年1000件以上の相談に応じるNPO邦人事務局長が書く若年層雇用状況の実態。
「働き過ぎ」をキーワードに当たり前になっている日本の働き方を問いなおす試みがテーマとなっている。
働き過ぎは労働者の協力なしには成り立たないとし、なぜ働き過ぎに加担してしまうのかを問いただす。
ブラック企業を中心として心
...続きを読む身を壊すまで働かされている人の実態、状況の紹介。
働き過ぎを追認する日本の法制度。
どうすれば悲劇が起こらないようにできるかの考察。
といった内容。
やや恣意的な意見と思うような所もあるが、単に劣悪な環境で働かされている人がいるって話で終わらず働き過ぎが建前としては規制されているが実際は容認されている状況が詳しく説明されている。
労働組合が実質的に経営の都合に合わせて動くといった話から、正社員雇用が白紙委任状にサインをするようなもの、実際は最低賃金ラインギリギリ設定なのに誤読を誘うようなみなし残業や固定残業代の制度など様々な「働き過ぎ」を追認する話を見ると自分の身は自分で守らないとどうしようもないと思わされげんなりする。
このような雇用状況は当人だけの問題で済むことではないし、個人で解決できる話ではないという意見に深く賛同させられる。