≪2023年5月号≫月刊 書店員すず木

≪2023年5月号≫月刊 書店員すず木
この道10年以上のプロ書店員・すず木です!
前月に配信された新作マンガで実際に読んで面白かったものの中から<少年・青年マンガ><少女・女性マンガ>それぞれ1作品を勝手に「今月の書店員すず木賞」としてご紹介!

※セーフサーチを中またはOFFにすると、すべての作品が表示されます。

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今月の書店員すず木賞

少年・青年マンガ

      • 龍とカメレオン 1巻

        龍とカメレオン 1巻

        値引き

        天才漫画家が無名新人と入れ替わり!?超絶怒涛の漫画家バトル!!! 「熱い!」「面白い!」の声、続出!!複数メディアでも話題の漫画家バトル、待望の第1巻!!天才漫画家・花神臥龍。彼を病的に羨む無名漫画家・深山忍。不慮の事故により二人の身体が入れ替わってしまい――!?最強のルーキーとなった漫画中毒...

        これぞ少年マンガ!王道感が詰まっている心が熱くなる漫画家バトルマンガ!!

        天才漫画家・花神 臥龍(はながみ がりょう)。彼を病的に羨む新人漫画家・深山 忍(みやま しのぶ)。
        不慮の事故により二人の身体が入れ替わってしまいます。
        どうにか二人で戻る方法を探そうと提案する花神(肉体は深山)に対し、せっかくモブから脱し人気漫画家になれたのだから戻る気はないと吐き捨てた深山(肉体は花神)。
        そんな深山に、花神は漫画で勝負をし自分が勝ったら戻る方法を一緒に探せと挑みます。
        そうして人気漫画家の実力とカメレオン漫画家のバトルの火ぶたが切られたのです。

        この物語を語るのに必要な要素は「3つの勢い」です!!
        まずは、登場キャラクターの放つ勢いが凄いのです。
        人格者で漫画に対して熱い気持ちを持ち圧倒的才能を持つ花神と、性格がねじ曲がっていて人の絵柄のくせをマネるのが得意なため「カメレオン」と異名を持つ深山は対極のキャラクター。
        花神はただただ真っすぐに挑んでいくヒーロー像なのに対し、これぞヒールとばかりに嫌な奴として描かれる深山。
        分かりやすいからこそキャラクターの勢いがダイレクトに伝わってきます。

        次にストーリーの勢いの凄さ。
        最初は人格者ゆえに深山のことを認めていた花神。
        しかし体が入れ替わった後、「適当でも連載できる」という深山の作品に対するいい加減な姿勢に怒りを覚え、VS深山のバトル展開が始まるのですが、このストーリーのテンポの良さ!!
        キャラクターの勢いがそのままストーリーの流れとなっているので、違和感なく物語に入り込めるのです。
        更に、それまでは花神の絵柄をマネるだけだった深山が覚醒し、台詞や物語の作風すら花神に化ける進化を遂げる展開はムネアツです!!

        そんな深山の進化を掲載誌の誌面で感じとった花神は、自身も更なる進化が必要であると思い…。
        そう、バトルマンガの修行のターンへと突入していくのです。

        そして、絵の勢いの凄さ。
        どのキャラクターも表情が生き生きと描かれており、読んでいる内にキャラクターを身近に感じます。
        漫画家の物語ということもあるのでしょうが、コマ割りもかなりこだわっていらっしゃいます。
        勢いを殺さず、次へ次へと読み進めてしまう構成になっているのは流石です。
        次から次へとテンポよく展開されるストーリーの勢いと絵の勢いがマッチして、ぐいぐい物語の中に引きこまれていくのです。

        花神と深山は「龍」と「龍に化けたカメレオン」として対比されていますが、果たしてカメレオンは龍になることができるのか!?
        偽物は本物に勝つことができるのか!?
        花神はこれまでの自分に打ち勝つことができるのか!?
        漫画家バトルがどうなるのか…注目です!!!

少女・女性マンガ

      • むせるくらいの愛をあげる(1)

        むせるくらいの愛をあげる(1)

        累計260万部突破! 『リビングの松永さん』の岩下慶子最新作!! 「いい顔してんだから、隠すなよーー」 デザイナーを目指し美大に通うひばりは、周りに比べて「普通」なのがコンプレックス。 ある日ラーメン屋で出会ったのは、同じ美大のバンドマン・ガク。 自由で強引なガクに振り回されながらも、ひばり...

        強引男子が教えてくれる新しい世界はキラキラが溢れていて…!悶絶必至なラブストーリー!!

        デザイナーを目指し美大に通う赤西ひばりは、真面目さ故に「普通」であることをコンプレックスに感じていました。
        ある日バイト先のラーメン屋で出会ったのは、同じ美大の油絵科に通うバンドマン・蒼生楽空(そうせい がく)。
        ひばりのパソコンを壊してしまったお詫びにと、ガクの家で課題をすることに。
        ガクの自由すぎる発想に反発しつつも意見を取り入れた課題は、今までにない評価を得ることに!
        自由で強引ではあるものの、まっすぐな言葉を投げかけてくるガクにひばりは思い切った一歩を踏み出す決心をします。
        『リビングの松永さん』で年の差シェアハウスラブを描いた岩下慶子先生。
        ひとつ屋根の下にいながら‟近くて遠い心の距離“という絶妙なきゅん加減や男子のキラキラ具合に魅了された方も多いのではないでしょうか。
        今作は美大に通う同級生同士のラブとなっていますが、キラキラ具合に拍車がかかっています。

        岩下先生の描く男子は、ここまで理想的なキャラいる!?とばかりに魅力が詰まっています。
        今作に登場ずるガクも、とにかく格好良い!!
        強引にひばりを振り回しつつも、彼が発する言葉はストレート!!
        臆面もなくひばりを褒めたり、彼女に向ける視線も真っすぐ!
        「そりゃあひばりも好きになるでしょうよ!!」と言わずにはいられません。

        特に、ライブ後にひばりの感想を聞くため強引に視線を合わせ「俺をみて言って」と言うシーンから、ひばりが照れつつも言葉を発しようとするのを待つガクの表情にノックダウンされました。
        ガク格好良すぎるだろう…!!

        ガクだけではなくひばりの表情にも注目していただきたいのですが、最初はとまどいつつもガクの影響を受け変化していく彼女の微妙な心の機微が表情として描かれていて、心をぐっと掴まれます。

        美麗な絵に魅力的なキャラクター。
        画面からあふれ出すキラキラときゅんきゅんに、悶絶すること間違いなしです!

こちらもオススメ!!

惜しくも今月の書店員すず木賞からは漏れたものの、オススメの作品をご紹介!!

書店員すず木

2005年より電子書籍サイトの仕事に携わる、この道10年以上のプロ書店員。
年間に読むマンガの冊数は2000冊以上。
「面白いマンガを多くの人に読んで欲しい」をモットーに、オススメのマンガをご紹介します。

最近の書店員すず木:
GWはスーパー銭湯巡りをしていました。
この5月号の更新作業を残したままGWに突入してしまい、SPAのサウナで自社のTVCMを見た時にはいろんな意味で汗が止まりませんでした。

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