小説 - 大城立裕作品一覧

  • あなた
    3.0
    1巻1,540円 (税込)
    あなたを見守り、また見送るなかで、二人ともに過ごした夫婦の時間は、行きつ戻りつしながら、記憶にさらに深く刻まれ、やがて新たに繋がり始める――沖縄に暮らす日々が、しずかに、ゆたかに、語りだされる。九十二歳の日常と沖縄の現状を綴り、生き抜いてきた時代を書き留める「御嶽の少年」等六篇を収録する最新作品集。
  • カクテル・パーティー
    2.0
    本土復帰前の沖縄。主人公の「私」は、米軍基地内のカクテル・パーティーに招かれる。パーティーの主催者はアメリカ人のミラー。招かれたのは、中国語会話のグループの中国人弁護士、新聞記者。それは和やかな国際親善の雰囲気で終始した。その夜、M岬で主人公のひとり娘が米兵に犯された。犯人告訴の助力の為に仲間を訪ねた「私」はミラーの職業や意外な事実を知る。事件をきっかけに国際親善の仮面は暴かれ、秘められた傷痕がえぐり出された。第57回芥川賞受賞の表題作ほか3編。
  • カクテル・パーティー
    4.0
    米国統治下の沖縄で日本人、沖縄人、中国人、米国人の四人が繰り広げる親善パーティー。そのとき米兵による高校生レイプ事件が起こり、国際親善の欺瞞が暴露されていく――。沖縄初の芥川賞受賞の表題作のほか、「亀甲墓」「棒兵隊」「ニライカナイの街」そして日本語版初公表の「戯曲 カクテル・パーティー」をふくむ傑作短編全5編を収録。

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  • 普天間よ
    4.0
    1巻1,408円 (税込)
    在日米軍基地の約75%が集中する沖縄。いまも「日常のなかにいつも戦争がある」基地のある町に暮らす祖母、父、娘、三世代それぞれの「普天間」。轟音の中での日常を切実に描き出す書下ろし中篇「普天間よ」を収録、戦前戦後を生き抜いて沖縄文学を牽引し続ける作家が沖縄の魂を織り込んで、「沖縄と戦争」をあぶりだす7篇。

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  • 焼け跡の高校教師
    3.5
    戦後占領下の沖縄。大学を中退し米軍諜報機関の翻訳作業についた私は、仕事に倦んで教師へと職を変えた。赴任先は、校舎も教科書もない高校。だが、日本の影響を受けないここで、国語ではなく“文学”を教えたい。自分の創作戯曲を生徒達に演じさせようと考える。物はないが、もう戦争はないという開放感に満ち溢れた時代の少年少女と教師を描く。著者が自分の一番輝いていた時と回想する自伝的小説。
  • レールの向こう
    -
    1巻1,408円 (税込)
    沖縄に生きて、その風土を呼吸しながら創作を続けてきた八十九歳の作家の、初の私小説。時の移ろいを生き抜く老年の日常。妻の入院をきっかけに、出会ってきた人々の面影とともに、遠い記憶が鮮明に蘇り、いまを生きる私を、強く激しく揺り動かす――川端康成文学賞を受賞した表題作と新作『病棟の窓』を収録する作品集。

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