誰かの声を拾える人になりたい
世界でたった一頭だけ52ヘルツの高い声で歌うクジラがいる
たとえ群れが近くにあっても他のクジラたちには聞こえない
でもどこかに自分の声が届いているはずだと信じて歌い続ける
この作品の登場人物たちだけでない
私たちもみなどこかの誰かに届いているはずと信じて自分だけの周波数で日々歌っているのだ
そして人生で数回だけの貴重な出会い
魂のつがいに出会う瞬間があるのだろう
私は身近な人たちが出しているシグナルをどれほど見逃しているだろうか
52ヘルツのクジラ
他でもない、自分のことだった