薄味
もともと吉住渉先生の作品が好きで、これも当時りぼん本誌で読んでいました。懐かしくなってこちらのサイトで単行本を全巻購入。以下は最終巻まで読んでの総評です。
凸凹コンビは面白いと思ったのですが、個人的には仁菜があまり好きになれなかった。対等な親友関係というよりは、仁菜が足を引っ張って状況をややこしくしてる場面が多くて……。周りも咎めないし、幾度もやらかされて最初は難色を示していた亜由でさえもその後全面的に味方になっていて、親友というよりはお守り係に見えた。
一瞬架地くんを好きになる過程は後の辻合くんよりかは説得力はありましたが、この時点で既に架地くんに片想いしている亜由のこともあるからストーリー的には微妙でなんだか後味が悪かった。
後半から仁菜メインになっていくところが物足りなかった。亜由と仁菜が主人公格なので、亜由にももっと見せ場が欲しかったです。
後半のシリアスよりも、前半のバタバタ加減が好き。亜由と架地くんがわりとあっさりくっついたあたりもなんだか物足りなさを感じた。仁菜と辻合くんも、後半のラブラブカップルよりもドラ〇もんのコミックスを貸し借りしてたときの頃が面白くて好きでした。
架地くんと辻合くんはクセのあるキャラっぽくて最初の頃期待していたのですが、前者は割と薄味で、後者はマイペースキャラと思いきや後半では仁菜ラブになっちゃって肩透かしを喰らった印象でした。
ハーフであることに今まで苦しんできた紗也香ちゃんの言っていることは最もだと思いましたが、悪役っぽく描かれて最後はなんだかんだで絆されてて気の毒だった。
エピローグのデザインはなんかイマイチで、デザインはみんな本編時で完成されている気がします。
絵は文句無しに綺麗です!流石は吉住先生だと思いました。