ビジネス・実用 - エイティエル出版作品一覧
-
-夏目漱石も激賞した帆船航海記の名著『海のロマンス』(商船学校の練習帆船・大成丸の世界周航記)が現代の言葉で復活。注や帆船用語の説明、図版を大幅に追加し、現代かなづかいに改めた現代表記版。 太平洋を横断して米サンディエゴへ、さらに南太平洋から南米最南端のホーン岬を超えて、アフリカ大陸の喜望峰へ。ナポレオンが流罪になったセントヘレナ島、南米ブラジルのリオ・デ・ジャネイロ滞在を経て、ふたたび喜望峰経由でインド洋に出て、オーストラリアやインドネシア多島海に寄港後、太平洋を北上し故国へと向かう一年半近くに及ぶ大航海。 その間、太平洋横断後のサンディエゴでの船長の失踪と航海士の不慮の死、赤道無風帯(ドルドラム)の暑さやスコール、南大西洋の大しけ、さらには練習生二名の死亡など、数々の試練に見舞われながらも、総航海距離3万6377海里、465日に及ぶ航海をやりとげ、訪問先の風俗や社会の状況などをユーモアや自嘲、諧謔(かいぎゃく)をまじえて独特の文章でつづった、日本人による帆船航海記の決定版。 目次 はじめに 夏目漱石の序 はしがき さらば芙蓉峰――いざ太平洋横断へ 帆船のロマンス アンクルサムと彼の郷土――米サンディエゴ滞在 百十七日陸を見ず――太平洋南下、ホーン岬を経て喜望峰まで 南アフリカの南端――ケープタウン滞在 セントヘレナ――ナポレオンが流罪となった島へ 鹿と亀とカメレオン――南大西洋を西進し南米へ 南洋より故国へ――インドネシア多島海を経て再び太平洋へ あとがきに代えて
-
-ジーン・ウェブスター Jean Webster の名作『あしながおじさん Daddy-Long-Legs』の英文と日本語訳を対訳で示し、必要に応じて(受験英語であまり取り上げられない単語や表現を中心に)その意味や説明を添えてあります。 この本の一番の特徴は、前半に対訳式の英文と訳文が並び、後半には英文のみが記載され、しかも、英文の朗読ファイルを利用できるようになっていること。 日本語訳を参考に一通り読んで内容を理解したところで、今度は英文の朗読を聞きながら英書を読むという、目と耳を使った新しい読書体験ができるようになっています。 また、この本の挿絵(さしえ)は、作者ジーン・ウェブスター自身が描いたもの。 「へたうま」というより本当に下手(?)……とはいえ、つい口元がゆるんでしまう味のある絵を楽しむことも読書の楽しみの一つです。 目次 はじめに ゆううつな水曜日 手紙編 英文編
-
-二〇一四年五月に日本創世会議が公表した「二〇四〇年には全国八九六市区町村が消滅の危機に直面する」という試算結果は日本の社会に衝撃を与えた。日本ほど政治のみならず経済や文化も首都である東京とその周辺に一極集中している国は、世界でも珍しい。とはいえ、少子化による人口減少と東京一極集中がここで論じられているわけではない。田舎暮らしの本は数多いが、都市に住む生活者の実感とあまりにかけはなれている。現代社会は、インターネットをはじめとするネットワークが張り巡らされた高度な情報社会である。日常の生活においても、コンピューターとは切っても切り離せない――にもかかわらず、そういうハイテク技術の恩恵には背を向けて「日本昔ばなし」の世界に閉じこもってしまうのでは、将来に対する展望は開けない。 その意味で、天草諸島に住みながらハイテク(電脳)を駆使して東京にいるときと同じ仕事をし、東京並みの報酬を得る、という著者のスタンスは明確だ。 この本が出版された当時はスマートフォンやタブレットはまだ存在せず、フェイスブックやツイッター、ラインなどの影も形もなかった。そういう時代から、コンピューターネットワークを駆使して田舎暮らしを実現させている。その内容は今日でもまったく古くなっていない。
-
-アフリカで誕生後、世界をひろげてきた人類の壮大な旅路――グレートジャーニーとも呼ばれる――その旅を、陸路ではなく、海をわたる手段としての船の発達を通して見た、他に類をみない歴史がここにある。 紀元前三千年、モンゴール系の稲作民族が台湾からフィリピン、インドネシア、マレー半島へと、カヌー(刳りぬきの丸木舟)で南方の海にわたっていった。 このオーストロネシア(南島)語族は紀元前千五百年にミクロネシアへ、さらに紀元前九百年にはメラネシアをへてポリネシアに達し、西暦十世紀にはハワイへ、十一世紀にはイースター島、十三世紀にはニュージーランドへと達した。 そうした過程でカヌーは大型化し、双胴船が誕生し、クラブクロゥと呼ばれる帆はさらに進化し、人間がつくりだした最も美しい乗り物といわれる大型帆船へとつながっていく。 目次 オーストロネシア語族 フェニキアと古代ギリシャ ローマとバイキング、そしてハンザ同盟 鄭和の宝船 ガレー船からキャラック船へ レパトン沖の海戦 スペイン無敵艦隊とオランダ東インド会社 カリブの海賊と英国東インド会社 黄金の陸地探索 テラオーストラリス トラファルガーの海戦 捕鯨船 ビーグル号 難破船と燈台 木曜島ラガー クリッパー ヨットレース、そして小さな鰭 帆船の種類
-
-ユネスコの世界文化遺産に登録された「長崎と天草地方の潜伏キリシタン関連遺産」の完全ガイドブック。 潜伏キリシタンと隠れキリシタンはどう違うのか、教会ではなく集落が遺産とはどういうことなのか――潜伏キリシタンのキーパーソンと詳細な年表も掲載。
-
-現代ツーリングカヌーの生みの親、ジョン・マクレガーによるロブロイ・カヌーを用いた伝説の航海記の本邦初訳。 セーリングも可能な自設計の木製カヌー「ロブロイ」に乗り、英国テムズ川を手はじめに、欧州大陸のライン川やドナウ川などの大河とその源流域、スイスの湖、パリを流れるセーヌ川などをカヌーで旅した航海記。 本書は当時の欧米でベストセラーとなり、フランスのナポレオン三世から当時無名の文学青年だった『宝島』の作者ロバート・ルイス・スティーヴンソンにいたるまで、多く人々に影響を与え、まったく新しい旅の形としてのツーリングカヌーを広く社会に広めた。