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  • 芭蕉 「かるみ」の境地へ
    3.5
    1巻990円 (税込)
    古典文学の名作に数えられている『おくのほそ道』だが、芭蕉にとって紀行文を書くことは趣味であり、修練の一つであったにすぎない。芭蕉は、「俗」を対象とする俳諧を、和歌や連歌と同等の文学に高めることに苦心したが、生前それが叶うことはなかった。本書は俳諧師の名乗りをあげた『貝おほひ』以降の作品を丹念に読みながらその足跡を追い、「俳聖」としてではなく、江戸を生きた一人の人間としての実像を描く。

ユーザーレビュー

  • 芭蕉 「かるみ」の境地へ

    Posted by ブクログ

    松尾芭蕉の生涯をたどり、その実像にせまっている本です。

    芭蕉は「俳聖」と呼ばれ、「歌の聖」と称された柿本人麿に比される存在として神秘化されてきました。とくに彼の前半生については史料が乏しいことも、その実像が知られないままになった理由でもあります。著者は、『芭蕉―転生の軌跡』(1996年、若草書房)や『芭蕉―二つの顔』(1998年、講談社選書メチエ)において、とりわけ芭蕉の前半生について従来の説をくつがえすような実像を明らかにしました。さらに『全釈芭蕉書簡集』(2005年、新典社)を手がけたことで、芭蕉を取り巻く背景について多くの知見に触れることになります。

    これらの仕事を経て、「従来示され

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    2025年03月13日
  • 芭蕉 「かるみ」の境地へ

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    [ 内容 ]
    古典文学の名作に数えられている『おくのほそ道』だが、芭蕉にとって紀行文を書くことは趣味であり、修練の一つであったにすぎない。
    芭蕉は、「俗」を対象とする俳諧を、和歌や連歌と同等の文学に高めることに苦心したが、生前それが叶うことはなかった。
    本書は俳諧師の名乗りをあげた『貝おほひ』以降の作品を丹念に読みながらその足跡を追い、「俳聖」としてではなく、江戸を生きた一人の人間としての実像を描く。

    [ 目次 ]
    第1章 江戸へ出るまで
    第2章 江戸俳壇と芭蕉
    第3章 失意と転生
    第4章 旅の始まり
    第5章 『笈の小文』の旅
    第6章 『おくのほそ道』と『すみだはら』

    [ POP ]


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    2011年04月06日

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