検索結果
-
-不揃いなままで「わたし」が「わたしたち」になる──。 1958年に創刊された雑誌『サークル村』に集った石牟礼道子、中村きい子、森崎和江が聞書きなどの手法で切り拓いた新たな地平を、『中上健次論』が話題を呼んだ著者が「思想文学」の視点で読み解く。 【目次】 はじめに 第1章 はじまりとしての『サークル村』 第2章 母の肖像/群像──中村きい子『女と刀』 第3章 連なり越えゆく世界を感受する──石牟礼道子『椿の海の記』 第4章 不透明な他者と女同志の絆──森崎和江『遙かなる祭』 註 あとがき 【著者】 渡邊英理 熊本県生まれ、鹿児島県(霧島市・鹿児島市)育ち。大阪大学大学院人文学研究科教授。日本語 文学、批評/批評理論、思想文学論。主要著書に、単著『中上健次論』(インスクリプト)、共編著『クリティカルワード 文学理論』(三原芳秋・鵜戸聡との編著、フィルムアート社)、共著『〈戦後文学〉の現在形』(紅野謙介・内藤千珠子・成田龍一編、平凡社)など。
-
3.8読むことの基礎と批評理論の現在が学べる、辞書としても役立つキーワード集! フェミニズム、環境批評、ポストヒューマン、精神分析、ポストコロニアリズム…… 本書では文学理論の基礎的な知識を解説しつつ、最新の文学理論の潮流を初学者にも分かりやすく解説。現代批評の原点を知るためのブックガイドも充実しており、多彩なトピックから文学の魅力を味わい尽くそうと試みています。 第1部「基礎講義編 ― 文学理論のエッセンス Fundamentals」では、文学理論の根本問題である「テクスト/読む/言葉/欲望/世界」の5つのテーマについて論じ、第2部「トピック編 ― 文学理論の現在(いま)を考えるために Topics」では、文学理論の現在進行形の諸問題についてのトピックを取り上げ、新たな思索の糸口を発見=発明することを目指しています。 本書は、文学を「もっと深く読む」ために必要な知識を得る本として、あるときはレポートや論文を執筆する際の手引きとして、断片的な知識を有機的につなげる一助となる機能的な一冊です。 ------------------------ ◆[クリティカル・ワード]シリーズとは 現代社会や文化および芸術に関わるさまざまな領域を、[重要用語]から読み解き学ぶことを目指したコンパクトな入門シリーズ。基本的かつ重要な事項や人物、思想と理論を網羅的に取り上げ、歴史的な文脈と現在的な論点を整理します。もっと深く理解し、もっと面白く学ぶために必要な基礎知識を養い、自分の力で論じ言葉にしていくためのヒントを提供します。