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映画『南極物語』で知られるタロジロの奇跡から60年――いま明かされる真実の物語!
1968年2月、南極。日本南極観測隊・昭和基地近くで、一頭のカラフト犬の遺体が発見された。この情報は一般には知らされず、半世紀たった現在も封印されている。なぜ、これまでその存在が明らかにされなかったのか? はたして、犬の正体は? あのタロジロの奇跡から60年、第一次南極越冬隊の「犬係」で、タロジロとの再会を果たした唯一の隊員である北村泰一氏が、謎多き“第三の犬”について語り始める……。南極第一次越冬隊・最後の証人が明かす真実の南極物語。
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Posted by ブクログ
1958年2月、日本南極観測隊第一次越冬隊は任務を終え、第二次越冬隊に引継ぎする前提で撤収したものの、計画は中止され、南極昭和基地にソリの引手となる樺太犬15頭が置き去りになりました。
それから1年後の1959年1月に第三次越冬隊として派遣された隊員が、奇跡的に生き延びていた「タロとジロ」に再会し、日本中が歓喜しました。1983年には「南極物語」として映画化もされています。
ここまでは年輩の方であれば記憶している方も多いと思います。私もタロとジロだけが生きていたと思ってました。
当時日本では樺太犬を置き去りにして見殺しにしたことに対する非難がずっと渦巻いてました。そのことが結果的に詳細を公開することなく分厚い氷の下に閉じ込めてしまったのかもしれません。
なぜ、タロとジロは生き延びることができたのか、当時の犬の世話係だった方が、タロとジロだけでなく15頭全ての犬に光を当てたいと考えて2018年に検証を再開させ、それを基に書き上げた1冊です。
もっと多くの方に読んでもらいたいと感じた1冊でした。
Posted by ブクログ
読んでよかった、と思う。
「タロとジロの奇跡」から10年後、南極昭和基地にてカラフト犬の遺体が新に発見された_ 。全く報道されなかったこの事実について、南極第一次越冬隊最後の生き証人となった北村泰一さんと、元新聞記者である筆者が検証を試みる。
87歳の北村泰一さんは高齢者施設に入居されており、取材開始時には記憶が覚束ないところもあったという。しかし、「犬たちが南極でどう生き、死んだのか、すべてを証言しますから、それを記録に残して欲しいのです」「タロとジロ以外は今もなお、名もなき存在のままです。彼らが南極で苦しんだり喜んだりしたすべての真実を、世の中に知ってもらいたい。そうでなければ、私は死んでも死にきれない」という一念で長期に渡る取材に臨んだという。
北村青年の南極行きに懸ける強い意志と行動、共に過ごす中で培われた犬達への信頼と尊敬、そして南極を離れる際に“逃げられないように首輪をいつもよりひとつ縮め、きつく締めた”こと。
今更、賛否について語るつもりはない。だが本書を読むことで、北村氏が伝えたかった、犬たちのソリ犬としての誇りを、確かに受け取ることができた。
Posted by ブクログ
あの南極観測隊のタロとジロ。置き去りにされながらも生き残った奇跡の二頭のカラフト犬。その生存の影にいた第三の犬の存在を検証するノンフィクション。
映画「南極物語」ほかタロジロの物語は有名。当時、犬を置き去りにせざるを得なく、また次の観測隊メンバーに選ばれ、タロジロと再会を果たしたという犬の世話係、北村隊員にインタビューしながら検証した話。南極観測に当たっての犬ソリ隊の形成に当たる苦労。ヒトとイヌとの信頼関係の形成など、第三の犬の内容がなくても充実した内容の感動作。
タロジロは生き残ったが死んだ第三の犬、どの個体だったかは記録からはわからない。幼い二匹の犬の奇跡の生存。南極観測隊の苦闘と共にカラフト犬たちの存在を後世伝える良質なノンフィクションであろう。
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