鈴森琴作品一覧

  • 皇女アルスルと角の王
    3.9
    皇帝の末娘アルスルは、特別な才能もなく人づきあいも苦手で、いつも皆にがっかりされていた。そんなある日、舞踏会に出席していた彼女の目の前で、父が何者かに暗殺されてしまう。アルスルは皇帝殺しの容疑で捕えられ、無実の訴えも空しく帝都での裁判で死刑を宣告される。部族の裁判を受けるため、一族の所領である城郭都市ダーウィーズに護送されたアルスルを待っていたのは、鍵の城の城主リサシーブ。だがその正体は……。人よりも優れた能力をもつ獣、人外が跋扈する世界を舞台に、変わり者と言われた少女の運命を描く異世界ファンタジイ。
  • 忘却城
    4.2
    死者を蘇らせる術で発展した亀珈(かめのかみかざり)王国。都で家庭教師を営む青年儒艮は、ある晩何者かに攫われ、光が一切入らない、盲獄と呼ばれる牢で目を覚ます。そこに集められたのは、儒艮の他に子ども、青年、老人、壮年の男性、中年の婦人の五人。彼らを集めたのは死霊術士の長である、名付け師・縫だった。縫は一同に、儒艮に従い、言葉にされない名付け師の望みを叶えるように言い渡す。儒艮は名付け師の後継者問題が絡むと推理、死霊術の祭典、幽冥祭で事件が起きると予測する。顔を見せない縫の真の目的は。第3回創元ファンタジイ新人賞佳作入選作。/第3回創元ファンタジイ新人賞選評=井辻朱美、乾石智子、三村美衣
  • 忘却城 炎龍の宝玉
    4.7
    死者を蘇らせる術で発展した亀珈王国。儒艮が塾を開くために買ったのは札付きの幽霊屋敷。引っ越し初日から怪奇現象が多発し、同居する金魚小僧をおびえさせていた。そんな折、瀕死の炎龍が飛来。王都を大混乱に陥れる。神をもたない亀珈王国にとって、炎龍は至高の存在だ。龍語を解するのは蘇った死者と生きた人間の間に生まれた界人だけ。そこで急遽儒艮が通訳官に指名される。彼はいまや大切な家族となった金魚小僧のため、ある目的を胸に役目を引き受けるが……。独特の世界が読む人を引きつけて放さない〈忘却城シリーズ〉第3巻。/解説=井辻朱美
  • 忘却城 鬼帝女の涙
    4.5
    死者を蘇らせる術で発展した亀珈王国。名付け師が居を構える霊昇山に、死者の代弁機関である夢無鵡予言院から使者が訪れる。剥州に封じられている二十四大鬼の一体・鬼帝女に不穏な動きがあり、退魔を要請したいというのだ。二十四大鬼といえば退魔不可能と言われた大幽鬼、名付け師といえど退魔はおろか、封じるだけでも命がけだ。そこへ名乗りをあげたのは百人の御子のひとり、才はあるが病弱な千魘神だった。魘神に同行するのは、牢から放たれ、霊昇山に身を寄せている王族殺しの大罪人・曇龍。果たして大鬼退治は成功するのか――?/解説=妹尾ゆふ子
  • 騎士団長アルスルと翼の王
    4.4
    人間を滅ぼすほど危険な人外、六災の王討伐をかかげる鍵の騎士団。率いるのはかつてレディ・がっかりとよばれていた前皇帝の娘アルスルだ。新皇帝の要請を受けた騎士団は、六災の王の一体である隕星王の眷属、ワシ人外との戦いで疲弊した城郭都市アンゲロスの救援にむかう。一方、アルスルの護衛官となったルカは、アルスルへの恋心を抱きつつも、身分のちがいから想いを告げられずにいた。ところがアンゲロス公爵と対面した晩、ルカはとても奇妙な双子の夢を見たのだった。変わり者の少女の成長と戦いを描く、人気の『皇女アルスルと角の王』続編。/解説=乾石智子

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