伝統・芸能・美術 - 柳宗悦作品一覧
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-「工芸の諸問題はまだ処女地として残る。不思議にも工芸の意義に関する深い叡智や正しい見通しは未だに語られていない。ほとんどすべては断片的であって整理せられた体系がなく、かつ内面的意味に乏しい。まだ耕して培(つちか)わねばならぬ個所が限りなく拡がる。その土地の性質や何がそこに生い立つかについても見残され、また見誤られたものがはなはだ多い。しかし早晩誰かが出てこの未墾の地に鋤(すき)を入れねばならぬ。それが耕すに足りる天然の沃野であるということに疑いはない。私はここに最初の難多き準備の仕事に身を置いたのである。すべての開墾者がなすように、私も雑草を抜き去り、石を除き、土塊(つちくれ)を砕き、畑を整えようと努めたのである」…この序言が語るとおりの、柳の「工芸・民芸」論の到達点!
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4.0民藝の入門書の定番として長く親しまれてきた柳宗悦の『民藝四十年』。しかし、柳はこの名著をさらに充実させる改訂案を温めていたのだった。本書は柳が生前、『民藝四十年』の初版本目次に書き加えていた15編の論考を新たに増補し、柳の訂正指示を反映させて編んだもの。これにより、柳が「民藝」を通して伝えたかったことがより明確となった。ものの真の美しさを掴み取るにはどうしたらよいのか? 何がものを美しくさせているのか?ものが美しくなる原理が迷える人間の救済にもあてはまるとはどういうことなのか?そのすべての答えがこの一冊の中にある。
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-朝鮮の芸術・文化は、日本のそれの土台となっているが、そのことはいっこうに理解されていない。著者は多年にわたる朝鮮の芸術との付き合いから、その独自性と魅力のありかと、そのよってきたる理由を探り、朝鮮の心に迫ろうとする。そして二つの国の住人に「互いを認め合い、平和に生きる」ことを心底から呼びかける。目次:「朝鮮人を想う」「朝鮮の友に贈る書」「彼の朝鮮行」「朝鮮の美術」「石仏寺の彫刻について」「失われんとする一朝鮮建築のために」「李朝陶磁器の特質」「朝鮮陶磁号序」「朝鮮の木工品」「楽浪出土漢代画について」「今の朝鮮」「全羅紀行」「林檎」