江國滋の作品一覧
「江國滋」の「阿呆旅行」「東京博覧会 70年代グラフィティ」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
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Posted by ブクログ
「阿房列車」の内田百閒の後継者に相応しい幻の作品、中公文庫より復活。
江國繁、再評価のキッカケになるか?
内田百閒「阿房列車」からの流れ。阿川弘之の「南蛮阿房列車」、宮脇俊三から原武史というのが定説(個人の見解です)。本作を知りこれぞ正統の後継者の感。
筆者江國繁は、あの江國香織の父。落語に関し造詣が深く、また有名なアマチュアマジシャン。
この紀行、カメラマンの亀羅氏中央線沿線の近現代史イジワル爺さん的なところと落語から得たのだろう軽妙なテンポが絶妙のバランス。
こんな幻の作品を復刻した中公文庫にただただ感謝。掘出し物です。
育つ環境なのかそれとも文才も遺伝するのだろうか。
溢れる博識、流れるような文体、物凄くナナメな視点が楽しめる一作です。
江國滋、再評価のキッカケになるか?
Posted by ブクログ
昭和の名人、三代目桂三木助は1961年に58歳で早世。
死の間際、枕頭に三木助夫人、子供たち、そして八代目桂文楽、五代目柳家小さんが座ると、三木助が文楽に、「弟子の木久八を頼む」。
言われた文楽が頷くのを見ると、次に三木助は小さんに、「おれの「芝浜」を覚えて欲しい。それを木久八に教えてやってくれ」。
小さんが「引き受けた。他に言っておくことはないかい」と頷くと、三木助は「ないよ」と微笑んで逝去したそうです。
後日、三木助夫人が「あたしと子供たちに何もないのか、と不服でしたけど、芸人だから仕方がない」と言ったそうです。
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楽しむほうからすると、たかが落語。
だけど、「たったひとりの話芸」の世界っていうのは、高みに至れば至るほど、ここまで業が深いものなんだなあ。と、慄然と面白かったエピソード。
ちなみに、弟子の木久八、というのが、映画「の・ようなもの」にも出演した入船亭扇橋。飄々とした語りがたまらなく好きでした。小三治さんとのとぼけた交友関係が、お互いのまくらに頻繁に表れるのが微笑ましかったです。平成の名人、2015年死去。
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冒頭に書いた三木助さんのエピソードや、古典落語の世界のトリビアなどが満載な、落語エッセイ。と言っても、1961年に世に出た本なので、言ってみれば「落語雑文の嚆矢」。江國さんというのは、その後、演芸評論の大家?になられます。
その後のことは判りませんが、この本は江國さんのデビュー作のようなものらしく、随所に若々しさと、落語への熱い情熱がほとばしっていて、内容が古くてもその熱が微笑ましい一冊でした。