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思考の方法 人生を面白く生きるヒント
生成AIが自分の代わりにさまざまなことを考えてくれる時代、私たちはどのように思考を深めていけばよいのだろうか。解剖学者養老孟司氏が思考の方法について、4人の識者と語り合う。認知科学者の今井むつみ氏は、AI時代に人間に求められるのは「アブダクション推論」の力だという。アブダクション推論とは、「この状況なら、これが真である蓋然性が最も高いだろう」と思われる推論を行なうこと。AIは膨大なデータをもとに推論を行なうが、そのようなデータを持ちえない人間は限られたデータから思考の跳躍を行なって推論を行なう必要がある。質のいい推論を行なうために大切なのは、物事の全体像をつかむことである。養老氏は「全体像をつかもうとするのは、まさに自分がこれまでやってきたこと」と語り、その一例を語る。民俗学者兼レンコン学者である野口憲一氏は、1本5000円のレンコンを売り出して成功を収めた。5000円のレンコンを売り出すきっかけになったのは、人文社会科学で唱えられる理論「作られた伝統」だったという。さらに1本5000円という価格には、「農家のソフト」という身体知の価値が含まれていると説く。ベストセラー『僕には鳥の言葉がわかる』の著者である鈴木俊貴氏は、多くの研究者が仮説を立ててから研究のフィールドに入るのに対し、「それでは新しい発見はできない、自分は一つの場所で観察を続け、気づいたことから仮説を立てて研究を進めている」と述べる。漫画家のヤマザキマリ氏は、子どものころの孤独や「お風呂には入れない」という欲求不満が『テルマエ・ロマエ』につながったと振り返り、養老氏は「自分の中を突き詰めていくと、逆に極めて一般に通じる表現になっていくんだ」と語る。質のいい推論を行ないたい方、問題解決の力を身につけたい方、探究活動において新たな気づきを得たい方、魅力的な作品を作り出したい方……自分なりの思考法を身につけるためのヒントを提供する一冊。 -
死の覚悟 日本人らしさとは何か
混迷の時代にわれわれが立ち返るべき思想とは? 欧米では危機の際、宗教を拠り所にする。では、日本が混迷の時代に立ち返るべきものは何か。それは、もともと仏教用語である「覚悟」だ。『葉隠』『曾根崎心中』『武士道』には「死の覚悟」が宿り、現代でも小泉純一郎元首相は選挙で「決死の覚悟」を叫び、映画『国宝』でも「死ぬる覚悟」が注目された。日本の思想を探求し続けてきた宗教学者が、95歳でようやく見つけた日本人らしさとは? 日本の思想には、欧米とは違う深みがある ●「三島コンプレックス」に陥る日本人 ●映画『国宝』が体現した「死ぬる覚悟」 ●イスラエル戦争に見る、超絶一神教の末路 ●福澤諭吉の文明開化路線が生んだ綻び ●洛中京都人の誇りは歴史を守ること ●AIは「神」になりつつある? 目次(主な内容)●第一章:老化する文明と日本人 ●「葉隠バイアス」と「三島コンプレックス」 ●『国宝』の「死ぬ(る)覚悟」 ●戦友たちの無念を抱えて ●第二章:解体する文明と日本人 ●ロンドン大学と鈴木大拙 ●井伏鱒二『黒い雨』の真実 ●英国に学ぶ「継承」の本質 ●第三章:蘇生する文明と日本人 ●寺田寅彦の「天然の無常」 ●風化する福澤諭吉 ●大谷翔平とメッシ――「神への感謝」と胴上げ ●第四章:京都と日本人 ●京都御所:姿をかき消した聖空間 ●金閣寺:樹林に沈む三層の楼閣 ●洛中の路地:京都人の誇りの核心 ●終章:科学技術と日本人 ●松下幸之助がともした灯 ●『鉄腕アトム』のエネルギー ●AIは「神」になるか -
経済のニュースは嘘ばかり 株高、円安、物価高の正体
「消費減税で『日本売り』に」「物価高の原因は円安」「インフレで利上げ」は全部ウソ! 人気の経済学者がクリアに論じる物価、為替、株価の実像 増税官庁・財務省とオールドメディア、緊縮派の政治家、御用学者たち。円安・金融緩和・財政緩和を否定し、国民を苦しめてきた「緊縮共同体」である。だが、史上初の消費税減税という潮目の変化を前に、悪しき目論見が崩れつつある。「円安上等」のポリシーを掲げる著者が株価と為替、物価の見方を伝授。財政破綻のデマを暴き、円安が日本の経済成長と株高をもたらすことを論証する。 〈目次より〉第1章 祝・日本史上初の消費税減税 第2章 日経平均株価「高市トレード」を読む 第3章 「責任ある積極財政」で中国に勝つ 第4章 賃金の「失われた30年」からの脱却 第5章 物価のデマと真相 第6章 円安がすべてを救う 第7章 国会論戦とメディアの嘘 -
ジャパン・アズ・オンリーワン 文化立国としての日本
日本は「経済大国」から「文化大国」へ――。2023年、日本の名目GDPはドイツに抜かれ世界4位となった。一方、同年に発表されたアンホルト・イプソス「国家ブランド指数」では、日本がドイツを抜いて世界1位を獲得した。経済力の「凋落」が語られる日本が、なぜ世界からこれほど高く評価されているのか。本書は、この大きな逆説を出発点に、世界各地への旅と、ロンドン、ベルリン、パリ、ニューヨーク、シンガポールなどで実施した調査を通して、海外から見た「いまの日本」の価値を解き明かす。かつて世界を席巻した日本のイメージは、TOYOTA、SONY、HONDAに象徴される「メイド・イン・ジャパン」だった。しかし現在、世界を惹きつけているのは、アニメ、漫画、ゲーム、日本食、工芸、デザイン、ファッション、建築、温泉、自然、そして日本人の繊細さや丁寧な暮らし、美意識である。著者は、この新たな日本文化の世界的広がりを、明治期のジャポニスム、1980年代のメイド・イン・ジャパンに続く「第三のジャポニスム」と捉える。さらに本書は、日本文化を「魅力」で終わらせず、経済成長につなげる可能性を提示する。観光や知財ですでに海外から収益を生み出している日本文化を、いかに世界へ広げ、価値化していくのか。その鍵となるのが「カルチャープレナー」である。地域に眠る文化資産や技術、自然、食などに新たな価値を与え、世界へ発信する文化起業家たちの実践を紹介する。「ジャパン・アズ・ナンバーワン」から「ジャパン・アズ・オンリーワン」へ。経済だけでは測れない日本の強みを発見し、文化を未来の成長力へ変えるための新しい日本論である。