三浦綾子 - 角川文庫作品一覧
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5.0「どうしたらよいか迷った時は、自分の損になる方を選ぶといい」小学校の担任坂部の信念と優しさに強い影響を受けた北森竜太は、朝鮮人労働者を匿う温かい家庭で成長し、昭和12年に教師になった。炭鉱町の小学校で「綴り方」の授業を推進するなど教育の理想を目指す竜太のもとに、言論統制の暗い影が忍びよる。そして昭和16年、竜太は治安維持法違反の容疑で7カ月間勾留、釈放されたものの退職させられ、軍隊に召集される――。純粋な心根の青年教師が戦争に翻弄されていく悲劇。軍旗はためく昭和を背景に戦争と人間の姿を描いた感動の名作! 本書は上下を1冊にまとめた合本版です。
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4.0天保3(1832)年、熱田から、千石船宝順丸が14人の乗組員を乗せ江戸に向かって出航した。しかし遠州灘で激しい嵐に遭い、船は遭難してしまう。1年2か月後、乗組員の中で生き残った、豪胆な岩松、明朗快活な久吉、心優しい音吉の3人は、奇跡的に北アメリカに漂着した。彼らを待ち受けていたのは、想像を超える数奇な運命だった――。現地の先住民に捕らえられるも、イギリス商社の厚意で軍艦イーグル号に乗り込み、幾多の困難を乗り越えロンドンの地へ。彼らが祖国の地を再び踏む日はやってくるのか? 運命に翻弄され、逆境の中、諦めることなく、希望を持って生き抜く男たちを描いた感動の時代巨編! 本書は上・中・下の3冊を合わせた合本版です。
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-辻口病院長夫人・夏枝が青年医師と逢い引きしている間に、3歳の娘ルリ子は殺害された。「汝の敵を愛せよ」という聖書の教えと妻への復讐心から、辻口は極秘に犯人の娘・陽子を養子に迎える。何も知らない夏枝と長男・徹に愛され、すくすくと育つ陽子。やがて、辻口の行いに気づくことになった夏枝は、激しい憎しみと苦しさから陽子に気づかれないように冷たい仕打ちを続ける。徹は陽子に愛情をそそぐが、思いを自制するために友人・北原に陽子を紹介する。北原と陽子は心通わせるが、夏枝は複雑な嫉妬心から、2人に陽子の出生の秘密をぶちまけてしまう――。人間の愛と罪と赦しに真正面から向き合う不朽の名作『氷点』と、その後の「真実」を前に苦悩する人々を描いた『続 氷点』。愛と罪と赦しをテーマにした著者の代表作であるロングセラーを、1冊にまとめた合本版。