本のプロは1万円でどんな本を買う?三省堂書店の有名書店員3名が1万円分のオススメ本を紹介!
あなたは「本に1万円を使える」としたら、どんな作品を選びますか?
2018年10月20日~11月26日に開催された、三省堂書店×BookLive! 大抽選会「三省堂書店直送!オススメ本詰め合わせ2018」。三省堂書店のカリスマ書店員さん3名が、”この抽選会のためだけに” 厳選したオススメの「A賞:文芸書」「B賞:文庫」「C賞:コミック」それぞれ1万円分が抽選で当たる、という夢の企画でした!
「当たらなかったけど、書店員の選んだ本の内容が気になる~!」という人も多いのではないでしょうか?今回の記事ではその珠玉の選書リストを大公開しちゃいます!
あなたのお気に入り作品もノミネートされているかも!?
目次
A賞:文芸書1万円相当(7冊)
三省堂書店の文芸担当といえばこの人。「本屋大賞」創設メンバーのひとり。ビブリオ大好きバトルは苦手なアルパカ書店員。
内田剛さんが選んだ1万円相当の文芸書はこちら!
書名 | 著者名 | 発行者 |
さよなら、田中さん | 鈴木るりか | 小学館 |
満天のゴール | 藤岡陽子 | 小学館 |
スイート・ホーム | 原田マハ | ポプラ社 |
蒼のファンファーレ | 古内一絵 | 小学館 |
一度だけ | 益田ミリ | 幻冬舎 |
青い春を数えて | 武田綾乃 | 講談社 |
ありえないほどうるさいオルゴール店 | 瀧羽麻子 | 幻冬舎 |
▼内田剛さんイチオシの作品をピックアップしてご紹介!
『さよなら、田中さん』
【三省堂書店:内田剛さんのコメント】
読後の澄み切った青空はまさに「寅さん」の世界そのままだ!
恐るべし14歳のデビュー作…この作家がいる限り日本の未来は明るい!
『満天のゴール』
【三省堂書店:内田剛さんのコメント】
「救われたいのなら救う人になりなさい・・・」
この物語に込められたメッセージは、人が人として生きていくための真理を教えてくれる。
まったく揺るがない藤岡文学の真骨頂!
『蒼のファンファーレ』
【三省堂書店:内田剛さんのコメント】
天下一品の爽やかさ!若き女性騎手の成長ぶりがあまりにもまぶしい・・・
レースの高揚感と臨場感は特筆もの。ファンファーレが本当に聞こえてきます!
『一度だけ』
【三省堂書店:内田剛さんのコメント】
コミックエッセイの名手による心にじんわりと響く長編小説。
行間から伝わる気配が何とも素晴らしい。母娘、姉妹の感情の機微がリアルで女性色満載ですが、男性にこそ読んでもらいたい!
『ありえないほどうるさいオルゴール店』
【三省堂書店:内田剛さんのコメント】
舞台となっている小樽の情景描写はもちろんのこと、透明な空気感の表現は本当に見事!
目を閉じて五感を研ぎ澄ませば、聞こえなかった音が、見えなかった風景が見えてきます。
B賞:文庫1万円相当(14冊)
テレビ・ラジオ・雑誌の出演多数。好きな小説を売るための工夫がすごい。芥川・直木賞と同日に「新井賞」の発表あり。
新井見枝香さんが選んだ1万円相当の文庫はこちら!
書名 | 著者名 | 発行者 |
モンスターU子の嘘 | 越智月子 | 小学館 |
フォルトゥナの瞳 | 百田尚樹 | 新潮社 |
けさくしゃ | 畠中惠 | 新潮社 |
ハーメルンの誘拐魔 | 中山七里 | KADOKAWA |
修羅の終わり 上 | 貫井徳郎 | 講談社 |
修羅の終わり 下 | 貫井徳郎 | 講談社 |
星へ行く船 | 新井素子 | 出版芸術社 |
ショートショート・マルシェ | 田丸雅智 | 光文社 |
海色の壜 | 田丸雅智 | 双葉社 |
自分の言葉で語る技術 | 川上徹也 | 朝日文庫 |
「コト消費」の嘘 | 川上徹也 | KADOKAWA |
静おばあちゃんにおまかせ | 中山七里 | 文藝春秋 |
ストーリー・セラー | 有川浩 | 幻冬舎 |
中山七転八倒 | 中山七里 | 幻冬舎 |
▼新井見枝香さんイチオシの作品をピックアップしてご紹介!
『修羅の終わり』
【三省堂書店:新井見枝香さんのコメント】
解説を書くのに最も苦労した作品。その理由は…読めばわかります。
なぜ私に依頼したんだ…。
『ショートショート・マルシェ』
【三省堂書店:新井見枝香さんのコメント】
解説だけではなく、明らかに新井をモデルとしたショートショートを収録しています。
脳内実写化は新井でお願いします。
『自分の言葉で語る技術』
【三省堂書店:新井見枝香さんのコメント】
本の内容を全て消化吸収し、余すところなく生かした新井の解説が秀逸です。
『中山七転八倒』
【三省堂書店:新井見枝香さんのコメント】
超人気作家・中山七里氏による、嘘みたいな本当の日記。作家の卵が読めば、筆を折りたくなることうけあい!
C賞:コミック1万円相当(15冊)
海老名店のコミック売場にこの人あり。
コミック売り続け早18年余り、「マンガ大賞」選考員。
漫画家・出版社の方からの人望も厚い。
近西良昌さんが選んだ1万円相当のコミックはこちら!
書名 | 著者名 | 発行者 |
ララバイフォーガール | 松崎夏未 | 祥伝社 |
サザンウィンドウ・サザンドア | 石山さやか | 祥伝社 |
夜とコンクリート | 町田洋 | 祥伝社 |
ミッドナイトブルー | 須藤佑実 | 祥伝社 |
小松田くんは謝らない | 雨宮もえ | 講談社 |
春と盆暗 | 熊倉献 | 講談社 |
私と私 | 佐原ミズ | ノース・スターズ・ピクチャーズ |
放浪世界 | 水上悟志 | マッグガーデン |
セツナフリック | 今井大輔 | 秋田書店 |
透明人間の恋 | 安藤ゆき | 集英社 |
107号室通信 | カシワイ | リイド社 |
あさは、おはよう | 大澄剛 | 少年画報社 |
人魚王子 | 尾崎かおり | 新書館 |
結んで、放して | 山名沢湖 | 双葉社 |
いちばんいいスカート | 谷和野 | 小学館 |
▼近西良昌さんイチオシの作品をピックアップしてご紹介!
『私と私』
【三省堂書店:近西良昌さんのコメント】
佐原ミズ先生の繊細な画と、登場するそれぞれ主人公の心の表現がマッチして沁み渡る作品。
『放浪世界』
【三省堂書店:近西良昌さんのコメント】
短編という短い物語の中で、この才能を目にする時、漫画がもっと好きになる。
『セツナフリック』
【三省堂書店:近西良昌さんのコメント】
いつかの未来。
もしかしたらこんな世界が来るかもしれないと考えさせながらも、切なく描かれるストーリーに引き込まれます。
『透明人間の恋』
【三省堂書店:近西良昌さんのコメント】
2013年発売のこの作品。
短編集という括りの中で語り継いで欲しい名作。