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月刊「無色」
この度、月刊誌「無色」を発刊することになりました。内容は2000文字程度の作品を六篇収録したものです。毎月その月の出来事やキーワードを設定しております。 タイトルを「無色」にしたのは「無色出版」から出版することと共に、読者の方がこの作品を読み終えた後に今号は「こんな色だったな」と感じてもらえるようにするためです。 創刊にあたり、新作を書き下ろした作品を収録しています。さらにサラッと読めるように各話ショートショートで綴っています。 今月から毎月発刊することが決定しておりますので、毎月お楽しみにしていただければと思います。 それでは、創刊号「無色」をお楽しみください。 -
ハードボイルドの夜
不審物を配送せよ! バイク便のライダーである「俺」は悩みながらも、仕事を続けている。 その日引き受けた仕事は、いかにも怪しげなブツだった。「俺」は刑事の同級生に助け舟を求めるが......。 細密な描写で描く、配達ストーリー。 -
大草原のアイラとロゼ
一人ぽっちのアイラが、ロゼの影響で、少しづつ変わっていくなかで、変われなかった時には、ロゼは、アイラを死の世界に誘ってしまうのか…? ※本作は水花光里の個人誌作品の電子書籍版となります。【42ページ】 -
おばあちゃんの旅
新潮社×TBSラジオコラボ企画第1弾! 明るく優しいおばあちゃんはなぜ、ススムくんを誘拐したのか? 音声コンテンツAudioMovie®のために書き下ろされた、ハートウォーミングなミステリ! 「社長の息子を誘拐してるの」明るく正義感の強いおばあちゃんが、突然、そう告げた。大学生だったわたしは、もちろん動揺した。新幹線車内からかかってきた電話。広島駅で出会った小学生、田名部ススムくんと一緒なのだという。おばあちゃんは、ススムが会社を営む父を救うためにある計画を実行したのを目撃。ふたりの旅はそこから始まったのだ。おばあちゃんが起こした、人生でたった一度の〝犯罪〟。その真相が八年後の今、明らかになる。とびきり優しくて、ラストに胸がじんと暖かくなる絶品ミステリ。 -
無言実行
「お父さんってさー。口先、口先だけのおとうさんよねー。ねーミヤもそうおもうでしよ」 「ウン、ワタシモ、ソウオモウヨー。オトウサンテサー.クチ・クチク、チ、ダ、ケ、ノ、クチサキオトコ」 まずい……子どもたちには、約束したことは必ず守る偉いお父さんだと尊敬されている。はずだ……。それは浩二の大きな思い違いだった。子どもたちは口先だけの、口先だけの…口、口だけのお父さんだと思っていたのだ。そんな事実を知り浩二は愕然とした。その日以来、子どもたちから信頼を得ることが出来るのか浩二は日々思い悩んだ。そんなある日だった。頭の奥襞に一条の閃光が煌めいた。ふふっ、これで子どもたちに絶対にお父さんの悪口を言われずに済む。ふふ……浩二の口辺に怪しい笑みが浮かんだ。 -
オン・ユア・マークス
俺の名前は加治翔太郎。23歳。就活失敗で郷里に戻り、一年以上のニート生活継続中。収入ゼロ、貯蓄ゼロ、やる気ももちろんゼロ。頼みの綱の文学新人賞も落選した。お先真っ暗。俺はどうしたらいい? 俺に大学進学を譲ってドラッグストアに勤めている姉貴の加治めぐり。正直目の上のたんこぶだ。何も言ってこないが、うしろめたさと申し訳なさで心が押しつぶされそうになる。俺はどうしたらいい? 新潟県阿賀北の地で、無為なモラトリアムを過ごす翔太郎に再起のチャンスは訪れるのか。家族愛と友情の夏の物語。 阿賀北ノベルジャム2021参加作品 チームミルスケール 著者:ギア比4:1 編集:波野發作 デザイン:伊藤柊果(イラスト) 表題作ほか3つの短編を収録。 -
縁上商法
人間界でのウイルス蔓延に伴う不況の影響は神界へも経済的ダメージを与えていた。 神界では貧乏神が絶賛増殖中。縁結びの神様のユイと縁切りの神様のキリは、縁の神界の不況打破のためにとあるビジネスに手をつけるが‥‥ 〈NovelJam2021Online参加作品〉 -
さそり座の女
仕事で犯したミスを一身に庇ってくれた健一に麗奈は大きな信頼を寄せ、やがて二人は抱き合う関係になった。が、半年後、彼女は高校の歴史の先生になって故郷の徳島へ帰って行った。求人活動で四国担当になった健一は、仕事の後の休日に徳島観光の案内を麗奈に頼んだ。麗奈の運転する車で県内を観て廻った後、二人は健一の泊まるホテルで二年振りに躰を重ね合った。 「わたし、さそり座の女なの。とても独占欲が強くて、嫉妬深いの。わたし、秋に結婚するの。だから、真実にこれが最後なの」 麗奈の俺への愛は思った以上に深かったのかも知れない・・・健一は麗奈を心の底から愛しんだ。 -
寛容な妻、寛容な会社
三十代半ばにさしかかった鹿嶋 修一。彼はまったく仕事では活躍しなかったが、美しい妻に愛され、また同僚からも慕われる現状に満足感を抱いていた。 だが彼の待遇は、やや異様なほど厚遇されていた。 不審に思った会社の先輩、黒川から忠告を受けた鹿嶋は、当初はあまり気にしなかったものの、明らかな失態をしているにも関わらず、異様なほどに優しい同僚の態度には驚かざるを得なかった。 そんな中鹿嶋は、黒川から呼び出しを受け、思わぬ「遊び」をすることになったのだが……(「寛容な妻、寛容な会社」)。 (注)本作品は、幻創文庫で発表していた作品を加筆訂正し、新たに電子書籍として出版したものです。 他に、書下ろし作品「寿命銀行」を収録。 -
極端こそ我が命
幻冬舎代表取締役社長・見城徹が振り返る半生、そして故郷への想い。極端に、そして暗闇の中で正面突破してきたその半生と、そんな彼を産んだ静岡のあの頃の風景が鮮やかに蘇るエッセイの数々。コンテンツ業界のみならず、あらゆるビジネスパーソンの「心を動かす何か」を生み出すヒントが詰まったオリジナル電子書籍。 <本作は「NewsPicks イノベーターズ・ライフ」と静岡新聞での連載コラムをまとめたオリジナル電子書籍です。また現在発売中の『読書という荒野』(見城徹・著)と一部重複した内容があります。> ○目次 「暗闇の中で正面突破」 ・劣等感にまみれた少年時代 ・殴られるのはもう嫌だ。死を覚悟していじめと戦う ・校長に「あなたは独裁者だ」全校のヒーローになる ・慶応大学に合格。卒業直前、初恋の女性に告白 ・就職活動、大手マスコミを受けて惨敗 ・作家たちと交流、文芸編集者を志す。彼女との別れ ・売れるコンテンツの「4条件」。公文式の本が大ヒット ・武器は言葉しかない。話を面白くする「5つの反則」 ・圧倒的努力で角川春樹氏からの無理難題をやり抜く ・神に祈った角川映画第1作『犬神家の一族』の大ヒット ・「感想」こそ人間関係の第一歩。五木寛之への手紙 ・石原慎太郎を口説いた、小説の全文暗唱 ・本人が一番書きたくないことを書かせたときに売れる ・計算通り。郷ひろみ『ダディ』ミリオンセラーの舞台裏 ・直木賞5作、矢沢永吉、ユーミン本100万部の秘話 ・「月刊カドカワ」編集長に就任。尾崎豊との出会い ・尾崎豊の復活。死の3週間前にかかってきた電話 ・3人のスーパースターと3人のきらめく新人を押さえろ ・角川春樹氏、逮捕。大恩人に弓を引く ・人生は暗闇で跳ぶことの連続だ。幻冬舎を設立 ・最初の6冊がすべてベストセラーに。創業9年目に上場 ・新しく出ていく者が無謀をやらなくて何が変わるか ・上場廃止を決意。還暦の誕生日、借金億円を背負う ・どうやって微笑しながら死ぬか 「風と海と空と」 ・初恋 ・同級生 ・ホールインワン ・川奈ホテル ・755 ・エド ・清水南高 ・成生 ・折戸の海 ・社宅 ・課外授業 ・19のままさ -
光速文芸部
片桐優実は九院(くいん)高校の一年生。 小説家志望の彼女は、今日も部室でキーボードを叩いている。 孤独癖があり、いつもクールを装う彼女。 だが、謎めいた男子部員の言動にはいつも内心で翻弄されている。 さらに容姿端麗の同級生からも言い寄られ、クールな顔を保つのもひと苦労だ。 またクラスメイトとの確執もあり、彼女の周囲の人間関係はねじくれ気味。 「どうせ無限地獄なら、もっと速く駆け抜けたいわ」 疲れた彼女がため息をつく。 その時、男子部員の高柳錦司が見せてくれる「作品」とは? 「そうだ今日は読んでほしいものがある」――。 個性的なキャラクターと「日常の謎」の積み重ねの果て、彼女は誰も知らない世界を目の当たりにする。 予想不能の展開が待ち受ける青春ミステリ小説。 -
君の名前を聞かせてほしい
名前は単なる記号か? はたまた人の存在意義か? 夫婦別姓問題に鋭く切り込む(かもしれない)、ハートウォーミング・社会派・ジェンダー・ラブストーリー。 ●あらすじ:記者である貴子と、名家の跡取りである高広は、交際7年。結婚を意識しているふたりだが、問題はお互いが名字を変えたくないこと。高広の実家に向かったふたりを未曾有の台風が襲う。経験したことのないピンチに陥ったふたりを救ったのは、奇しくも相手の名字だった……。 ●著者より:陰陽道では「名前は原始的な呪いである」と言われています。自分の名前や名字にこだわりを持つ人は少なくありません。ですが日本の婚姻制度では、夫婦で別の名字を名乗ることは認められていません。妻の姓に合わせる夫婦は全体の5%。名字にこだわりのあるカップルが結婚するとしたらどうするのか? サラッと読めて、ちょっと考えさせられる作品となってます。ぜひお読みください! -
笑い狼は笑わない
「この店では雨の日に話が途切れたら怖い話をするというルールがあるんです」バーのマスターから切り出された問いかけに、客で訪れた男が語り始めたのは、少女と笑い狼の神社を探して歩いたことだった。「おじちゃん、笑い狼知らない?」笑い狼とは大犬神社の狛犬ならぬ、狛狼の瞳に年に一度だけ夕日が差し込み、笑ったように見えることを言う。それを見た者の願いを叶うのだそうだ。「おかしいの……あるはずなのに……」少女の記憶を辿ってさ迷っても、なかなか神社には辿りつかない。どうやら少女の記憶の街はどれも30年前で止まっていたのだ。男はそこで初めて、少女が30年前に亡くなった自分の妹ではないかと感じるようになる。ようやく辿りついた神社は、ビルの影になり、もう夕日は差さなくなっていた。笑い狼は笑うのか? 少女の願いは叶うのか? 生きている者と死んでいる者が交錯するバーで、雨の夜に、不思議な話が始まる。 -
日本普通化計画
平凡なサラリーマン、国家プロジェクトで【普通】の代表になる!? 平凡なサラリーマン・佐藤太郎が任命されたのは、『日本普通化計画』における【普通】の旗印だった。 政府肝入りの企画、しかも高待遇とあって、依頼を受けようとする佐藤だが、彼には【普通】とは言い切れない気になる部分があって──。 トンデモない国家プロジェクトに巻き込まれてしまった、平凡サラリーマンの密室コメディ! -
キボウの村
街で女工として働きながらも貧しい暮らしをしているドリスは、ひょんなことがら泥棒の疑いを掛けられ、街を逃げだす。向かう先は昔祖母が言っていた「希望の村」。同室のカテリーナを連れて誰も飢えることがないという幸せな村へ向かい、苦労の末にたどり着いた先は確かに理想郷だった。だがそれを見たドリスはその幸福に酷く打ちのめされる……。幸せとはなにかを探るジュブナイルファンタジー。 -
ふれる
お腹の中に授かった命を、繰り返し失ってしまった私。 命を失う恐怖感と子供を授かりたい願望がシーソーのように振れ続けている。 苦しい治療で蝕まれる身体。夫と痛みを分かち合えないつらさに、病んでいく私。 妻を気遣う夫の行動も苦しむ私には届かず、すれ違いが積み重なっていく。 期待と落胆を何度も繰り返して、ふれる私の心が辿りついた先は── -
ももちゃんはパパと暮らしたい
5歳の女の子であるももちゃんは、ある秘密を隠しながら、「パパ」とふたりで仲良く暮らしていた。ささやかな日常以外望むものは何もないのに、足場が徐々に崩れだして―― -
スワンプガール
妹尾乙芽は、身に覚えのない飛び降り自殺の悪夢に悩まされていた。“エニグマの君”こと姉帯梢は、前時代的な夢判断を引き合いに出し、自殺の夢は自己の再誕と新生を暗示する吉兆だと語る。しかし、解決の糸口を見つけられず精神の均衡を徐々に失っていく乙芽。新生を望んでいるのは、本当に自分なのか? 今を生きているはずの自分の主観が、見知らぬ誰かの夢でない確証がどこにあるのか? 有機物と無機物のはざまで、乙芽は翻弄される。 -
あなたの帰る場所は
認知症の夫と二人暮らしのサエ。日に日に症状が重くなっていく夫に疲れを感じ、施設に入ってもらいたいと考えるサエだったが夫にその気はなく、施設の話に怒り狂うばかり。 しかし、夫には施設に入りたくない理由があった。それは、妻であるサエと交わした記念日の『約束』。わずかに記憶に残った約束を守るため、夫はある日、行動に出るのだった。 NovelJam 2018秋 出場作品 -
しのばずエレジイ
不忍池のほとりで皺だらけの服にゴム長靴、薄汚れた風体の老人と出会う。 薄紅色の桜が舞う中、ベンチに座りぼんやりと池を眺める老人から語られる純愛と哀愁の物語。 昭和半ば、夏盛りのデート。それから四十九年、秋風吹抜ける夜の記憶。 いまは亡き妻と過ごした思い出。 不忍池を舞台に、一人の男が愛を語る。 「小説家になろう」作家、ライトノベル作家の坂東太郎が、得意のコメディも異世界も封印。 恋愛ジャンルに正面から向き合い、誕生した純愛と哀愁がおりなす追憶の物語。 NovelJam 2018秋 出場作品 -
異世界? いかねぇよ。
朝起きたら「そいつ」がいた。羽の生えた身長10センチのちんちくりん(妖精)。 「では勇者様、いざ異世界へ行きましょう!」 「いかねぇよ」 この問答は何度繰り返せばいいんだろう? 夢も希望も好きなものも『ない』高校2年の俺が頑なに異世界行きを拒む理由。そんなに理解できねぇか? 異世界転生っぽい日常っぽい青春群像劇っぽい茶番劇。 「白色黒蛇的落語」最新譚 今、壮大な冒険が始まらない。 NovelJam 2018秋 出場作品 -
ハコニワ
瓜二つの顔を持つ双子の紺と藍。幼い頃に両親が離婚した際、「藍のおまけ」として母に引き取られたと信じる紺は心を閉ざしてしまう。その時自分の手を握ってくれた藍だけを信じて生きてきた紺だが、中学生になったある日母親の妊娠が発覚し……。 家族ってなんだろう? 大人になる直前、身体や心の変化に戸惑う紺の感受性は、きっと誰もが味わったことがあるはず。大人の身勝手に反発する紺は、きっといつかの自分の姿。ラストで明かされる意外な真相。わたしの家族って絶対、変! NovelJam 2018秋 出場作品 -
フェイク・ポップ
アイドル×フェイクニュース 嘘vs.嘘で、真実を作り出せ! フェイクニュースサイトを運営しながら、シェアハウスで共同生活を送るアイドルオタクのウソ、ギーク、オマイツ。ある日、推しの地下アイドル「るべむじゃーの!」が解散するというデマニュースが、何者かによって拡散されてしまう。モラトリアムの終わりを予感しつつも、デマによって失速したアイドルの勢いを取り戻すべく「ジャスティン・ビーバーがRT!」というフェイクニュースを流すことで対抗しようとする三人だったが……何が本当に「本当」なのか、情報が氾濫する現代社会の罪と罰。誰も他人事ではいられない物語、ここに開幕! NovelJam 2018秋 出場作品 -
ただいま、おかえり、また明日
高校生の真知は、兄が経営するカフェで店番をしていた。そこへ常連客の朝倉和泉と、彼の父親が来店する。父親は和泉から「海外で暮らすことになった」と報告され、まだ顔も知らない息子の恋人を心配していた。「プロポーズもしてないってことか?」とあきれる父親に、和泉は「今日中には伝えるつもり」と答えるが……。 家族にふりまわされて育った女子高校生と、その義理の兄・修二。さらに恋人の和泉が織りなす、夕暮れどきの告白劇。さびしいって、なに? しあわせって、どんなもの? あなたの心に語りかける、青春系エンタメ小説! NovelJam 2018秋 出場作品 -
みそしる戦争
朝ごはんは和食派という共通項があるヒモの男とその彼女。しかし、二人には決定的な溝があった。みそしるの好みである。白味噌派のヒモ。赤味噌派の彼女。二人の間で勃発するみそしる戦争。 その最中、事件がおこり、塞ぎ込んでしまう彼女。 ヒモはそんな彼女を救うべく、とある料理に挑む。 ヒモが味噌汁戦争を経て、絆を取り戻し、自らの人生を再び歩き始める成長物語。 NovelJam 2018秋 出場作品 -
帰りゃんせ
存在しないはずの四番目の歌を聞くと、子供は家に戻れなくなるという噂がある神隠しの団地。そこに住む小学四年生の男の子、健司は「帰りゃんせ」の歌を口づさむ謎の少年ハスに出逢ってしまう。その子に連れられて、家から遠く帰れなくなるまで離れてしまった健司は、母親のものへと必死に戻ろうとする。けれど、ハスは健司の帰宅を妨害するのだった。はたして健司は大好きなお母さんのもとへと帰ることができるのか? ハスは何者なのか? 四番目の歌詞に秘められた意味とは? NovelJam 2018秋 出場作品 -
BOX
ギターや音楽の小説ばかりを描く野良作家が、そのエッセンスを凝縮してジャムしながら全力投球しました。もともと削りながら端的に描く文章を、向こう側が透けるほどまで研磨しております。あなたはその向こう側になにを見出すのでしょうか。たぶんそれはきっと、美しい明日につながる光を放つ、あなた自身のこころにあるものだと思います。 NovelJam 2018秋 出場作品 -
本日、応援日和
透明人間になれる女子高生。そんな彼女が、競馬場で買った初めての馬券は… 「マーブルケーキ」。 健気さに、ついつい惹かれてしまうのだ。女子アスリートにまつわる3本のショート・スポーツエッセイ 「不釣り合いなガール」「一体感の再構築」「娘の成長」。 月曜日の明治神宮野球場。故に、あの親子は、なぜ野球を観ているのだろう? 「月曜日のコントローラー」。 マラソンで窮地に陥るエリートサラリーマン。その時、彼の耳に奇妙な声援が入ってきた 「ファイト!」。 応援すると、そして、応援されると、僕らは強くなれるのか? スタジアムで繰り広げられる、プレーヤーとオーディエンスとの絶妙な共犯関係。著者初の短編小説を含む、6つの力作がここに揃いました。 気鋭のインディ・スポーツライターが描く「ファンタジー×スポーツ」の合わせ技。新しいスポーツの世界観をとことんお楽しみ下さい! -
恋するタブリエ
〈作品紹介〉 ソムリエール頼子は黒、料理人美奈は白のタブリエ(エプロン)をつけて働く三十歳目前の女の子。タブリエの色と同じく、性格も正反対のふたりの仕事と恋の物語。 * 「美奈……私、明日、最高に不細工な顔して働くことになるんやろうと思うわ」 「そんな日もありますよ、人間なんやから」 「一応接客サービスのプロやのに」 「ほんなら、そういう日は不機嫌な顔をごまかす技術つけたらええんです。頼子さんがここへ働きに来る前に、シェフはめっちゃ頼子さんのこと調べてました。いろんな人に頼子さんのこと聞いて。それで評判がいいことを知って引き抜きに行ったんです。そやから、頼子さんはもっと自信を持ってええんです」 ぽろりと涙が頬を伝って、美奈の頭の上に落ちた。 一粒また一粒、美奈の黒い髪が頼子の涙を吸いこんで濡れていく。 ただ地味で鈍感な人だと思って美奈を軽く見ていた。 美奈は人に甘えずひとりでしっかり立っているのに、こんなに人に寄り添うのが上手なのだ。 * 仕事に、恋に。 悩める女性に読んで欲しい。 共幻文庫 短編小説コンテスト2015 最優秀作品賞『恋の章の終わりに』連載化作品 * 〈著者紹介〉 浜野稚子(はまのわかこ) 関西在住の主婦。 「自分だけの切り口を見つけて、普通の人の日常をよりリアルに感じていただけるような物語を書きたいと思います」
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