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  • イエスという男 第二版[増補改訂版]
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    3.7
    イエスはキリスト教の先駆者ではない。歴史の先駆者である。 歴史の本質を担った逆説的反逆者の生と死! イエスという男がどこから来たのか、我々は知らない。「ナザレのイエス」と呼びならわされていたから、ガリラヤ地方の村ナザレの出身だったのは確かだろう。(…)しかし、ある日イエスは決断してナザレの村を出て、あのような活動をはじめた、というのではない。いつ、どのようにして出てきたのか、気がついてみたら、イエスという男はああいう活動をやっていた、ということだろう。(…)だいたい、あれだけの活動が、一つ二つの決心やきっかけでできるものではない。それはイエスという男の生の帰結であり、出発であり、内容であった。――「第一章 逆説的反抗者の生と死」より 【目次】 第一章 逆説的反抗者の生と死  一 歴史の先駆者  二 イエスの出生  三 それならお前はどう祈る?  四 イエス叙述の方法  五 イエスは愛の説教者ではない  六 「十戒」批判  七 逆説的反抗  八 貧しい者は本当に幸いか? 第二章 イエスの歴史的場  一 ヘロデ家とローマ風  二 ソロモンの栄華  三 宗教史的背景?  四 イエスと熱心党  五 帝国の税金と神殿税(カイサルのものと神のもの) 第三章 イエスの批判――ローマ帝国と政治的支配者  一 イエスの相手  二 災害としてのローマ支配  三 右の頬をなぐられたら  四 諸国民の支配者  五 奴隷について  六 社会関係と神観念 第四章 イエスの批判――ユダヤ教支配体制にむけて  一 預言者の墓を建てる者  二 イエスと旧約律法  三 律法学者批判  四 「汚れ」と「清め」――パリサイ派の生活支配  五 「安息日」批判  六 神殿貴族の権力 第五章 イエスの批判――社会的経済的構造に対して  一 日雇労働者の賃金もしくは社会的平等  二 大土地所有、農業労働者、「失業」  三 分水嶺の両側――地主の慈善、神の前の平等  四 農民一揆――隠喩的語り口の限界  五 資本の増殖と能力崇拝  六 小作人の借金を棒引きにせよ  七 富に対する直感的な反発 第六章 宗教的熱狂と宗教批判の相克  一 イエスにおける宗教的熱狂の自己相克  二 神の国――ユダヤ教の発想  三 神の国――洗礼者ヨハネの極限  四 「罪の赦し」を祈りたければ……  五 イエスと洗礼者ヨハネ  六 ヨハネの死  七 倫理観念の異様な拡大?――「姦淫」の女  八 イエスのまわりの女たち  九 「神の国」の逆説的批判  十 宗教的熱狂――病気治癒へののめりこみ  十一 植民地支配下の奇跡信仰  十二 イエスの熱狂――異常が日常に浸透しはじめる  十三 「人の子」――終末論的確信  十四 「人の子」――一人の人間の確信と絶望  十五 イエス受難物語  十六 十字架の死の苦痛 あとがき 索引 ヘロデ家の家系(表) イエス時代のパレスチナ(地図) 【著者プロフィール】 田川建三(たがわ・けんぞう)(著) 新約聖書学者。 1935年東京にて生、2025年没。 ・主な著作 『原始キリスト教の一断面』(1968年、勁草書房) 『マルコ福音書(註解)』上巻(1971年、改訂増補版1997年、新教出版社) 『立ちつくす思想』(1972年、勁草書房) 『歴的類比の思想』(1976年、勁草書房) 『思想の危険について』(1987年、インパクト出版会) 『書物としての新約聖書』(1997年、勁草書房) 『キリスト教思想への招待』(2004年、勁草書房) 『新約聖書訳と註』全7巻8冊(2007~2017年、作品社) 『新約聖書本文の訳』上製本、携帯版(2018年、作品社) ・共著 インタヴュー『はじめて読む聖書』(新潮新書、2014年、新潮社) http://www.tagawa-kenzo.server-shared.com
  • はじめて読む聖書
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    「史上最大のベストセラー」には、何が書かれているのか――。旧約と新約の比較やその成立背景、「新約聖書の個人全訳」という偉業に挑む聖書学者の格闘の歴史、作家や批評家がひもとく文学や思想との関係など、さまざまな読み手の導きを頼りに聖書に近づけば、二千年以上にわたって生きながらえてきた、力強い言葉の数々に出会うことができる。「なんとなく苦手」という人にこそ読んでほしい、ぜいたくな聖書入門。※池澤夏樹氏執筆の「II 読み終えることのない本」は電子版には収録しておりません。

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