【感想・ネタバレ】落語手帖のレビュー

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Posted by ブクログ 2017年12月15日

昭和の名人、三代目桂三木助は1961年に58歳で早世。
死の間際、枕頭に三木助夫人、子供たち、そして八代目桂文楽、五代目柳家小さんが座ると、三木助が文楽に、「弟子の木久八を頼む」。
言われた文楽が頷くのを見ると、次に三木助は小さんに、「おれの「芝浜」を覚えて欲しい。それを木久八に教えてやってくれ」。...続きを読む
小さんが「引き受けた。他に言っておくことはないかい」と頷くと、三木助は「ないよ」と微笑んで逝去したそうです。
後日、三木助夫人が「あたしと子供たちに何もないのか、と不服でしたけど、芸人だから仕方がない」と言ったそうです。



楽しむほうからすると、たかが落語。

だけど、「たったひとりの話芸」の世界っていうのは、高みに至れば至るほど、ここまで業が深いものなんだなあ。と、慄然と面白かったエピソード。
ちなみに、弟子の木久八、というのが、映画「の・ようなもの」にも出演した入船亭扇橋。飄々とした語りがたまらなく好きでした。小三治さんとのとぼけた交友関係が、お互いのまくらに頻繁に表れるのが微笑ましかったです。平成の名人、2015年死去。

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冒頭に書いた三木助さんのエピソードや、古典落語の世界のトリビアなどが満載な、落語エッセイ。と言っても、1961年に世に出た本なので、言ってみれば「落語雑文の嚆矢」。江國さんというのは、その後、演芸評論の大家?になられます。
その後のことは判りませんが、この本は江國さんのデビュー作のようなものらしく、随所に若々しさと、落語への熱い情熱がほとばしっていて、内容が古くてもその熱が微笑ましい一冊でした。

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Posted by ブクログ 2009年10月04日

うー噺を全然知らんから読めない、少しずつホンモノの落語をと思う 少し読めるようになってきた07/05/14

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