【ネタバレあり】アニメやってる『BLEACH』ってどんな作品？第5回“千年血戦篇” 筋金入りの『BLEACH』フリークが教えちゃいます！！
7/8から、TVアニメ『BLEACH 千年血戦篇-訣別譚-』が放送されています(毎週土曜23時より、テレビ東京ほかにて)。
『BLEACH』解説、今回はラストとなる第5回。
“死神代行篇”、 “尸魂界（ソウル・ソサエティ）篇”、“破面（アランカル）篇”、“死神代行消失篇”を解説してきましましたが、今回はそれに続く“千年血戦篇”を取り上げます。原作コミックスの55巻から74巻（最終巻）にあたります。放送中のアニメ『-訣別譚-』は61巻くらいから。ヨロシクドーゾー！！
⇒ 『BLEACH モノクロ版』
⇒ 『BLEACH モノクロ版』を試し読みする
【1】あらすじ
“死神代行消失篇”で、一護は力を取り戻し、再び死神代行に。
ある夜、イーバーンと名乗る破面（アランカル）が現世に襲来します。破面でありながら、なんと滅却師（クインシー）の技を使うイーバーンに戸惑う一護。
同じ頃、尸魂界（ソウル・ソサエティ）の護廷十三隊一番隊を滅却師が急襲。副隊長の雀部長次郎が命を落としてしまいます。
その後、仲間の破面から救難要請を受けた一護たちは虚圏（ウェコムンド）へ。そこでは滅却師の一団が破面たちを蹂躙していました。
さらに、滅却師は尸魂界にも同時侵攻しており、その圧倒的な力に、護廷十三隊の隊長格さえ歯が立たず、尸魂界は壊滅的な被害を受けます。
明らかになる、死神と滅却師の千年に渡る因縁。そして、一護の力の秘密。
現世・尸魂界・虚圏。三界の命運をかけた戦いが始まろうとしていました。
【2】登場人物
●黒崎一護<くろさきいちご>
一度は死神の力を失いましたが、力を取り戻し、再び死神代行に。破面でありながら一護を慕うネル（ネリエル）の知らせをきっかけとして、滅却師の軍団が虚圏・尸魂界を侵略していることを知り、これを防ぐべく、戦いに身を投じていきます。
滅却師との死闘を通じ、自身の出生の秘密を知ることに。
●井上織姫<いのうえおりひめ>
一護の高校の友人。「盾舜六花<しゅんしゅんりっか>」という特別な能力を持ちます。一護と共に虚圏に向かいます。
●茶渡泰虎<さどやすとら>（チャド）
一護の高校の友人。一護と共に虚圏に乗り込みます。右腕の「巨人の右腕（ブラソ・デレチャ・デ・ヒガンテ）」、左腕の「悪魔の左腕（ブラソ・イスキエルダ・デル・ディアブロ）」から繰り出す打撃技が武器。
●朽木ルキア<くちきるきあ>
護廷十三隊、十三番隊の死神。同隊の副隊長に昇進しました。
●阿散井恋次<あばらいれんじ>
護廷十三隊の六番隊副隊長。“破面篇”の戦いの後も、さらなる強さを得るため修行を重ねてきました。
●浦原喜助<うらはらきすけ>
空座町の駄菓子屋「浦原商店」の店主にして死神。虚圏の異変に真っ先に気付いており、一護たちが虚圏に向かうのを手助けします。
●山本元柳斎重國<やまもとげんりゅうさいしげくに>
護廷十三隊の一番隊隊長にして総隊長。超絶した霊力で、千年もの期間、総隊長を務めています。
●京楽春水<きょうらくしゅんすい>
護廷十三隊の八番隊隊長。飄々とした色男。元柳斎からの信頼が厚く、京楽も元柳斎を「山じい」と呼ぶ仲。
●日番谷冬獅郎<ひつがやとうしろう>
護廷十三隊の十番隊隊長。史上最年少で隊長になった天才。鍛錬を通し、斬魄刀「氷輪丸<ひょうりんまる>」の真の力を引き出すまでに磨き上げましたが…
●更木剣八<ざらきけんぱち>
護廷十三隊の十一番隊隊長。常に強敵との戦いに飢えています。“剣八”の名は、尸魂界最強の死神に与えられる称号。“千年血戦篇”では、彼がそれを得た時のエピソードが語られます。
●涅マユリ<くろつちまゆり>
護廷十三隊の十二番隊隊長。技術開発局局長を兼任しています。倫理無用のマッドサイエンティスト。
●ティア・ハリベル
破面のナンバー3。藍染が去った後、事実上、虚圏を統制していました。ユーハバッハら滅却師の襲撃を受け敗北、拉致される事態に。
【3】“見えざる帝国（ヴァンデンライヒ）”
“千年血戦篇”で、一護たちが戦うのは滅却師です。滅却師の一団の名は“見えざる帝国（ヴァンデンライヒ）”。その中でも、特に高い能力を持つ者は“聖十字騎士団（シュテルンリッター）”と呼ばれ、護廷十三隊の隊長格をも圧倒するほど。ここでは主要な聖十字騎士団員を紹介。
●ユーハバッハ
“見えざる帝国”の首魁。その能力は謎に包まれています。騎士団員からは「陛下」と呼ばれています。
●石田雨竜<いしだうりゅう>
一護と同じ高校に通う秀才にして滅却師。これまで共に激戦をくぐり抜ける中で、一護とは絆が芽生えたかに見えましたが、“千年血戦篇”では聖十字騎士団として、一護と敵対します。
●ユーグラム・ハッシュヴァルト
“見えざる帝国”のナンバー2。ユーハバッハに忠誠を誓っています。
●バズビー
炎を操る能力を持つ直情家。ハッシュヴァルトとは幼馴染です。
●キルゲ・オピー
滅却師の狩猟部隊（ヤークトアルメー）の統括隊長。虚圏侵攻中に現れた一護と交戦します。
●エス・ノト
長身痩躯の不気味な滅却師。光る棘で死神を襲います。
●バンビエッタ・バスターバイン
勝気な性格。聖十字騎士団内には女性も多く、彼女らのリーダー的存在です。
【4】死神と滅却師の因縁
死神と滅却師の間には、千年の永きに渡る因縁があります。
その根本には、それぞれが虚と戦う理由の違い、がありました。
死神は、現世の虚をただ倒しているのではなく、その虚の魂を浄化し、尸魂界に送っています。こうして現世と尸魂界で魂の量のバランスを保っているのです。このバランスが崩れると、2つの世界は崩壊してしまいます。
一方の滅却師は、虚を完全に消滅させます。魂は尸魂界に送られず、消え去るのみ。しかし、虚を消滅させ続ければ、現世と尸魂界の魂の量のバランスが崩れ、世界の崩壊を招きます。崩壊を防ぐため、死神は千年以上前から滅却師との対話を試みますが、その度に拒否されます。そして、二百年前、遂に死神による「滅却師殲滅作戦」が決行されました。
滅却師は全滅したかに思われました。しかし実は生き延びていた滅却師がおり、彼らは死神から隠れ、尸魂界への侵攻の機をうかがっていたのです。
沈黙を破った滅却師。死神との全面戦争の火蓋が、切って落とされるのでした。
【5】滅却師の力
滅却師は、弓矢を使うことのほかにも、死神とは異なる力を持ちます。ここでは、代表的なものをご紹介。
●「滅却師完聖体（クインシー・フォルシュテンディッヒ）」
聖十字騎士団の究極奥義。天使のような光輪や翼が発現し、見た目が大きく変化します。個々の基本性能もより強力なものに。
●「ブルート」
血液に霊子を流し込むことで、攻撃能力と防御能力を飛躍的に上昇させます。
【6】滅却師に対抗するための力
滅却師の圧倒的な力の前に、なす術なく敗北する護廷隊。多数の死傷者が出る中で、滅却師との再戦に備え、一護や護廷十三隊の隊長格は、更なる力を得ることを迫られるのでした。
一護は、瀕死の重傷を負ったルキア、恋次、白哉と共に、尸魂界の王・霊王を守護する零番隊<ぜろばんたい>のもとで回復・修行を行うことに。
「万一反乱を起こした場合に止められない」という理由で、尸魂界上層部から斬術の修行を禁じられていた剣八は、京楽の指令で、“とある人物”と斬術の修行を行います。
滅却師に卍解を奪われた日番谷は、斬術のみで戦い抜くために、一般隊士に混ざり、道場で稽古に勤しみます。木刀で素振りに励む実直な姿は、隊士の士気をも上げるのでした。
【7】一護の力のルーツ
一護は、これまで数々の修行、戦いを経験してきました。彼の力がこれにより培われたことは間違いありません。
しかし、護廷十三隊の隊長格、破面の十刃（エスパーダ）、滅却師の聖十字騎士団といった強敵と伍するほどの力の本当の源は、生まれついたものであることが、作中で明かされていきます。
一護は、父・一心の過去を知ることで、自身のルーツに迫り始めます。
死神の力の他に、一護は虚の力を有しています。虚化<ほろうか>の力の源泉です。制御が効かなくなると、凶暴な力が暴走することも。虚の力を備えている理由は、謎に包まれていましたが…!?
そして、一護と交戦したユーハバッハが意味深な言葉を投げかけます。
「お前は自分の事を何も知らぬのだな…自身の母の事さえも」（コミック58巻 第514話より）
一護の母・真咲は、幼い一護を虚の襲撃から護り亡くなっています。以来、一護が「人を護り戦う」という想いを強く抱く端緒となった出来事でした。
ユーハバッハの問いかけに動揺する一護。隙をつかれ、首を貫かれたかに見えましたが、突如、一護の体表に模様が発現。これが意味するものとは…。
一護の出生の秘密は、作品でお楽しみ下さい！
【8】最後に
全5回に渡りお送りした『BLEACH』解説、いかがだったでしょうか。
アニメで興味を持った人は、ぜひ原作をチェックしてみてください！！
