Posted by ブクログ
2017年02月20日
何だろうな、この漫画は・・・
笑える訳でもない、泣けるわけでもない、イライラさせられる訳でもない、シュールやチープでもない
でも、不思議と印象に残る
あくまで、私個人の印象だけど、『アフタヌーン』らしい漫画だな、と思った
漫画読みの「受け取る」能力を計られているような気はした、もちろん、気のせいに過...続きを読むぎないんだろうけど
面白いか、つまらないか、って評価は下せないけど、私は好きだな、うん。でなきゃ、レビューは書かない
正直なトコをバラすと、てっきり、人間の男と人じゃないヒロインの恋愛モノだと思って買った、この『春と盆暗』は。恐らく、その勘違いがあったから、予想が裏切られた事で、より強く印象に残るんだろう
ありふれた日常を、ちょっとズレた視点から、しっかり描いているな、熊倉先生
恋愛のように思えるし、男と女の友情のようにも感じる、いうなれば、シャボン玉に反射する光のような作品だ
うわー、久しぶりに、自分でも「拙い」と恥ずかしくなるレビューを書いちまった。これ、熊倉先生の目に留まりでもしたら、切腹もんだわ
けど、誰かに「気になるな」と思わせて、書店で買って貰えれば、感想書きとしちゃ嬉しい限りだし、熊倉先生にも顔向けできるかねぇ
どの話も予想外の方向から衝撃が来るものばかりだが、個人的にオススメしたいのは、|第4話|甘党たちの荒野、だ
ホシノの「早送り」衝動は、何となく理解できる。命も物も全てが滅亡し、更地になった世界に、自分だけがポツンと独りだけ、って想像は誰でもしたことがあるだろう。楽しい、とかではなく、心の安らぎにはなる、凄ぇ寂しいけど
そんな現実逃避に終止符を打つのではなく、新たな変化を齎したのは、一人の女性との出会いと、お菓子作り
ストレートではなく、カーブ、いや、シュート気味なラブコメだった
この台詞を引用に選んだのは、熊倉献って漫画家を感じ取ったので。しみじみ、キャラってのは漫画家の分身、台詞は魂の叫びだな、と思った。モヤモヤした時の解消法は人それぞれ。標識を月面にブン投げるのもアリだし、自転車でぶっ倒れるほどキツい坂を3連続で登るのも、漫画を一気に読むのもアリ。ナシなのは、モヤモヤを他人へぶつけて傷つける事だけだ