江國滋のレビュー一覧

  • 阿呆旅行

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    「阿房列車」の内田百閒の後継者に相応しい幻の作品、中公文庫より復活。
    江國繁、再評価のキッカケになるか?

    内田百閒「阿房列車」からの流れ。阿川弘之の「南蛮阿房列車」、宮脇俊三から原武史というのが定説(個人の見解です)。本作を知りこれぞ正統の後継者の感。

    筆者江國繁は、あの江國香織の父。落語に関し造詣が深く、また有名なアマチュアマジシャン。

    この紀行、カメラマンの亀羅氏中央線沿線の近現代史イジワル爺さん的なところと落語から得たのだろう軽妙なテンポが絶妙のバランス。

    こんな幻の作品を復刻した中公文庫にただただ感謝。掘出し物です。
    育つ環境なのかそれとも文才も遺伝するのだろうか。

    溢れる博

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    2021年04月30日
  • 日本語八ツ当り

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    本を読みながら、声を出して笑ったのは久しぶり。電車の中では少々恥ずかしかった。なんとお茶目な随筆家でしょう!内容はタイトル通り「日本語八つ当り」その八つ当り方がとっても素敵です。今から20年くらい前に書かれたものなので、私のように少々年をとったものはこの本で笑えるけど、若い人たちはどうなのかな。

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    2011年09月09日
  • 日本語八ツ当り

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    とても真面目にけしからん日本語について書かれているのに、どこか吉田戦車の『たのもしき日本語』に近いおかしさがある。
    細かいことを言うようだが、といろいろ例を間違った言葉について挙げてあるものはそうそう!と思うものばかり。私もそういう細かい間違いが気になっていたのですよ!自分も使っていたへんな言葉を指摘されて反省もするが、「易しい文章でなにが悪い!」とこの人から言われると、ほっとします。

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    2009年10月04日
  • 阿呆旅行

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    以下、引用

    ●天王寺西門前の交差点を逢坂のほうに二、三分くだった左側に一心寺という、これまた古いお寺がある。諸国二十五霊場第七番。ここに霊験あらたかなお墓があって、一年中参詣の人がたえない、(中略)本田出雲守忠朝 元和元年没(中略)あツとおどろくほどたくさんの、何百何千という杓文字が土塀の内側にぶらさがっている。すべての杓文字に、禁酒、断酒の文字が見える。酒で身を滅ぼした本田出雲守が、死に臨んで「戒むべきは酒、今後わが墓所に詣でる者は必ず酒ぎらいに」と誓願したという言い伝えが、この信仰を生んだ。

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    2022年03月06日
  • 落語手帖

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    昭和の名人、三代目桂三木助は1961年に58歳で早世。
    死の間際、枕頭に三木助夫人、子供たち、そして八代目桂文楽、五代目柳家小さんが座ると、三木助が文楽に、「弟子の木久八を頼む」。
    言われた文楽が頷くのを見ると、次に三木助は小さんに、「おれの「芝浜」を覚えて欲しい。それを木久八に教えてやってくれ」。
    小さんが「引き受けた。他に言っておくことはないかい」と頷くと、三木助は「ないよ」と微笑んで逝去したそうです。
    後日、三木助夫人が「あたしと子供たちに何もないのか、と不服でしたけど、芸人だから仕方がない」と言ったそうです。



    楽しむほうからすると、たかが落語。

    だけど、「たったひとりの話芸」

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    2017年12月15日
  • 落語手帖

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    うー噺を全然知らんから読めない、少しずつホンモノの落語をと思う 少し読めるようになってきた07/05/14

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    2009年10月04日