笠原嘉の作品一覧
「笠原嘉」の「軽症うつ病 「ゆううつ」の精神病理」「精神科における予診・初診・初期治療」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
- 作者をフォローする
- フォローすると、この作者の新刊が配信された際に、お知らせします。
無料マンガ・ラノベなど、豊富なラインナップで200万冊以上配信中!
「笠原嘉」の「軽症うつ病 「ゆううつ」の精神病理」「精神科における予診・初診・初期治療」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
ビジネス・実用
ビジネス・実用
Posted by ブクログ
ポリクリ実習で精神科をまわり、頭も心もガツンとやられて、4年間本棚で眠っていたこの本をようやく繙いた。実際に患者さんの予診を取らせていただく前に第一章(「予診」)を読めて本当に良かったと思っている。
ポリクリで先生が、予診の際の心得として配ってくださったまとめ、あるいは実習の中で教えていただいたことと、この本に書かれている内容とは、多くの部分で重なっている。初版が1980年というから、DSMが生まれたばかりの頃である。それから精神医学も、特に客観的な評価基準という面で多くの進歩を遂げてきたはずだが、専門家でも何でもない身からすると、古くさささえ感じない。この本が「使えな」くなることは決してないのではないかとさえ思える。
精神医学は非常に経験的だと感じる。科学によるEBMと違うのは、まだ明らかになっていないことが多いということ。機序の初めから追っていくことができないから、経験知を重視せざるを得ない局面が多々ある。
その局面とはつまり、患者さんを目の前にしてどうするか。そのときにこの本は、ごく基本のところを丁寧になぞるように言い含めてくれる。そしてそれを叩き台にして自ら考えよ、経験の中から生み出してゆけ、と言ってくれる。
淡々と、必要な優しさと慎みをもった文章。こうなりたい、と思わせるような。実習でお世話になった中にもそういう先生がいる。
もっと考えたい。独りよがりではなく。そうして身につけていきたいものが、たくさんある。