あなたの幼いころの将来の夢は何ですか?もし叶わなかったのなら、その夢をあきらめたのはいつですか?「夢を持ちなさい。」、「夢を簡単にあきらめるな」と人は言うが、そう簡単に誰しも夢が叶うわけではない。一度現実を見てしまうと人は、夢を追いかけることを捨て「どうせ無理だ」とブレーキを踏んでしまうものである。
宇宙飛行士の弟・日々人を持つ兄・六太は、幼いころにした「二人で宇宙飛行士になる」という夢を果たせず、また一人先に宇宙飛行士になってしまった弟に対し嫉妬心を抱いている・・・。そんなある日、六太のもとへ新規宇宙飛行士選抜試験の書類審査通過の通知が届く。六太は兄として日々人に引っ張られることを嫌がりながらも、忘れたふりをし続けた「宇宙飛行士になりたい」という思いを抑えられずにいた。
立ちはだかる数々の試験を突破し、六太は無事宇宙飛行士になるという夢を叶えることができるのか!?挫折と苦悩が入り混じる、31歳無職の男の挑戦に目が離せない。
感情タグBEST3
このページにはネタバレを含むレビューが表示されています
匿名
宇宙飛行士の審査内容がおもしろい。実際はどういうものなのか興味がわきました。
3次元アリの話はとても印象的。
候補者
候補者毎謎のグループ分けをされ、更にグループ内で宇宙飛行士にふさわしい者を二人選べ、と指示される。せりかと同グループに選ばれ一瞬舞い上がるムッタだったが、敵だらけとなった事に気付く。
あー無料に釣られて読まなきゃよかった。面白くて全巻欲しい(T_T)
メンタルトレーニング
閉鎖環境で監視されて、しかもテスト…
合格したいから常にベストを考えるけれど、
自分のことだけを各自が考え始めたらとても空気が悪くなるし…
難しい試験が存在するのだなぁ、と思いました。
ガンバレ、宇宙飛行士を夢見るみんな!!
Posted by ブクログ
自分は他のみんなに比べて、
宇宙飛行士になるべき人ではないのではないか
そう悩む六太に、シャロンらしい励ましの言葉。
「悩むならなってから悩みなさい」。
わかりやすく、悩む六太の視界をぱっと明るくしてくれる。
『シャロンはいつも俺の頭をほぐしてくれる』。
シャロンが本当に素敵で、お母さんのようでもある。
三次試験は完全閉鎖環境で行われる。
ここのエピソードはアニメで見ていた時もとても好きだった。
真面目なエピソードや、監視カメラかかつらかみたいなギャグエピソードなど
構成も見事で重さや軽さを引っ張りすぎずバランスが良くて
よく出来た芝居を目の前で見ている気持ちになる。
むっちゃんは本当に人のことをよく見ていて、
自分では気づかないのだろうけれど、それもひとつの才能である。
試験で同じA班に割り当てられる福田さんが実に魅力的なキャラで
リーダーとしての資質、和を重んじる穏やかな雰囲気、
聡明さ、年を感じさせない言動、色々な面で六太や他のメンバーに
影響を与える人だ。
「 私の夢は年をとっていない」という台詞にぐっとくる。
また、三次元蟻のエピソードも良かった。
全体的にむっちゃんは、考えていなさそうで
やっさんに突っ込まれつつも、ぽんと答えを投げてきてくれる。
むっちゃんはむっちゃんで、みんなの頭をほぐしてくれる人なのだ。
このエピソードでも、まっすぐ線を引いただけでひたすら考え続け
「抗議しない」という結論を出した。
試験の回答としては間違いだろう。
だが、見識が狭く理解できない、しようともしてくれない人に
心を砕いて理解してもらおうとするよりも、
宇宙に連れて行ってしまう方が確かに早いかもしれない。
そして、誰もが宇宙に行ける日々がまだまだ先だとしても
日々人がいる。日々人がいる月をみんなが見上げる。
説得力があり、
またJAXAの人たちをはじめとする人々の溜飲を下げる言葉だと思った。
Posted by ブクログ
おすすめ度:95点
三次審査は2週間の泊まり込みで行われるという。合格者人数は15人が残っていた。
理事長・茄子田のかけ声で、さっそく外へ移動するよう指示される六太たち。そこで待っていたのは、窓という窓を鉄板で塞がれた、異様なバスだった。
しばらくすると、JAXA職員の指示で受験者たち同士の『交流会』が始まった。隣り合った人と10分間きっちり話し合い、合計140分間しゃべり続けろというのだ。
バスは受験者たちが就寝したあとも走り続け、何時間走ったのかもわからなくなった頃、ついに停車する。外の様子が見えない不気味な場所であった。
今度は5人一組、A・B・C、3班に分かれることになった。これから班ごとに別の閉鎖環境ボックスに入り、そこで2週間、管制から与えられる様々な課題に取り組んでいくのだ。そして最終日には、各班互いに話し合いをして、全員意見一致のもと、5人の中から2人だけ宇宙飛行士にふさわしい者を選ぶのである。
六太のいるA班のメンバーは、せりか、福田、新田、古谷。閉鎖ボックスの中へ入ると、早速、『5人で話し合い、現在の時刻を推測して時計を合わせろ』という課題が出された。
A班のメンバーは、まずお互いを知るため、改めて自己紹介をすることにした。和気あいあいの空気に気が緩んだのか、六太に『せりか』と下の名前で呼ばれたせりか。ふと、小学校の頃、自分の名前の意味を父に尋ねたことを思い出していた。『せりか』という名に意味はないが、とても大切につけられた名だということを――。
次の課題は、ランニングマシンで走りながら5分間で計算問題を何問解けるかという『計算ランニング』だった。
さらに続く課題は――難題だった。『多額の予算がかかる宇宙開発事業を非難する辛口キャスターを納得させられるような文章をつくれ。』
閉鎖ボックス内の合宿が5日目ともなると、各班にも性格が現れてきた。C班は穏やか、六太がいるA班はにぎやか、しかしケンジのいるB班だけは、微妙に険悪なムードが漂っていた。頭脳明晰なメンバーが集まっているB班は、互いのプライドが邪魔をしてしまい、心に壁ができてしまっていたのだ。
だが、楽しげに過ごしていた六太たちA班にも問題が起きる。福田の眼鏡を古谷が誤って壊してしまったのだ。福田は眼鏡がないまま、必死に課題をこなしていた。
Posted by ブクログ
3次元アリの話なんかみると、バカの壁を思い出すなぁ。
追記
完全閉鎖環境の試験はやっぱり興味深い。
「サルが他人のメガネを間違って壊した場合、奴らはどーするの?」
ってセリフとかムッタはいい言い方するなぁ
Posted by ブクログ
いよいよ3次試験。
試験の内容ってホントにこんなユニークなことをするんでしょうか。
今回の内容では、せりかさんの名前の由来エピソードが気に入っています。
Posted by ブクログ
3次審査開始。これまでの審査とは違いかなり独特なので試験そのものの描写が増えるため、この点だけでも面白い面が出る。詳しくするためにケンジをはじめとして勘の良いキャラを通して分析させるのも良い。六太には似合わないのでケンジのキャラがココで生きてくるのが巧い。
六太のグループの描写が中心だが、メンバーの描写も少しずつ積んでいるのが巧い。自己紹介は全員あった方が良かったかもしれないが、それぞれの心情描写を順番にしていくことで読者としても思い入れが持てるような形になっているのが3次審査の最後にふさわしい人を選ぶ、という結末への期待感に繋がっていると思える。
六太のアメリカでの体験が試験に活かすわけでもなく、勝手に活きるかのように描かれているのが巧い。説得力をもたせる形に繋がるのが面白い。他の課題でも六太の意見を尊重させすぎずに、しかし魅力あるように描いているのが主人公が合格するかどうかという試験の描写として非常に巧い。
Posted by ブクログ
面白かった!!!ひとりひとりの性格の違い、個性が出ていて、想像力豊かな作者さんだな。きっと宇宙にも行ったことがないであろうに。むっちゃんのちょっとアホなところと、天才的に「もってる」ものがあるところが、目が離せない。
Posted by ブクログ
よくできた弟に、ちょっと冴えない兄貴。でもお兄ちゃんも頑張ってるよ。
六太は3グループに分かれて最終試験に突入。『ふたつのスピカ』でもあった、閉鎖空間での長期試験。さてどうなることやら。
面白い
一歩先を行く弟の存在がでかいのだなぁ。
人生でも一歩先を行ってる人を目標にしたい。
それにしても閉鎖空間でのストレスに耐えられるものなのかぁ。
一見みんな大丈夫そうだけど、漫画でなくリアルだとどうなってしまうもんなのだろう?
古谷…!
やっさんは嫌いじゃないけどやっぱそこはまず謝ろうよ〜!て思っちゃう。人間関係なんて宇宙空間で一番大事そうだから基本的なことができてないと優秀でも無理そう。