好川哲人作品一覧
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3.3問題の本質をつかみとる新たな思考法 ◆ハーバード大学教授のロバート・カッツは、マネジャーが必要とするスキルには業務を遂行する上で必要な「テクニカルスキル」、人間関係を管理する「ヒューマンスキル」、それに事柄や問題の本質をとらえる「コンセプチュアルスキル」があるとし、マネジャーとしてのレベルが上がるにつれ、コンセプチュアルスキルの重要性が増してくると指摘した。それから60年、ビジネス環境は当時よりはるかに複雑で不確実性の高いものになった。いまやコンセプチュアルスキルは、マネジャーはおろか、現場担当者レベルにまで要請されている。 ◆本書では、周囲で起こっている事柄や状況を構造的・概念的に捉え、問題の本質を見極めるために「論理⇔直観」「抽象⇔具象」「主観⇔客観」「大局⇔分析」「長期⇔短期」のように両極にある視点を自在に往復する思考を、コンセプチュアル思考と定義する。この往復思考により、「本質を見抜く」ことをはじめ、「前提を疑う」「組み合わせを変える」「新たな解決策を作り出す」といったコンセプチュアルな思考活動が可能になる。その結果、問題解決、意思決定、計画構想といったマネジメント行動の質とスピードを高めることができる。 ◆本書では、こうした著者オリジナルの枠組みを踏まえ、コンセプチュアル思考を身につけるための方法・トレーニング、さらに具体的な実践方法までを解説する。
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-ゴールが見えない難関プロジェクト 成否はプロマネの「コンセプト力」次第 ITシステムの開発が伴うプロジェクトの範囲が、以前よりも大きく広がりました。その結果、初めのうちはゴールが見通しにくく、手探りで進めざるを得ないプロジェクトが増えています。ITを駆使して新しい顧客の開拓を目指すデジタルビジネスのシステム開発は、その典型と言えます。 ゴールが見通しにくいプロジェクトは、従来のプロジェクトマネジメント手法だけで挑んでもうまくいきません。例えば、プロジェクトマネジャーが、具体的なスケジュールやチーム体制をしっかりと計画できません。といって強引に決めると、プロジェクトが進むにつれて「この体制では実現できない」といった問題にぶつかります。 これを回避するには、体制や予算といった仕組みを少しずつ詳細化していく必要があります。仕組みがなかなか固まらない中、プロジェクトを動かし、チームや関係者をまとめる能力がプロマネに求められます。 そこで今、プロマネが習得すべき新たなスキルが「コンセプト力」です。コンセプト力とは、「事象の本質を見極め、その本質を適切に表現したコンセプトを設定し、マネジメントする力」のこと。プロジェクトの本質をチームや関係者に浸透させることで、難関プロジェクトを舵取りできるようになります。 このコンセプト力を培う土台として、著者は「コンセプチュアル思考」を提唱しています。「概念」の思考世界と「形象」の思考世界を行き来し、事象の本質を見極める思考法です。本書を読むことで、コンセプト力やコンセプチュアル思考の鍛え方、プロジェクトへの適用方法が理解できます。
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3.0