西條六花作品一覧
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3.6昭和九年、上海。繁栄を極める租界において、裕福な美術商という姿を隠れ蓑に諜報活動を行っている帝国陸軍の情報将校・板倉は、何かに追われている様子の中国人の美少女・瑞華とぶつかる。届け物に行った先で客に襲われそうになり、逃げてきたという彼女を放っておけずに助けた板倉だったが、瑞華は幼少時に蔡家に金で買われ、成人後に息子の妻となることが決まっている〝新婦仔(シンプア)〟だった。二人の間に交流が生まれ、上海語のレッスンを重ねるうち、瑞華は板倉の優しさに慕わしさをおぼえていく。一方の板倉も純粋で可憐な瑞華に心惹かれ、やがて二人は恋に落ちた。しかし瑞華に執着する許婚・梓宸が、彼女の異変を感じ取って……。
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4.6十七歳の姿のまま六十七年の眠りから目覚めた、辺境伯令嬢エリノア。兄のイザークに生き写しの青年イヴァンから、家族や密かに慕っていた兄も亡くなったと聞き、衝撃を受ける。その夜、食物や水でも癒えぬ飢餓感に懊悩するエリノアの元に彼が現れ、「君は〝黒い森〟で倒れて以来、人の精気を糧にする身になった」と告げる。信じがたい話だったものの、彼の血を舐めると確かに飢餓感は消えた。もっと効率よく与えられる方法がもう一つある──イヴァンはそう言って、エリノアを強引に抱く。兄と瓜二つの彼が与える精気は甘美で、背徳感をおぼえつつ夜ごと溺れていくエリノア。しかし人外であることに苦しむエリノアの前に、不死者が現れ……。
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4.9亡き父から引き継いだギャラリーを営む傍ら、日舞の師範をしている27歳の詩緒。従兄と一緒に建築事務所を経営する一級建築士の総一郎、33歳。ある雨の日、偶然出逢った二人は、相手の心に“人には言えない想い人”がいることを知り、孤独を埋めるように体を重ねていく。しかし、いつの間にかお互いが自分にとってかけがえのない存在になっていて――。体の関係から始まったために、本当の気持ちに素直になれない男と女。ひそやかに紡がれた愛は、さまざまな出来事を経て大輪の花を咲かせる。美しい文章で濃密な大人の恋を綴った長編ラブストーリー「ひそやかな花 その眼差しに揺らされて」1~3巻を合本。結婚後の二人を描いた書下ろし「いとおしき日々」を加えた完全版!
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5.0WEBで電子書籍で読み継がれてきた長編ラブストーリー。上・下合本版。 「こんなに感じるのに別れるっていうんだな」 「私はあなたにふさわしくない」 情熱的に愛をぶつける年下の染色家×田舎町でひっそりと暮らす元為替ディーラー 〈あらすじ〉 その愛に甘える資格が私にはないから――。外資系銀行の為替ディーラーの職を捨て、田舎町で独り暮らしをしている34歳のあかり。ある夏、隣家に染色作家の飴屋が引っ越してきたことから彼女の静かな生活にさざ波が立つ。過去に囚われていたあかりは、飴屋にまっすぐな想いをぶつけられ、戸惑いながらも惹かれていくが…。WEBで電子書籍で読み継がれてきた長編ラブストーリー。