• 虚航船団(新潮文庫)
    ネタバレ 購入済み

    不思議と引き込まれる怪作

    知人からの推薦で購読。夢中で読み進めた。

    「読めるんなら読んで見ろ」と威嚇されたような初印象。
    実際に読みづらい。しかし、引き込まれる奇妙なテンポがある。
    作者の文章力か自分が波長があったのが良かったか、両方か。
    三章は特に読みづらいながらも、視点などが切り替わる前後が支離滅裂とは思えないし、前者が大きいだろう。
    作者の自己主張も同様に直前の展開、作者の自己投影物である文房具の軌道と象徴の反芻も兼ねている。
    一方でこれは賛否両論と言われれば確かに納得である。

    一章、二章とカリカチュアに笑い、あるいはヒヤリとしていると
    三章で耳元にまで接近された作者に息を吹きかけられたよ

    #切ない #ドロドロ #ダーク

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    2021年05月13日