汽笛の検索結果
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汽笛、聞こえる
辛い過去を抱え故郷を去り、奉公先である新潟静修学校に辿り着いたナカ。尋常小学校を出た後、家庭の事情などで進学を諦めた人たちのために開かれた私塾だが、幼い弟妹を働く親に代わって世話する生徒が多かった。そんな生徒たちのために子守をするのがナカの仕事だった。自らの過去を重ね合わせ、次第に子供たちと打ち解け、存在意義を見つけていく。やがて生徒以外にも子を預ける親が増え、校長の赤澤鍾美は託児所を「付設子守室」とした。しかし、幼稚園として独立しなければ違法だと官吏から忠告を受ける。それには学費を上げなければ続けることが出来ず、本当の意味でここにいる者たちを救うことにはならない。苦渋の決断を迫られたナカと鍾美がとった策とは――。 日本で最初の保育施設、現・赤沢保育園誕生の軌跡を描いた物語。 【著者略歴】 佐藤雫(さとう・しずく) 1988年、香川県生まれ。2019年「言の葉は、残りて」(「海の匂い」改題)で第32回小説すばる新人賞を受賞しデビュー。著書に『さざなみの彼方』『白蕾記』『花散るまえに』『行成想歌』『残光そこにありて』がある。 -
汽笛
※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 アジア太平洋戦争が終わり、中国から引き揚げてきた兵隊さんは、長崎の病院で被爆したこどもたちと出会います。ある日、こどもたちのひとりの父親が運転する機関車を、みなで見に行くことになります。寒空を切りさき鳴り響く汽笛の音。それはこどもたちへの励ましであり、原爆への憤りでした――。火傷がひどくても、腕がなくても、たくましく生きている原爆孤児たち。その姿が胸に迫る、平和への祈りをこめた感動の絵物語。 -
汽笛一声
汽車は、明治三年(一八七〇)三月二十五日の測量開始から、五年九月十二日のきょうこの日に開業式を迎えるまでの、二年半におよぶ建設の歴史を乗せて走っていた。宏蔵は、客車の一輛一輛がその歴史のひとこまひとこまに思えて、つかのま放心していた。軌条の上で死んでも本望だと腹をくくり、心血を注いで建設工事にうちこみ、完成にいたった鉄道を、たったいま、随従の高官、各国の公使、代理公使などを多数乗せて、御召の汽車が走ったのである。(本文より) イギリス人鉄道技師のエドモンド・モレルを師と仰ぎ、日本初の鉄道敷設工事に命をかける若き鉄道技師・宏蔵。大隈重信、伊藤博文、大久保利通、井上馨、西郷隆盛、山縣有朋、江藤新平などがこの利権に絡んで暗闘を演じるなか、今、蒸気機関車は夢を乗せて走る……。 ●志茂田景樹(しもだ・かげき) 静岡県生まれ。おひつじ座のA型。中央大学法学部卒。塾講師、新聞記者などを経て、1976年秋に『やっとこ探偵』で第27回小説現代新人賞を、1980年には『黄色い牙』で第83回直木賞を受賞。 -
「鉄道唱歌」の謎
明治33(1900)年の発表以降、1世紀以上にわたって歌い継がれている「鉄道唱歌」。その誕生の裏には“新進気鋭の出版プロデューサー”と“マルチに活躍する売れっ子作詞家”、2つの才能の奇跡的な邂逅と、時代をとらえた“ヒットの仕掛け”があった! 企画の閃き・立ち上げから、オファー、意見の衝突と苦闘、発売後の販売・宣伝戦略まで、商品をいかに大衆に売るか、そして類似商品の乱発にどう対応していくか……現代にも通ずる明治の人々の奮闘ぶりとヒットの秘密を、当時の大衆歌謡史や世相を紐解きながら検証する。 中村 建治(なかむらけんじ) 1946(昭和21)年、山梨県大月市生まれ。明治大学政治経済学部卒、鉄道史学会会員。著書に『中央線誕生』(本の風景社)、『メトロ誕生』『日本初の私鉄「日本鉄道」の野望』(交通新聞社)、『山手線誕生』『東海道線誕生』『明治・大正・昭和の鉄道地図を読む』(イカロス出版)、分担執筆に『鉄道史人物事典』(日本経済評論社)などがある。