国内小説 - ティアオ作品一覧
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5.0バックパッカーとワーホリで有名になってしまった、美しい自然を持つ西オーストラリアの州都パース。だが、そんな街にも密やかに大人の世界が存在する。彼らはもはや若いとは言えないが、「若い」だけが人生ではないということを知っている。パースの太陽を楽しみながら、日が落ちたあとの愉しみも熟知している。そんな彼らが集まる数々の場所を背景に、とびきりいい女たちと「僕」の関係は洒落た会話をともなって始まり、そして終わる。極上の酒をショットグラスであおるような、粋な大人のショートストーリー八話。
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-すばる文学賞受賞作家、楠見朋彦氏がブログ連載に挑戦したオリジナル短編作品。切手の交換サイトを運営するぼくのもとに、ある日、不思議なメールが届いた。差出人は「わたし」。どうやら十年以上も前に文通していた、切手愛好家の年上の女性らしい。外国へ行くと聞いてから、ずっと音信不通だったのに。どこか謎かけのような口ぶりのメールに、三十を過ぎたぼくは、十代のころの忘れかけていた日々を徐々に思い出す。やがて「あの場所」に呼び出され、ためらいつつも出かけて行くのだが、二人の間、そして過ぎた歳月の中間には、阪神・淡路大震災の失われた記憶がクレヴァスのように口をあけていた……。
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-大正時代、国際協調・軍縮・平和が声高に叫ばれたが、日米の利害対立も表面化しつつあり、そうした時代背景から、少年少女に向けて来るべき日米戦争をシミュレーションした人気作家がいた。今はあまり知る人もないが、その作家の名は宮崎一雨という。“国交断絶! 日米開戦! 聯合艦隊は一路フィリピンを目指し、ルソン島に上陸した帝国陸軍はオロンガポー軍港を攻略する。しかし、帝国海軍の勢力は米国海軍の半分にすぎない。恐るべき優勢な敵の大艦隊がハワイから急航しつつあった。たとえこれを全滅させても、敵にはまだ大西洋艦隊がある。あゝ、建国以来の大難境! 千古未曾有の大困難!”昭和の太平洋戦争の行方を予言した古典SFの名作が、電子書籍でよみがえった。気鋭の艦船3DCG作家、一木壮太郎氏による挿画と巻末には戦前の大衆児童文学と未来戦記の系譜についての上田信道氏による書き下ろし解説。
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-オイルショックの余波を受ける、昭和五十年の北九州・小倉。小学三年生の靖洋(やすひろ)は、誤解が元で、親友の博史とけんかしてしまったまま、夏休みを迎えていた。二学期になると、博史やクラスの大半の児童が転校してしまうことを知った靖洋に、クラス担任の横川ひろえは、分け合って食べると、仲直りができて、いつまでも友達でいられるという「ポポの実」の話を伝える。横川のはからいで友情を回復した二人は、全国に散ってしまうクラスメイト全員が、いつまでも友達でいられるように、八月九日の登校日に、原っぱに生えたポポの実を分け合って食べようと提案する。だが、約束の日に、横川は学校に出てこなかった。不安にさわぐ児童たちが知ったのは、横川が、かつて長崎に投下された原爆のために白血病を患っており、病状が悪化して入院したという事実だった。史実では語られない原爆の投下目標だった街「北九州・小倉」を舞台に、新たな視点で戦争の矛盾と命の尊さ、人のつながりの暖かさを描いた物語。
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-世に狐狸妖怪の噂、怪異現象の謎あれば、わしに任せろ! 時代から取り残され、次第に存在そのものが妖かしとなりつつある妖怪研究家の身過ぎ世過ぎと取り巻きのちょっと変わった人たちとの珍妙なやりとり。小説やエッセイ分野の創作にも意欲的な関西マンガ界の奇才、川崎ゆきおが近年、習作を兼ねてブログ等で発表を続けてきたショートショート集「千字一話物語」から、ひときわユニークなキャラクター「妖怪博士」の登場作品を初のシリーズ化。初回は第一集「妖怪の発生」、第二集「妖怪博士と幽霊博士」、第三集「幽霊多発」を一挙リリース。ショートショート作品で繰り広げられる変幻自在の川崎ワールドを、とくとご堪能あれ。
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-世に狐狸妖怪の噂、怪異現象の謎あれば、わしに任せろ! 時代から取り残され、次第に存在そのものが妖かしとなりつつある妖怪研究家の身過ぎ世過ぎと取り巻きのちょっと変わった人たちとの珍妙なやりとり。小説やエッセイ分野の創作にも意欲的な関西マンガ界の奇才、川崎ゆきおが近年、習作を兼ねてブログ等で発表を続けてきたショートショート集「千字一話物語」から、ひときわユニークなキャラクター「妖怪博士」の登場作品を初のシリーズ化。初回は第一集「妖怪の発生」、第二集「妖怪博士と幽霊博士」、第三集「幽霊多発」を一挙リリース。ショートショート作品で繰り広げられる変幻自在の川崎ワールドを、とくとご堪能あれ。
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-世に狐狸妖怪の噂、怪異現象の謎あれば、わしに任せろ! 時代から取り残され、次第に存在そのものが妖かしとなりつつある妖怪研究家の身過ぎ世過ぎと取り巻きのちょっと変わった人たちとの珍妙なやりとり。小説やエッセイ分野の創作にも意欲的な関西マンガ界の奇才、川崎ゆきおが近年、習作を兼ねてブログ等で発表を続けてきたショートショート集「千字一話物語」から、ひときわユニークなキャラクター「妖怪博士」の登場作品を初のシリーズ化。初回は第一集「妖怪の発生」、第二集「妖怪博士と幽霊博士」、第三集「幽霊多発」を一挙リリース。ショートショート作品で繰り広げられる変幻自在の川崎ワールドを、とくとご堪能あれ。
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-短篇連作「美しいかけらの物語」シリーズは、ファンタジックストーリー、ラブストーリー中心の、短い小さなお話ばかりです。読んでくださった方の心に、何かしら小さな美しいかけらを届けることができたなら、と著者の北森みおさんが数年来、書き続けています。このお話たちにイラストレータの恩田好子さんが、「大人の女性が、終わっていない思春期を宝箱の中にちょびっと保存しているような感じかしら? 美しいお話のかけらのそれぞれに、違う光り方をする絵のかけらもくっついているような本にしたい」とステキな挿絵を描いてくださいました。 第一集『ワニと薬指』には、表題作以外に「美しい人差し指」「中指コンプレックス」「小指をかまれた女」「熱いからだを持ってはいけない」「パラソル」「黄色いジャンパー」「月曜日のランナー」「シーツの番号」「三月一日」「雪の日、ふきこは言った」「青いツバサ」「僕は切符を切る」を収録。