小説・文芸 - 中原一歩作品一覧

  • 「㐂寿司」のすべて。――本当の江戸前鮨を食べたことがありますか?
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    【内容紹介】 「與兵衛鮨」の流れを汲む江戸前鮨の名店、東京・日本橋人形町「㐂寿司(きずし)」。明治の終わりに暖簾を掲げ、東京・日本橋人形町で四代にわたって続く江戸前の技、艶、粋。 マグロ、カジキ、印籠詰め、蛤、鯛、初鰹、小肌、穴子、干瓢巻き、玉子焼き――。 ノンフィクション作家が1年以上にわたって密着取材し、暦をめくるように移りゆく時季の鮨種、その仕入れと仕事、門外不出のツメづくりにいたるまでを追いかけた!鮨好きから職人までを惹き付ける細やかな描写で伝える。「江戸前鮨とは」?の答えが詰まった一冊。 【著者紹介】 [著]中原一歩 1977年、佐賀県生まれ。ノンフィクション作家。地方の鮨屋をめぐる旅鮨がライフワーク。 著書に『最後の職人 池波正太郎が愛した近藤文夫』(講談社)、『私が死んでもレシピは残る 小林カツ代伝』(文藝春秋)、『マグロの最高峰』(NHK出版新書)などがある。 2012年より、“津軽海峡”で漁船に乗ってマグロ漁の取材を続けている。 いつか遠洋漁業のマグロ船に乗り、大西洋に繰り出すことが夢。 【目次抜粋】 人形町で、もうすぐ百年。 「㐂寿司」のマグロは美しい。 カジキが呼んでいる。 鮨ツウの心をときめかせる印籠詰め。 口いっぱいに多幸が満ちるたこ。 蛤が春の訪れを告げる。 ちらしは、吹き寄せる波のように。 春の貝づくし。 最高の鯛に逢う。 ひときわ可憐な小鯛。 月も朧に白魚の。 心躍る初鰹。 鰯は梅雨間の一瞬の光。 鮑には「クロ」と幻の「マダカ」がある。 星がれいは夏の白身の王様。 かれいに縞鯵にすずき。夏の白身は綺羅星のごとく。 光り物の概念が変わる鯵。 車海老の紅白は歌舞伎の隈取のごとく。 「㐂寿司」にはハート形の海老がいる。 眩く光る。仕事が光る。新子と小肌のこと。 新いかは、儚く甘い。 江戸前鮨、穴子に極まりけり。 門外不出のツメづくりに密着。 いくらは握りも小丼も風味絶佳。 さばは、ぽってり柔らか。 干瓢は、ぶれない〆。 玉子焼きと大晦日。 「㐂寿司」の三六五日を追いかけた。
  • 奇跡の災害ボランティア「石巻モデル」
    4.3
    「善意」と「熱意」の人々が被災地に集まる。彼らを機能させる仕組みを作らなければ! 困難を乗り切った「奇跡」のシステムとは? 災害ボランティア活動は、きれい事だけでは済まない。自治体にとって、ときには志願者が負担になることもある。そんな現実のなかで奇跡的な成功例と評された地域――。それが宮城県・石巻市だ。「石巻モデル」を支えた人たちの「決断」と「行動」明らかにする! 行政、NGO、NPO関係者必読の書!

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  • 現代の肖像 近江弘一
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    あの日、津波で輪転機が止まった。新聞のロール紙に手書きした「6枚の壁新聞」はあまりにも有名になった。その新聞社に、経営の立て直しを託され、畑違いの業種から転職したのは震災の6年前。地元・石巻とそこに暮らす人々のために生きると決めた、創立100年のローカル紙社長の奮闘記。
  • 最後の職人 池波正太郎が愛した近藤文夫
    5.0
    近藤文夫は高校卒業後、ホテル「山の上」に入り23歳で料理長に抜擢される。その姿はやがて、ここを常宿にしている文人たちの目に留まるようになる。なかでも池波正太郎との出会いは近藤の人生を変えた。1993年に独立、銀座に「てんぷら近藤」を構える。ここで脇役扱いされてきた素材の研究をすすめて、いままでにない「野菜てんぷら」を考案していく。その生き様を描きながら、なかなか見られない厨房、河岸など舞台裏に迫る。
  • 寄せ場のグルメ
    4.0
    「山谷」の鰻、「魚河岸」のナポリタン、 「深川」のめしや、「土手下」の焼肉、 「三里塚」のジンギスカン、「鹿浜」のホルモン、 「中山道」の立ち食いそば――。 巨大都市・東京の周縁で労働者が集まる「寄せ場」こそ、人間のあらゆる欲求を本能的にむき出しにさせ、 「食」と地続きで都市に生きる人間の「生」を作りあげている現場なのだ。 食べるという行為が内包する「食べる喜び」と「食べなくては生きてゆけない辛さ」を、「寄せ場」で二十数年にわたって飲み食いを続けてきたノンフィクションライターが活写した。 単なる消費のための情報ではない、切れば血の出る異色の「グルメ本」。 月刊『潮』で3年半にわたって連載され話題を呼んだルポルタージュが書籍化。 本書を読んだあなたは、今晩ひとりで赤提灯の暖簾をくぐりたくなるだろう。
  • 世の中への扉 「大好き!」を見つけよう
    3.0
    宮本恒靖さん(元サッカー日本代表)、柿沢安耶さん(パティシエ)、上田勝彦さん(水産庁職員)、御手洗瑞子さん(前ブータン首相フェロー)に、質問してみました。「大好き」を見つけ育むヒントがいっぱいの、インタビュー・ノンフィクションです。「大好き」なことに打ちこんでいるおとなたちの、少年少女時代の話、困難にぶつかったときのエピソード、ものの見方や考え方は、きっとみなさんにも参考になるはずです。

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