はるかぜさんのレビュー一覧
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また一冊バイブルが増えた。
伊坂幸太郎氏の作品は気持ちが沈んでいる時、希望が無くなってしまいそうな時、のような悲しい気持ちの時に読み始めると、気がつけば、私も頑張るかな、って本から顔を上げている。
ストーリーは決して明るいものでは無いのだが不思議とそうなるのだ。
殺し屋シリーズを一通り読み終え、これはどんな話しかな、と期待をして読み始めたらいつものテンポの良いストーリーにつられ、4時間程で読み終えた。またも、自分の人生もなんとかできるかな、と前向き気味笑になれる作品だった。
伊坂幸太郎氏の作品に登場する人達は、殺し屋でさえも何かを背負っていて「死んでくれるなよ」と応援してしまうのだが、あっけなく死んでしまう『良さげな人』がいるので油断できない。
この作品も緊張感で脈が早くなっているなと感じながら読んでいた。この人は幸せにしてくれと願いながら。
どの作品もだが、各章の登場人物の繋がりが自然過ぎて、どうしたらこんな設定ができるのかと、フラグ、その回収の完璧なことと合わせてため息がでてしまう。伊坂幸太郎氏は天才なんだろうなといつも思う。
人が持っている中々外には見えにくい嫌な心、世の不条理…そんなので溢れているストーリーだが、芯は間違っていない人間には光が射す、例え暗闇でもがいていたとしても。この作品は私にはそんな風に感じて希望をもらえた。
本当に素晴らしい作品をありがとうございました。