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5.0IFRSはどうなるのか――。読者の皆さんは、では「IFRSはこれからどうなるのか」とか、「日本はどうしたらいいのか」に強い関心をお持ちだと思います。 本書の書名に「連単分離」と「任意適用」という副題をつけています。最近の企業会計審議会や財界の議論を見ていますと、IFRSを個別財務諸表(単体)に適用するというシナリオは消えてなくなったと考えていいようです。いわゆる「連単分離」です。 2009年6月に企業会計審議会が公表した「中間報告」では、IFRSは「上場企業の連結財務諸表」に先行的に「強制適用」することが想定されていましたが、「すべての上場企業に強制適用」という線も「ありえない話」になったといってよいと思います。仮に、「強制適用」というシナリオが残るとすれば、日本企業のごくごく一部です。また仮にそのような場合でも導入コスト面からもまたその適用が企業活動に与える影響をよくよく慎重に検討したうえで決定しなければなりません。ほとんどの上場企業は、「IFRSを使いたいところだけが使う」、つまり「任意適用」になると思います。 「信じられない」という方、「そうなったら嬉しい」という方も多いと思います。本書では「なぜそうなるのか」「なぜそうするのか」という背景や理由をたっぷりと書きました。是非、ご一読、いえ、じっくりとお読みください。きっと「腑に落ちる」「そうだったのか」「やっぱりな」という話に出会うと思います。
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-※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 会計は、生きた経済社会を映す鏡です。この鏡は、使いようによっては正直な姿を映すこともできますし、ゆがんだ心で映せば、ゆがんだ姿が映ります。「技術としての会計」には、思想も理念も倫理観もないので、使う人の思いどおりの姿を映し出すのです。会計という道具は、そこに、それを使う人の、会計思想、倫理観を吹き込まなければ、正しく使うことができません。本書は、「学としての会計」を学び、「会計観」を養うための本です。
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-※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 本書は、会計の世界にある天動説や地球平面説をあぶりだそうという、とてつもなく不届きなことを狙ったものです。会計の論理とか会計の基準とかいっても、多くは実務をルーツにしたものであり、少し冷静に考えてみると、その論拠も怪しげであったり、あちこち、矛盾するものであったりしています。本書のねらいは、そうした論理性のない実務や矛盾をあばきだして、会計の理論を構築するための、素朴な会計観をうち立てようとするものです。
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