ知りたい方は、第1部だけ読めば十分そうです。
アジャイル関係の用語と、それぞれがどういう意味なのかを知ることができて良かったです。
・スプリント
一定期間(通常1週間〜1か月)を区切って、決めた成果を完成させる開発サイクル。
このサイクルを繰り返すことで、「このチームなら1スプリントでどこまでできるか」という知見を蓄積できる。
・スクラムマスター
チームが円滑に開発できるよう支援する役割。
例えば、「他部署の承認待ちで作業できない」といった問題の解決や、「コードレビューに時間がかかる」といった問題の改善策を考える。
こうした役割を専門に担当する人を置く、という発想があることが印象に残りました。
【第2部】
アジャイルを採用した企業の実例集のような内容でした。
アジャイルについて概要を知りたいだけであれば、ここまで読まなくてもよさそうです。
一方で、企業改革のドキュメンタリーなどが好きな人には面白い内容だと思います。
個人的に印象に残ったところは以下です。
・アジャイルは、大規模開発や品質を特に重視する場面では難しい。
システムの根幹部分はウォーターフォールで開発し、フロントエンドはアジャイルで開発する、といった使い分けもある。
・ビジネス側と開発チームの信頼関係を構築するための工夫。
ビジネス側は仕様を伝えるだけでなく、背景や目的などのコンテキスト(文脈)も共有する。
開発チームは、内部の進捗状況をできるだけオープンにする。
・被災地で医療のためのシステムを急いで作る場合、アジャイルの短いサイクルでリリースし、ユーザーからのフィードバックを反映していく方法は、特に相性が良さそうだと思いました。
【第3部】
アジャイルの元になった考え方や、会社全体をアジャイルによってどう良くしていくか、といった、より大きな視点の内容でした。
アジャイルについてより深く知りたい人向けだと思います。
Posted by ブクログ
アジャイルの本質を、源流まで遡って理解できる本。
野中郁次郎先生の、SECIスパイラルとの関係も知り、改めてソフトウェア開発に留まらない、イノベーションを起こすマネジメントとリーダーシップの方法であるということが分かる。
暗黙知と形式知を回して知識創造を進めることにつながる、アジャイルの各種ミーティングや取り組み
サイロを自律分散型、フラクタルなチームや組織のあり方
実践知に基づくリーダーシップ→哲学やことば、目線、ロジックと情熱の双方をもった身体性を持って対話と言葉を語るリーダーシップの発揮が必要ということ
自律分散組織は、複雑適応系理論の応用ということで、複雑系の科学にもつながること
色んな示唆があり、自身の考えていること、関心のあることの全てにAgileが接地する事が分かった。複雑系は、システム思考的に森林保全を進めることや、アクターネットワーク理論にも繋がりそうだし、知識創造としてのAgileは現場主義と対話、身体性の重要性という、自身ができていないことへの向きなおりというか、総括して向かうものということが分かった。
さて、これから、socializationを、どこまでできるか。
なんとかしたいものだ
Posted by ブクログ
アジャイル開発とスクラム 顧客・技術・経営をつなぐ協調的ソフトウェア開発マネジメント
著:平鍋 健児
著:野中 郁次郎
けっこう分かりやすかった
構成は3部、第1部アジャイルとは何か、第2部ケーススタディ 第3部アジャイル開発と知のモデル である
■アジャイル開発とは
ウォータフォール開発に対して、アジャイル開発
アジャイル開発とは、短い期間を区切ってその中ですべての手順を踏んで動作する完成品の一部を開発する、それを繰り返すこと
アジャイル開発では、分析、設計、実装、テストを短い期間で並列で行うこれを繰り返す。動くソフトウエアを一定間隔を作り、それを成長しさせていく
アジャイル開発とは総称
・スクラム
・エクストリーム・プログラミング(XP)
・ユーザ機能駆動開発(FDD)
・DSDM
・適応型ソフトウエア開発(ASD)
・Crystal Clear(クリスタルクリア)
・Evo(イボ)
■なぜアジャイル開発
・ウォータフォールだと時間がかかるので、ビジネスのリリースに遅れたり、完成したとき時代遅れになっている
・ウォータフォールだと、まったく使われない機能を実装してしまうケースが45%、アジャイル開発であれば、常に必要な機能を実装し続けている
■スクラムとは
<プロセス> 1~4週間の期間を区切って開発を行う、その期間のことをスプリントという(アジャイルでは反復イテレーションという)
・プロダクトバックログ 開発すべき機能全体のリストをいう
・スプリントバックログ 今回のスプリントで開発すべき機能の一覧、プロダクトバックログの1部
<役割>
・プロダクトオーナー
・開発チーム
・スクラムマスター 管理者ではなく、開発チームの支援者
<成果物>
・インクリメント:スプリントで完成した製品の機能のこと
・プロダクトバックログ 開発すべき機能の全体のリストをいう
・スプリントバックログ 今回のスプリントで開発すべき機能の一覧、プロダクトバックログの1部
<イベント>
・スプリント 開発するための反復イテレーションの期間をいう
・スプリント計画 スプリントの開始に先立って行われるミーティング
・ディーリースクラム(朝会)
・スプリントレビュー スプリント終了時に製品のデモを行うこと
・レトロスペクティブ スプリントレビュー後に行われるふりかえり
そもそも、ウォーターフォールであれ、アジャイルであれ、必要な共通スキルがある
・ソフトウエアプログラミング、設計、テストに関する知識と経験
・ユーザ体験(UX)の知識と経験
・DBやモデリングに関する知識と経験
・開発環境やツールに関する経験と知識
加えて、スクラム開発をするためには、アジャイル開発特有の活動(プラクティス)が必要
・ユーザストーリー ユーザの言葉で書かれた説明書
・プラニングポーカー プロダクトバックログから、スプリントバックログをつくるための手法、見積もりも合わせて行う
・朝会(ディーリースクラム) 昨日やったこと、今日やること、障害になっていること を確認する
・ふりかえり(レトロスペクティブ) KPT(継続、問題、試用)次回改善したみたいことなどを洗い出す
・タスクかんばん 未実施、作業中、完了がわかるようにタスクをカードに書き出したものを壁にはって見える化をする
・バーンダウンチャート 進捗曲線、着地予測と残量確認ができるグラフ
・ペアプログラミング 難易度の高いプログラミングを2人でやる開発手法
・テスト駆動開発(TDD)テストコードと製品コードを対に開発していく手法
・リファクタリング 既存のプログラムを外部仕様を変えずに内部を改善する開発手法
・継続的インテグレーション(CI)常に全体を動くようにビルドを最新に保つ管理方法
スクラムを支えるツール
・IDE統合開発環境
・ソースコード管理ツール
・バグ管理システム
・クラウド(AWS)等
■ケーススタディー
<リクルート:リクナビ>
・開発期間の短縮化
・開発のスピードアップ
・パッケージをつかうか、テンプレートをつかうのか、アジャイルをつかうのか ⇒ アジャイル
・ライバルメーカーがリリースする前にサービスをリリースするのが第一
・全体進捗わからない ⇒ バーンダウンチャート
・タイムボックス(1週間)に入る機能のみを開発に回す
・80%できればOK,20%はできなくてもだれも怒らない
・アジャイルを使うのはQCDのDが重要
<楽天:楽天市場>
・運用と開発を並行で対応
・リリースしたら終わりではなく、運用の始まり
・継続的インテグレーション:CI。自動ビルドで常に動く状態で運用できる
・半分に開発をわけたら、前半の3.5倍後半に生産性がでた
・シンプル設計、リファクタリング、継続改善の文化
・見える化 ⇒ タスクボード、パーキングロットチャートを採用
・あるべき姿を求めて改善を続ける ⇒ 昨日より今日をよりよくすること
■アジャイルと知のモデル
・アジャイル開発は全員で開発に取り組む⇒全員で対応
・マルチ学習、多層学習、複数レベルで学習を行う
・柔らかなマネジメント 自己マネジメント+相互マネジメント+愛情によるマネジメント
・リーンスタートアップ ユーザについての知識を学びながら開発を進める
<SECIモデル>
共同化 暗黙知⇒暗黙知 個人の知を組織で共有
表出化 暗黙知⇒形式知 暗黙知を文書化して形式知化して伝達可能にする
連結化 形式知⇒形式知 知識を体系化し、新しい知識を生み出す活動
内面化 形式知⇒暗黙知 新たに生み出された形式知を個々人で実践して、暗黙知に変換する
<アリストテレスの3つの知>
エピステーメ 形式知 科学、哲学、再現可能
テクネー 暗黙知 技術、スキル、工芸、ノウハウ知
プロテシス 実践知 実践からの知恵、賢慮、価値観、倫理観
<PDCAとの関係>
PDCAはP:計画で始まる 計画は形式知で、計画ありき ⇒何を作るのではなく、なぜ作るを
イノベーションはまず、共同化から始まる ⇒ 共感、共振、共鳴
目次
はじめに
第1部 アジャイル開発とは何か、スクラムとは何か
第一章 アジャイル開発とは何か?
第二章 なぜ、アジャイル開発なのか
第三章 スクラムとは何か?
第四章 アジャイル開発の活動(プラクティス)
第2部 アジャイル開発とスクラムを実践する
第五章 スピード時代に独自のアジャイル手法
第六章 小さく始めて浸透させる〜楽天のアジャイルによる組織改革
第七章 「IT新市場」におけるアジャイル開発に取り組む富士通の挑戦
新たな分野への取り組みと「どうぶつ医療クラウド」システム開発
第3部 アジャイル開発とスクラムを考える
第八章 竹内・野中のスクラム論文再考
第九章 スクラムと知識創造
第十章 スクラムと実践知リーダー
特別対談 野中郁次郎×平鍋健児
おわりに
謝辞
参考文献案内
注
索引
ISBN:9784798129709
。出版社:翔泳社
。判型:4-6
。ページ数:288ページ
。定価:2000円(本体)
。発行年月日:2013年01月
。発売日:2013年01月17日