ブロンズ
レビュアー
  • 出禁のモグラ(3)
    ネタバレ 購入済み

    お人好しのモグラ

    鬼灯の冷徹が、少年丁の魂の救済(なお、方法は不問)に対して、出禁のモグラはモグラによる他者の救済だと思う。

    モグラは人がいい。
    図々しく、意地汚く、大人げないが、人がいい。
    苦しんでいる人は生死問わず、結局は放っておけない。

    今回は
    猫附家の周囲でのトラブル(「恵まれた」DV)
    と、
    桐原(八重ちゃん)の実家トラブルの導入

    で相変わらず、モグラは首を突っ込むし、お節介を焼く。
    だが、それがいい。

    #笑える #泣ける #切ない

    1
    2022年10月25日
  • レッドマン・プリンセス 悪霊皇女 1
    購入済み

    荒唐無稽とリアリティの狭間

    ぶっ飛んでます。
    ただ、もし同様の事態が起きたら、同様の対処になるんじゃないかと思いました。

    ストーリーの展開もストレスなく一気に読めました。
    個人的には論客パロディのゲスっぷりがツボでした。

    個人的なマイナスはかわいさを出すためかもしれませんが、女性総理の失禁癖はセクシズムにもつながる気がしたことですね。

    0
    2018年01月24日
  • 咎狩 白 1
    購入済み

    「人の心」とは何か?

    夏目義徳の作品は「人の心」とは何か? を問いかけてくる作品だと思う。
    黒トガリ(前作)は「器」に「心」が「自然に宿る」のではなく、「器」に「心」を「周りが与える」のではないか、という問いかけを行い、
    トガリ白は「器に満ちた人の心は何を為すか」、という一つの結論を示しているのだと思う。
    最終盤直前が急展開過ぎるので☆4だが、決して買って損はない作品だと思う。
    もう少し知られて良いのではないか、と思う秀作である。

    0
    2017年12月11日
  • 死役所 1巻
    購入済み

    あなたの胸に残るものは?

    最初に言います。
    ハッピーエンドや気持ちよく泣きたい人には、おすすめ「できません」。
    読んでいてつらくなります。
    でも、読み終えると人に優しくありたいと思わせてくれます。

    なぜ、その人は死んだのか?
    なぜ、死なねばならなかったのか?
    どんな、人生だったのか?
    それだけで終わっていれば、この作品は陳腐なものだったでしょう。
    この作品のすごさは「実際には(客観的事実では)その人がどんな生き方だったか」を描いているところにある。
    「本人が感じていたこと」
    「実際に起こったこと」
    その差が残酷なときもあり、救いであるときもある。

    良心が胸を締め付ける、そんな作品です。

    2
    2017年08月13日