タロとジロが南極で1年生き延びていたのは、リキがついてたんだね。そして北村さんがまた戻って来ると思って、基地を離れなかったんだね。謎が判明した最後は、涙が止まりませんでした。
第一次越冬隊で犬係をされていた北村泰一さんが、一年後に再び南極を訪れてタロとジロと奇跡の再会を果たす-映画「南極物語」でも
...続きを読むお馴染みのように、ここまでは誰もが知っているけれど、そこからの事は全く知らず、そして一次越冬の間、樺太犬がどのような活動をしたのかなども知らなかった。この本には詳しくその辺りの事が描かれていて、真実の南極物語を知ることができました。
北村さんは、あぁやって置き去りにしてしまった犬たちを弔われたのですね。北村さんが雪に埋まっていた7頭の犬達の遺体を見つけだし、そして水葬される場面、読んでいても北村さんの想いは想像できかね、この時も涙が止まりませんでした。
南極で置き去りにされ、犠牲となってしまった樺太犬たち。「あまりに可哀想な話」だと思っていました。おそらくほとんどの人もそう思っているでしょう。でもこの本を読んで、南極越冬隊の方達と共に、日本から遥か1万キロ離れた南極の地にやってきた樺太犬達が、どれだけがんばったか。どれだけ誇り髙き彼らだったか。その事を知り、そんな悲しい思いだけで彼らを語るべきではないと思いました。日本の発展の裏に、こんな素晴らしい犬達がいたってことを、改めて多くの人達に知ってもらいたいです。
心の底から、この本に出会えて良かったと思います。