小説 - 森村誠一 - 角川文庫作品一覧

  • 星の旗 上
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    1~2巻594~638円 (税込)
    元特攻隊員の木島を不幸が襲った。暴力団・大門組の犠牲となり、娘一家が心中。さらに若き日に愛した女性と生き写しの香子までもが毒牙に。木島はかつての戦友達を招集し、復讐を果たすことを誓うが……。
  • 棟居刑事の砂漠の暗礁
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    新宿で助けた藤村雅子と、金沢高一はホテルで一夜を過ごしてしまう。雅子との一夜は、あまりにも甘美で金沢の心を揺さぶるものであったが、翌朝、手紙も残さずに雅子は消えてしまう。ところがその夜、金沢の妻の愛人が新宿で殺されていた。金沢のアリバイを証明できるのは雅子だけ――。そして驚くべきことに、同じ頃、雅子の夫も殺されていた!事件を追う棟居刑事は、二人の間に隠された事実に、捜査の糸口を見つけるが……。森村誠一が男と女の間の奇妙な関係を描いた、長編・社会派ミステリ。
  • 虚構の空路
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    小田原付近を通過中のひかり号車内で、検札の車掌が若い女の死体を発見!死因は青酸中毒で、目撃者の証言から、東京駅発車寸前に降りた男の犯行との見方が強まった。そして三か月後、こんどは都内のホテルで男の刺殺体が。2つの事件の重大な共通点が捜査本部を緊張させた。被害者は二人とも同じ会社の社員だったのだ。ただちに綿密な聞き込みが行われ、その結果、ある海外旅行社の営業部長が重要容疑者として浮かび上がった。だが彼には、両事件ともに完璧なアリバイがあった。巧みなストーリィの展開と意表をつくトリック、著者会心の本格長編推理小説。
  • 棟居刑事の「人間の海」
    3.0
    駅のホームで突き落とされそうになる。見知らぬ車に乗せられて誘拐されそうになる――。有数の財閥・山上グループの社長令嬢・山上かおりは何者かに命を狙われていた。困り果てたかおりが逃げ込んだのは、社会からドロップアウトし、奇妙な経歴を持つ八人が住む“梁山荘”というアパートだった。八人はそれぞれの特技を生かして襲撃犯からかおりを守り始める。かおりは目撃者として、棟居刑事の捜査する殺人事件の参考人に挙がっていた。事件は意外な接点で繋がり始める……。都会で蠢く人間の友情と殺意を描く、傑作社会派ミステリ。
  • 銀の虚城
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    赤痢菌培養液がたっぷりと手に揉みこんだ男が従業員食堂のめし櫃のしゃもじを握った! 翌朝、三百名の欠勤者を出したホテル大東京は完全な麻痺状態に陥り、直ちに営業を停止した。出世欲に燃える男を巧みに利用する東都ホテル社長。ライバルのホテルの評判を落とすべく密命を受けた高村博は、餌につられて必死に画策する。しかし、犯罪まがいのことまでして成果を上げた彼を待っていたものは……。冷酷な大企業の腐蝕した内面を鋭くえぐる森村誠一の力作!
  • 凶通項
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    中どころの商事会社に勤め、平凡な生活を送る万波は、組織暴力団加島組組長を襲った大東組の沖山が自分と瓜二つなのを知り、愕然とした。加島組からは誤った標的として、大東組からは生贄として命を狙われることになった不運な男の恐怖! 一方、新婚旅行先で沖山に妻を凌辱された久連山、担当刑事・井手下も個人的な怨念から沖山を追う。日本最大の広域暴力団と、彼らを背後であやつる巨大商社を敵に、無力な市民が自衛の闘いを開始する。壮大なスケールで放つ、異色長編推理。
  • ラストファミリー
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    80歳に近い高齢で、死を待つだけになった老婆・横尾こう。こうには先に死んでしまった息子と娘の、嫁と夫に財産を残したくないという憎悪があった。こうの死の床に立ったのは、あろうことか死へのお迎えでなく、家に忍び込んだ泥棒だった。泥棒に再び怨念の火をつけられたこうは、復讐のために死の床から蘇える……。表題作をはじめ、不思議な出来事が奇妙な世界へと誘う「異次元の夜」、いつもついてない男を描いた「無責任な恐怖」を収録した傑作集。
  • マリッジ
    3.0
    35歳で独身の山上潔は、一念発起し「お見合いパーティー」に参加した。そこで、誰もが羨む美女・西畑茜と意気投合、人生の伴侶を射止めた。だが、結婚してから妻の性格が激変、日毎に別人のようになっていく。そのさなか、妻が殺人事件の重要参考人であることが判明し、山上は茜の過去を調べ始める。事件を追っていた警視庁捜査一課の棟居と新宿署の牛尾もまた、結婚という「愛の誓い」に潜む闇を照らし出していくのだが……。男女の普遍のテーマを活写した社会派ミステリー。
  • 殺人の花客
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    新宿の超高層ホテルの一室で、男性の死体が発見された。被害者は女性と宿泊する予定だったらしいがその形跡はない。かわりに見つかったのは“カタセタム”という日本では珍しいランの花粉だった。奇妙な手がかりをもとに女性の行方を追う新宿署の牛尾。だが、事件当夜にホテルで起こった幾重もの人間模様がさらなる迷宮へと誘う……。もつれた因縁の糸を、敏腕刑事牛尾正直が丹念に解きほぐしてゆく白眉の社会派推理。
  • 棟居刑事の悪夢の塔
    3.0
    売れっ子ホストの有光は、人身売買ブローカーたちから逃げ出した女性・トウイを、自分の部屋でかくまい始める。しかしトウイは忽然と部屋から消え、死体として発見される。一方、まじめで通っていた女子大生が、学校からの帰りに消息を絶ち、そして有光の上客の女性も消えてしまう……。まるで無関係だと思われた事件に接点が生まれ、容疑者が捜査線上に見え隠れする。棟居刑事は、事件の奥底にある事実を探りだし推理を始める。歪んだ社会の、屈折した人の心を描いた戦慄ミステリー。
  • 棟居刑事の復讐
    4.3
    警視庁捜査一課の横渡刑事は帰宅途中、暴漢に襲われた女性を助けようとして男と格闘し無念にも刃物で刺殺された。一方、襲われた女性も死体で発見される。殉職の訃報を聞いた棟居刑事は激しい怒りを覚え、「仇はおれがとる」と亡き横渡の面影に復讐を誓う。そして、女性被害者の身辺を調査中、遺品から28年前に起きた棄児事件を報道した古い新聞記事が見つかった……。燃える刑事魂が巨悪と対決する「棟居刑事シリーズ」第一弾!!
  • 棟居刑事の情熱
    3.5
    大手建設会社に勤める水原智彦は、政商、相川章一郎の孫娘真美と婚約しながら一方で、結婚を餌にホステスの瑞枝に近づき、彼女の身体を利用して着実に出世の道を歩んでいた。その頃、丹沢山中で相模中央電鉄社員、本宮恒夫が現総理への闇献金を運ぶ途中で殺された。そして新宿のマンションでは瑞枝の死体が。二つの犯罪に偶然なる符合。警視庁捜査第一課の棟居弘一良が果敢に捜査を開始する、棟居刑事シリーズ第2弾!
  • タクシー
    3.5
    タクシードライバーの蛭間正は、深夜、一人の女を乗せる。だが、彼女は「佐賀県に連れて行って」という言葉を遺し、車内で死亡。女は何者かに胸を刺されていた……。女性の名前は香月雅代。しかも、雅代の遺族の懇願で、蛭間は死体を乗客として、タクシーを走らせることに――。東京から佐賀までの道程で発生する凄まじい豪雨、突然の落石、そして、正体不明の追跡者。タクシードライバーが未曾有の困難に挑む戦慄のサスペンス。
  • 結婚の条件
    3.0
    サラリーマンの妻から一転、市長夫人、そしてベストセラー作家となった彩。だが、一躍有名となったために、自ら封印していた過去の男たちがつきまとうようになる。夫に気づかれぬように、彩は過去の男たちを排除しようと計画するが……。幸せな人生を約束されたはずの女性に訪れた突然の悲劇――。結婚という誰もが一度は考える普遍のテーマに、男と女の真の幸せとは何かを、切実に問うた渾身のサスペンス!
  • 密閉山脈
    4.5
    その時、みかん色の灯が山頂に点ったのを貴久子はみた。だが、それは二人が誓った愛の合図ではなく、絶望的なSOS信号であった。翌日K丘頂上付近で、半身雪に埋もれた男の死体が発見された。徹底的な調査の結果、ヘルメットの破損部分に重大な事実が隠されていた! 北アルプスの高峰に「密室」を構築した著者の本格推理の最高傑作!
  • ミッドウェイ
    -
    ミッドウェイの空に交錯する非情の運命の糸――。昭和17年、太平洋に暗い戦雲が迫りくるなか、日米二人の青年は、自ら国家の命運を担い、空の戦士となった。だが二人には共に愛を寄せる美しき女性がいた……。歴史の巨大な魔力に翻弄される無念の青春。引き裂かれた想い。「戦争」と「人間」を考える、森村文学記念碑的叙事大作。
  • 棟居刑事の凶存凶栄
    3.0
    文芸誌の新人賞を受賞した香山は舞い上がった。早速会社を辞め作家へと転身するが、第2作すら発表できず苦悩の日々を送っていた。ある日、路上で自作小説を売る男・青空から作品を買う。文芸誌に発表したその作品は圧倒的反響を呼び、一躍人気作家になった香山は青空の作品を買い占めた。事情を知った青空は徐々に要求を増してゆくが…。心の闇と不条理が生む7つの完全犯罪を警視庁捜査一課棟居刑事が解く、傑作短編集。
  • 人間の証明 21st Century
    4.0
    福永幸一は帰宅途中、美貌の女性・藤宮さやを暴漢から救った。衰弱していたさやを福永は自宅で看護する。やがてひかれあい、結ばれるふたり。だが翌朝、さやは福永の許から消えた。童謡詩人・金子みすゞの詩集から切り取った一片の詩と置き手紙を残して――。数年後、金子みすゞの本を持っていた少女の母親が殺される。本の中には福永の名前が書かれた紙片が……。警視庁捜査一課・棟居弘一良(こういちろう)は再び人間の宿業と対峙する!
  • 新装版 青春の証明
    4.0
    霧の中、公園でデート中のカップルが、暴漢に襲われた。二人を助けようとした警察官は、逆にナイフで刺殺されてしまう。そして、助かった二人もなぜか現場から逃げ去ってしまった。数日後、男は女から別れを告げられた。「卑怯者!」という言葉を残して。男は自身の「罪」を償うために刑事に転職するが――。全てを懸けて意地を貫き徹した男を描く、白眉の“証明”シリーズ。
  • 野性の条件
    5.0
    窓際族という生活に折り合いをつけてきた哀川真也は、謎の美女・巨勢玲子との出会いで運命が一変する。哀川は玲子から誘われ、借金地獄に喘ぐ人やストーカー被害者などを救う組織「アネックス」に参加した。彼はその活動の中で生きることへの情熱を取り戻していく。だが、「アネックス」が某国からの亡命少女を匿ったことで事態は急変、哀川らは過酷な状況に陥っていくのだが――。人間の本質に深く踏み込んだ、傑作大河巨編。
  • 夢の原色
    -
    少年期のある体験から、アブノーマルな性的嗜好を持つようになった警視庁防犯部の新開征記は、高級娼婦である恋人・棚川貴代子と、夜毎快楽の極みをむさぼる。そんなふたりの周囲で立て続けに起こる殺人事件。それらはすべて“あの事件”につながっていた。復讐か、訣別か。19年前の忌まわしい記憶に性と人生を狂わされた男たちが、いま、それぞれの決着をつける……。艶やかに描かれる最新性風俗が連続殺人の謎と妖しく絡み合う、森村文学初の過激官能推理小説。
  • 棟居刑事の複合遺恨
    2.5
    憧れの新任女性教師が中学の不良グループのリーダーに犯される現場を目撃した二人の青年。彼らはリーダーの殺害を実行した。だが二人は知らなかった。これが呪われた運命の序曲だと言うことを。社会派推理。
  • 路

    -
    資産家が失踪した直後、不動産が不審な形で売買された。やがて、その疑惑に関わる人物が殺人事件に巻き込まれてゆく。捜査を開始した新宿署の牛尾刑事は風化したはずの悲しみの渦中へと踏み込むことに……。
  • 人間の証明PARTII 狙撃者の挽歌 上
    4.0
    1~2巻682円 (税込)
    肌寒い夜、一人の少女が権兵衛老人の下に逃げ込んできた。とっさに少女を匿ったその老人は、かつて新宿で名を馳せた殺し屋集団の元組長であった。老人は少女を守るため修羅の世界に戻っていく――。
  • 青春の守護者
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    元エリート自衛官・羽月数也は、己の信念のもとボディガードになった。その羽月に学生時代からの因縁ともいえる依頼が舞い込む。そのために彼は絶望的な闘いを強いられることに……著者渾身のエンタメ巨編!
  • 新幹線殺人事件
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    ひかり66号が終着の東京に近づいたころ、乗客の一人が男の刺殺体を発見、たちまち車内は大混乱に陥った。目撃者も凶器もなく捜査は極めて難航。捜査本部がようやく、事件の背後に、万国博の巨大な利権をめぐる二大芸能プロダクションの暗闘をつきとめた時、有力な容疑者が捜査線上に浮かび上がった。しかしその男には、鉄壁のアリバイが…。独創的な密室トリックと芸能界の裏面を抉る鋭い社会性とで、戦後推理小説中屈指の名作とされる、著者の最高傑作!
  • レッドライト
    3.0
    自分をゴミのように切り捨てた上司を撲殺した桑崎。逃走中、玉突き事故に遭遇しつつも帰宅した翌日、ニュースでは上司が殺害現場近くの路上で「轢き逃げされた」と、あり得ない報道が……。長編ミステリ!
  • 街

    4.0
    新宿で発生した殺人現場に到着した牛尾刑事は、思わず息を呑んだ。被害者はかつて彗星のごとく現れ、劇的に消えた歌手・蓼科由里。以前歌舞伎町で、上京したての彼女を危難から救ったことがあったのだ。彼女のネックチェーンが別件の殺人被害者の物と知り牛尾は執念の捜査を進めるが、浮上した容疑者は連続不審死を…。様々な人間模様に彩られた雑食の街・新宿の光と影。野望の狩人の悲劇を浮き彫りにした傑作長編ミステリ。
  • 棟居刑事の悪の器
    3.0
    梅雨明け迫る豪雨の夜、都内で轢き逃げと女性の絞殺事件が発生した。手がかりが少なく暗礁に乗り上げた捜査陣に追い打ちをかけたのは、近くの新興宗教の元本部施設で絞殺死体が発見されたとの情報だった――。3つの事件を結ぶ見えない糸を手繰るほどに、人間の欲望のすべてを包む巨大な器・東京の構造悪が浮かび上がる。悪の狩人・棟居刑事は、いかにして「悪の器」を踏まえて笑う犯人を追い詰めるのか? 傑作長編。
  • 破婚の条件
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    昌枝は自分でも説明がつかなかった。相思相愛、理想の結婚を実現した7年後、突然、夫の慎治が嫌いになってしまった。嫌悪を抑えきれず、夫を殺すべく完全犯罪を企てるが、決行当日、夫はすでに殺害されていた。事件に注目した棟居刑事は、巧妙に仕組まれた犯罪を追及する。自由、多額の保険金、新しい恋人を一手にした昌枝が陥った人生の深い罠とは。愛憎と欲望に翻弄される人間たちの悲哀を描ききった、棟居シリーズの白眉。
  • 新・野性の証明
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    元国際工作人の作家・武富の主宰する小説教室が合宿中の無人島に、記憶喪失の美女しぐれが漂着する。彼女を追う闇組織、そして国際的暗殺集団に、武富率いる受講生は智恵を絞り懐の窮鳥を護る果敢な闘いを展開する。凄絶な攻防の中に受講生は、次第に秘めた野性に目覚めていく。一方、棟居刑事はしぐれの素性に国際的な秘密を嗅ぎ取り捜査の網を絞る。文明の利器の奴隷となり自らを失いつつある時代に人間性の回復はできるのか?
  • 新版 悪魔の飽食 日本細菌戦部隊の恐怖の実像!
    3.7
    日本陸軍が生んだ“悪魔の部隊”とは何か? 世界で最大規模の細菌戦部隊(通称石井部隊)は、日本全国の優秀な医師や科学者を集め、ロシア人・中国人など三千人余の捕虜を対象に、非人道的な数々の実験を行った。歴史の空白を埋める日本細菌戦部隊の恐るべき実像! 本書は極限状況における集団の狂気とその元凶たる“戦争”に対する痛烈な告発の書である。

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